ソフトバンク(☆5対3★)ORIX =リーグ戦13回戦・福岡ヤフオクドーム=
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ORIX
00002 0100 371
福岡
00131 000× 590
勝利投手:バンデンハーク(7勝7敗0S)
(セーブ:森 唯斗(1勝3敗18S))
敗戦投手:西 勇輝(5勝10敗0S)
  DAZN
◆ソフトバンクは3回裏、柳田の犠飛で先制に成功する。続く4回には、デスパイネの適時打と松田宣の2ランで追加点を挙げた。投げては、先発・バンデンハークが6回2失点の好投で今季7勝目。敗れたオリックスは、先発・西が5回途中5失点と試合をつくれなかった。

◆ソフトバンク松田宣浩内野手(35)が4回に9試合ぶりとなる19号2ランを放った。デスパイネの中越え適時二塁打で2点目が入った直後、松田宣がオリックス西の134キロスライダーを右翼ポール際のスタンドへライナーで運び去った。「右方向を狙って打ちにいったのが本塁打になりました。しっかり芯で捉えられ、追加点になってよかった」と狙い通りの一撃。ベンチ前でナインとハイタッチ後、恒例の「熱男~」ポーズ。この日から大型ビジョンにもポーズに合わせて「熱男-!」の文字が登場。スタンドの鷹党も声を合わせた。  7月26日に阪神から松田遼馬投手がトレードで移籍してきた。ヤフオクドームでの前カード楽天戦では「松田宣」とスコアボードの表記になっていたが、この日から本人の希望もあり今までの「松田」に戻した。その効果がさっそく現れたようだ。

◆オリックス西勇輝投手が4回2/3、8安打5失点で降板した。  3回1死二、三塁から柳田に右犠飛を許すと、4回にはデスパイネに中越え適時二塁、続く松田宣に右越えの2ランを浴びた。  5回にも内川の犠飛で失点し、イニング途中で降板。1回から毎回先頭を出す苦しい内容に「毎回先頭を出してしまったことを反省しなければいけません。チーム状況的にも長いイニングを投げたかったですし、勝ちにつながる投球をしたかったです」と悔しがった。

◆オリックスが4連敗で今季ワーストの借金8となった。先発西が4回2/3、8安打5失点と試合を作ることができず10敗目。5回に2点を返し、7回にはルーキー西村の左越え2号ソロが飛び出したが、試合をひっくり返すことはできなかった。  福良監督は先発西について「打たれるのはいいと思うけどね。(3回、4回の)先頭に四球はありえないでしょ」とおかんむりだった。

◆今季、ソフトバンクのセットアッパーに成長した5年目の加治屋蓮投手が、自信回復の投球に笑顔を見せた。2点リードの7回2死二塁から4番手でマウンドへ。伏見を二ゴロに仕留めオリックスの反撃を断ちきると、続く8回も打者3人できっちり締めた。  「長打に気をつけてボールが高くならないようにした」。直球に自慢のフォークを駆使し、チームトップの16ホールド目を手にした。  傷心の2週間だった。7月22日の日本ハム戦(札幌ドーム)で同点の8回に勝ち越しを許す痛恨の2失点。プロ初黒星を喫した。試合後には涙ながらに「私生活から見直して頑張りたい」と唇をかみしめた。2日後の24日のロッテ戦(京セラドーム)では延長12回に井上に本塁打を許すなど2回6安打3失点。頭髪も丸刈りにし、心機一転を誓っていた。  「9日前に不甲斐ない投球をして不安だったけど0点に抑えることができてよかった。一から見直すつもりでこの9日間やってきて意味あるものになってよかった」。この日は松田とともにヒーローのお立ち台に上がった。「これからもしっかりと勝ちを持ってこられるように頑張ります」。久々に笑顔がはじけた。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手が、7月24日ロッテ戦で首を痛めて以来8試合ぶりにスタメン復帰した。  柳田は3回1死二、三塁で右翼に決勝犠飛。5回には四球で出塁し、三塁走者牧原とのダブルスチールで二盗に成功。7回には中前打を打った。1安打1打点の活躍で勝利を呼び込み「(犠飛は)最低限でした。試合に出た方が楽しいし、ベンチでも出たいとずっと思っていました。試合に勝ったのが一番です」と喜んだ。工藤監督も「彼が戻るのと戻らないのでは、打線の重量感が全然違う」とうなずいた。

