西武(☆10対2★)ソフトバンク =リーグ戦15回戦・メットライフ=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
福岡
01000 1000 251
西武
07010 020× 10110
勝利投手:今井 達也(2勝2敗0S)
敗戦投手:石川 柊太(8勝6敗0S)
  DAZN
◆西武は1点を追う2回裏、外崎が2ランを放つなど、打者12人の猛攻で一挙7点を奪い、逆転に成功する。その後は、7回に浅村の適時打が飛び出すなど、着実に追加点を挙げた。投げては、先発・今井が今季2勝目。敗れたソフトバンクは、投手陣が10失点と崩壊した。

◆ソフトバンクはチーム最多の8勝を挙げる石川柊太投手(26)が先発する。石川の今季西武戦は5試合に登板して3勝1敗、防御率1・21。  首位西武から今季3勝以上をマークしているのは石川だけだ。得意カードで勝利して、自身最多の9勝目なるか。

◆首痛で6戦連続欠場していたソフトバンク柳田悠岐外野手(29)が7試合ぶりに試合出場した。  この日もスタメンから外れ、ベンチスタートしていたが、6点を追う4回裏、中堅の守備から出場した。この日の試合前のフリー打撃では快音を連発。見守っていた工藤監督から打撃の状態を聞かれると笑顔で親指をグイッと上げ「ヤバイッス」と答えていた。  その後、走塁練習も行い状態を確認。代打待機していたが、4回2死一塁から6番長谷川勇が見逃し三振に倒れると、その長谷川勇に代わり、まさかの守りからの出場となった。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手(29)が7試合ぶりに実戦復帰し、独特の柳田節で振り返った。  1-7と大差を付けられていた4回の守備から途中出場。打席には2度立ち、いずれも空振り三振だった。7月24日ロッテ戦で首を痛め途中交代して以降、欠場が続いていたが久々に元気な姿を見せた。  試合後の柳田は「暑かったです」と汗を流しながら、メットライフドームの長い階段を上がった。「1打席目はちょっと打ち方を間違えた。2打席目は見え方が良くなった。守備も問題なかった。暑かった」と振り返り、「こうやって元気に帰れるのが一番」とチームバスに乗り込んだ。  工藤監督は「試合に出てみないとわからないところもあった。今日はだいぶ状態がいいということだったので、出てもらいました。明日はしっかりトレーナーと話して考えたい」と話した。

◆阪神からトレード移籍したソフトバンク松田遼馬投手(24)が移籍後初登板した。この日初昇格し、6点を追う7回からマウンドへ。浅村の適時打で2失点したが、中村、秋山、山川の強打者から3三振を奪った。  松田遼は「0で抑えたかったが、点を取られてしまったので反省して次に生かしたい。次の登板では挽回したい。この時期に(メットライフドームに)来ることはないので暑すぎました」と振り返った。工藤監督は「ちょっと力が入ってたね。今日で判断するとかはない。次回に期待したい」と話した。

◆西武森友哉捕手が自打球を右すねに当て、途中交代した。  6回1死走者なしの第4打席で、ソフトバンク高橋礼の5球目が当たった。病院には行かず、アイシング治療を受けた。  試合後は足を引きずりながら球場を離れたが、「大丈夫です」と、声は明るかった。

◆西武今井達也投手が7回5安打2失点(自責1)で2勝目を挙げた。  2回表に安打、四球に捕逸が重なり1点を先制されたが、無死二塁から後続を断ち、最少失点に抑えた。すると、その裏に打線から7点を援護された。6回に2点目を失ったが、自己最長となる7回まで投げた。  「相手打線が本調子じゃなかったこともあると思いますが、(捕手の)森さんと、回の先頭は全力で抑えようという話しをしていました。それができました。直球、変化球をコースに投げ切れたことが、勝ちにつながりました」と話した。  辻発彦監督は「球数的には8回まで行けるかなと思ったけど、本人が7回にギアを入れて出し尽くした。最後は3人、良い形で締めてくれた」と、ねぎらった。

◆西武が大敗した前夜の嫌な流れを断ち切り、ソフトバンクに圧勝した。作新学院出身で16年夏の甲子園優勝エース、今井達也投手(20)が7回2失点の好投でプロ2勝目を挙げれば、大阪桐蔭出身の森友哉捕手(22)と岡田雅利捕手(29)が2年目右腕を支えた。甲子園の1回戦で激突する両校OBが活躍し、貯金は再び今季最多タイの18。2位日本ハムとのゲーム差を2・5に広げ、今日から直接対決に臨む。  初めて登る7回のマウンドで、今井は闘争心を振り切った。ソフトバンク先頭の柳田をカーブ2球で追い込むと「球界を代表するバッターから三振を狙える」。カウント2-2からの8球目、思い切り腕を振った。コースは外いっぱい。ストライクからボールへと鋭く落ちる143キロの高速チェンジアップ。空を切らせ、ほえた。2死から四球を出したが、最後は今宮をスライダーで空振り三振。背番号と同じ1並びの111球目だった。  「柳田さんへのチェンジアップ。あの高さが効果的だと思いました。感覚を忘れないうちに、ブルペンやキャッチボールで練習していきたい」  勝利後は冷静になっていた。手応えをつかんだ1球を振り返った。  1軍デビューを目指していた今春、2軍でチェンジアップに取り組んだ。甲子園優勝まで上り詰めた2年前までは「直球とスライダー、カーブで抑えられていた」が、猛者ぞろいのプロで左をいかに封じるかが課題だった。最初は「抜く」意識が強すぎて体の開きが早くなり、制球を失った。「直球と同じように」振ることで、ものにした。成長は投球イニングにも表れた。これまでは6回が最長。前日に「7回、8回はいきたい」と誓った。森と岡田のリードにも支えられ、公約を実現させ「自信になります」と素直に喜んだ。  成長を感じたのは辻監督も同じだ。6月に初登板で初勝利したが、その後の勝てない時期は「若さで向かっていくところがない」と映った。評価は一転。「昨日14点も取られた相手。自信にして、次は完投、完封を目指すだろう。信頼を勝ち取って欲しい」と期待を高めた。今井も「まだまだ若いので、コース、コースで打たせて取ると気にするより、大胆にいかないと」と自覚。10年ぶり優勝へ向け、生きの良い右腕が生まれた。【古川真弥】

◆高校野球ファンは「お!」と思っただろう。西武バッテリーの出身校だ。投手今井が作新学院、捕手森、岡田が、ともに大阪桐蔭。くしくも、この日に行われた甲子園大会の抽選の結果、両校は初戦で当たることになった。16年夏の優勝投手である今井は「やってみないと分からない。僕と同じ挑戦者の気持ちを忘れずに、1人1人がベストを尽くして欲しい」と、優勝候補に挑む後輩たちにエールを送った。  試合では頼もしい先輩たちだった。リードで引っ張ってくれた捕手2人だけではない。ソロ本塁打の中村、2安打3打点の浅村も大阪桐蔭OB。今井は「球界トップの打力。とても信頼しています」と感謝した。かつての球児たちは、メットライフドームも熱くした。【西武担当=古川真弥】

◆西武の外崎が二回に13号2ランを放った。曲がる球が浮いたところを逃さずたたくと、ボールは左翼席上段に届いた。今季ここまで10打数1安打と抑えられていた石川からのアーチで「今までの中でも一番の手応え。完璧に打てた」と白い歯がこぼれた。  2年目の今井が先に1点を失った直後だっただけに「早く逆転できて良かった」と自賛。これで打線は勢いづき、この回一挙7点を奪った。

◆首を痛めていたソフトバンクの柳田が7試合ぶりに出場した。四回の中堅守備から登場。打撃では2三振だったが、九回は左翼ポール付近への大ファウルもあり「自分の感覚を確認した感じ。いつも通り試合に入れた」と語った。  首の状態は良くなってきているという。工藤監督は「試合に出ないと、次の日どうなるか分からない」と話し、今後の起用は状態を見て判断するとした。

◆7月に阪神から加入したソフトバンクの松田遼が七回に移籍後初登板を果たし、1回2失点だった。二塁打と2四球で二死満塁のピンチを招くと、浅村に2点タイムリーを許し「ゼロで抑えたかった。次の登板で挽回したい」と悔しさをにじませた。  サファテや岩崎が故障で不在の中、勝ちパターンの一角を狙っている。工藤監督は「ちょっと力が入っていたね。次回に期待しています」と話した。 高橋礼(2番手で4回1/3を1失点) 「開き直っていくところはいけた」