◆ソフトバンク嘉弥真新也投手がモニターで試合状況を把握できないまま3番手でマウンドに上がり、きっちりと左殺しの役目を果たした。  7回、マウンドには2番手の五十嵐が登板。だが、ベンチ裏にあるブルペンのモニターが突然消え、画面は球団のペットマークに。館内放送の映像が不具合のため途切れたようだが、その間のわずか2球で五十嵐が西村に2号本塁打、大城に中前打を許し、嘉弥真にお呼びがかかった。  嘉弥真は「初めて映像が消えた。マウンドいったら走者がいた。肩はつくっていたので問題なかったですけど」と苦笑い。3番西野は犠打。1死二塁とし、4番吉田正にはカウント1ボール2ストライクから外角スライダーでバットを真っ二つ。投手ライナーを打ち返されたがグラブの上の右手部分に打球を受けながらも落とさず投直に仕留めた。「(当たった)右手は全然、大丈夫」と笑った。  ブルペン担当の高村投手コーチは「室内のブルペンだと、映像が消えてしまうと状況が分からなくなる。こう言うときは審判に伝えて映像が回復するまで待つなどするなど考えないといけない。今はパ・リーグは西武(メットライフドーム)以外すべて室内でグラウンドが見えないですから」と、今後同じ状況になった時の対応策が必要だと話した。

◆帰ってきたギータで、5割だ! 8試合ぶりにスタメン復帰したソフトバンク柳田悠岐外野手(29)が、決勝犠飛を含む1安打1打点の活躍を見せた。首痛で欠場が続いていた主砲が戻って打線もつながり、内川や松田宣ら主軸も打って快勝。1日で借金を0に戻した。  みんな待っていた。「3番センター柳田」のコールにヤフオクドームが揺れた。7月24日ロッテ戦で首を痛めて以来、8試合ぶりの先発でいきなり試合を決めた。  柳田は3回1死二、三塁のチャンスで登場。きっちり右犠飛を打ち「いいボールが来ていた。最低限でした」。これが決勝点となった。5回には四球で出塁し、二塁走者の牧原との重盗に成功。7回には中前へのポテンヒットも打った。故障の原因となった守備でも、アウトにはできなかったが、4回に吉田正の中越えの打球を素早くさばいて二塁へ矢のような返球。「(首は)大丈夫です」。鬱憤(うっぷん)を晴らすような全力プレーで沸かせた。  首を痛めて欠場している間はもどかしい思いで過ごした。チームも苦戦し、借金と勝率5割を行き来する日々だった。柳田は「試合に出た方が楽しいし、ベンチでも出たいとずっと思っていました」。この日は朝に東京から移動してのナイター。飛行機では黒いサポーターを首に巻き「苦しいけど仕方ないっす」と苦笑いを浮かべながら、患部の保護に努めていた。  柳田の一打を呼び水に、デスパイネ、松田宣、内川と主軸が打点を挙げて効果的に得点した。工藤監督も「打線はバランスだな。彼が戻るのと戻らないのでは、打線の重量感が全然違う」と笑顔。柳田も「試合に勝ったのが一番です」と足取り軽く球場を後にした。まだ万全ではないが、柳田の存在がチームを勢いづけた。【山本大地】

◆ソフトバンク・バンデンハークが約1カ月ぶりの7勝を挙げた。  初回、いきなり2死満塁のピンチを切り抜けると4回まで無失点投球。「今日はしっかりと打者と勝負ができた。勝っている状況で中継ぎにつなぐことができてよかった」。5回に2失点したが、150キロ超の直球と自慢のナックルカーブを軸に8奪三振。前回7月27日の楽天戦(ヤフオクドーム)では5回もたずに111球の5失点KO。「(5回は)苦しいイニングだったけど少ない失点でしのぐことができた」と久々の勝利にホッとした様子だった。

◆ソフトバンクは三回、柳田の犠飛で先制。四回にデスパイネの適時二塁打と松田宣の2ランで3点を追加した。バンデンハークが6回2失点で7勝目を挙げた。森が18セーブ目。西が五回途中5失点と崩れたオリックスは4連敗。

◆オリックスの西は五回途中5失点で10敗目を喫した。毎回先頭打者を出塁させる不安定な内容とあって、「チーム状況的にも長いイニングを投げたかったし、勝ちにつながる投球がしたかった」とうなだれた。  先頭の甲斐に四球を与えた三回は、1死から犠飛で失点。四回も先頭の中村晃への四球からデスパイネに適時二塁打、松田宣に2ランと連続長打を浴びた。福良監督は「先頭の四球はあり得ない。2イニング連続で」と猛省を促した。 福良監督(主力を故障で欠く打線に) 「若い連中が多いが、チャンスをつかんでほしい」 西村(七回に2号ソロ) 「高めの真っすぐをしっかり捉えることができた。完璧でした」

◆「3番・中堅」で首痛から8試合ぶりに先発に復帰したソフトバンクの柳田が三回に先制犠飛。1死二、三塁で西の低めの球を右翼へ高々と打ち上げ、打点をマークした。七回には中前にぽとりと落とす安打を放ち「運が良かった」と笑顔だった。  7月24日のロッテ戦で首に強い張りを訴え、その後に軽い捻挫と診断された。6試合欠場し、2日の試合は四回守備から出場。3日はフル出場し「(首は)大丈夫。やっぱり試合に出た方が楽しい」と言葉に実感を込めた。 工藤監督(接戦を勝ちきり) 「これがベスト。投手が抑えれば、こういう展開になる」 バンデンハーク(6回2失点で7勝目) 「少ない失点でしのぐことができて良かった」 加治屋(10日ぶりの登板で1回1/3を無安打無失点) 「ちょっと不安だったが、ゼロに抑えられて良かった」

◆ソフトバンクの森が九回を完璧に抑え、7月3日以来となる18セーブ目を挙げた。「いつも通り入れた。どこで投げてもしっかり抑えるだけ」と頼もしかった。  この1カ月はセーブ機会が巡ってこなかった。故障で離脱している守護神サファテの代役を務める中、20セーブ到達も近いが「チームが勝つようにやるだけですよ」と数字の意識は否定した。

◆首痛を抱えていたソフトバンク・柳田が8試合ぶりの先発で、さっそくひと仕事だ。  「最低限ですね」  三回一死二、三塁で先制の右犠飛。そのまま決勝点になった。一回一死三塁は空振り三振で、安打は七回の中前へのポテンヒットのみ。それでも2出塁と1打点。工藤監督は「戻るか戻らないかで重量感が違う」と存在感をかみしめた。  軽度の捻挫で本人は「やろうと思えばできる」と話していたが、首脳陣とトレーナーが慎重を期した。「3番」で復帰すると、調子を上げた内川が「4番」に入り、5月15日以来の開幕時の形。前後も含め、藤本打撃コーチは「いい並び。核ができる」と継続を予告した。  勝率五割に戻し、4試合ぶりの先行逃げ切り。指揮官は「本当はこれがベスト。こういう試合ができれば勝ちは増える」と浮上を宣言。柳田も「やっぱり試合に出ると楽しい」。大砲健在は上位追撃の絶対条件だ。 (安藤理)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
553610.604
(↑0.004)
0
(-)
51519
(+4)
441
(+3)
123
(-)
97
(-)
0.276
(-)
4.46
(↑0.02)
2
(-)
日ハム
524010.565
(↓0.006)
3.5
(↓1)
50418
(+3)
369
(+4)
104
(+1)
61
(+2)
0.25
(-)
3.6
(-)
3
(-)
福岡
454510.5
(↑0.006)
9.5
(-)
52410
(+5)
408
(+3)
129
(+1)
58
(+2)
0.257
(-)
4.31
(↑0.02)
4
(-)
ロッテ
444530.494
(↑0.005)
10
(-)
51371
(+2)
390
(+1)
46
(-)
90
(-)
0.257
(-)
3.88
(↑0.04)
5
(-)
ORIX
425040.457
(↓0.005)
13.5
(↓1)
47356
(+3)
376
(+5)
74
(+1)
64
(-)
0.24
(-)
3.7
(↓0.02)
6
(-)
楽天
415210.441
(↓0.005)
15
(↓1)
49350
(+1)
376
(+2)
89
(-)
48
(-)
0.243
(↓0.001)
3.74
(↑0.03)