◆二回に外崎が左翼席へ逆転の13号2ラン。「力みがなく、久しぶりに完璧な感触でした」と胸を張った。石川とは今季ここまで10打数1安打で「前回の対戦ではカーブを意識しすぎて、真っすぐに対応できなかった」と反省。直球に合わせつつ、カーブにうまく反応した。3日からは2位・日本ハムと3連戦。「初戦を取って勢いに乗りたい」と腕をぶした。

◆西武・森友哉捕手(22)がソフトバンク15回戦(メットライフ)の六回の打席で右すね付近に自打球を当てて途中交代した。3日の出場は当日の状態をみて決める。

◆石川は二回に本塁打2本、二塁打3本を含む7安打を許し、7失点で6敗目。先発で自己最短となる1回2/3でマウンドを降り「ここぞ、の時の球が弱々しい」と首をかしげた。チームトップの8勝を挙げているが、最近は不安定な投球が目立つ。倉野投手統括コーチは「現状、先発では苦しい。プロの世界は甘くない」と指摘し、中継ぎ転向や2軍降格の可能性をにおわせた。

◆かつての甲子園のヒーローが輝いた! 西武は2日、ソフトバンク15回戦(メットライフ)に10-2で快勝。2年前の夏に優勝投手となった今井達也投手(20)が自己最長の7回を投げ、5安打2失点(自責1)で2勝目(2敗)を挙げた。打っては、夏の甲子園の第2日に今井の母校・作新学院高との対戦が決まった大阪桐蔭高のOB勢が計5打点を挙げ、右腕を援護した。  うだるような蒸し暑さの中での力投が、2年前の夏の姿と少しだけ重なった。  「回の先頭を全力で抑えようと、(捕手の)森さんと話していた。要所でコースに投げ切れたのが勝ちにつながったと思います」  今井は昨季日本一のソフトバンクとの初対戦で7回2失点。一回から最速152キロの直球で押し込み、8三振のうち6個は変化球で奪った。七回には途中出場の柳田と対戦し、カーブを2球続けて追い込むと、最後は143キロのチェンジアップで空振り三振。低めに絶妙に制球された1球に「あの高さ、コースに投げられたのは効果的だった。あの感覚を忘れないようにしたい」と汗をぬぐった。  6月13日のヤクルト戦(メットライフ)でプロ初登板勝利を挙げた。2日後の休日は片道2時間をかけて、母校・作新学院高を訪問。小針監督にプロ初勝利を報告した。母校は今夏、栃木大会で8連覇を達成。甲子園では6日の初戦で大阪桐蔭高(北大阪)と対戦する。  この日、西武の大阪桐蔭勢はそろって活躍。二回に中村が12号ソロを放つと、浅村、森も適時打を放ち一挙7点。浅村は七回にも2点打を放ち、3人合わせて5打点を挙げた。「打力は球界トップなので」と厚い信頼を口にした今井。"ライバル"のおぜん立ても、好投を後押しした。  甲子園で優勝候補筆頭に挑む後輩たちに向けて、右腕は「(勝敗は)やってみないと分からない。僕と同じで挑戦者の気持ちを忘れずに、一人一人がベストを尽くしてほしい」と熱いエールを送った。(花里雄太)
2勝目の今井に西武・辻監督 「(前日に)14点を取った相手に堂々と頑張った。少しずつステップアップしている」

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
543610.6
(↑0.004)
0
(-)
52515
(+10)
438
(+2)
123
(+2)
97
(+1)
0.276
(↑0.001)
4.48
(↑0.04)
2
(-)
日ハム
523910.571
(-)
2.5
(↓0.5)
51415
(-)
365
(-)
103
(-)
59
(-)
0.25
(-)
3.6
(-)
3
(-)
福岡
444510.494
(↓0.006)
9.5
(↓1)
53405
(+2)
405
(+10)
128
(-)
56
(-)
0.257
(↓0.001)
4.33
(↓0.07)
4
(-)
ロッテ
434530.489
(-)
10
(↓0.5)
52369
(-)
389
(-)
46
(-)
90
(-)
0.257
(-)
3.92
(-)
5
(-)
ORIX
424940.462
(↓0.005)
12.5
(↓1)
48353
(+2)
371
(+3)
73
(-)
64
(-)
0.24
(↓0.001)
3.68
(↑0.01)
6
(-)
楽天
415110.446
(↑0.006)
14
(-)
50349
(+3)
374
(+2)
89
(-)
48
(+1)
0.244
(-)
3.77
(↑0.02)