ソフトバンク(☆4対0★)楽天 =リーグ戦17回戦・福岡ヤフオクドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
楽天
00000 0000 030
福岡
00103 000× 4101
勝利投手:武田 翔太(3勝7敗0S)
敗戦投手:辛島 航(3勝8敗0S)
  DAZN
◆ソフトバンクは3回裏、内川が適時二塁打を放ち先制に成功する。そのまま迎えた5回には、内川の2点適時打と中村晃の適時打で、リードを4点に広げた。投げては、先発・武田が9回無失点の快投で今季3勝目。敗れた楽天は、打線が3安打と沈黙し連勝は4で止まった。

◆ソフトバンク内川聖一内野手(35)のバットがチームの危機を救った。借金生活に突入して迎えた楽天との本拠地3戦目。  3番一塁で先発出場した内川が先制打を含む2安打3打点の活躍で勝率5割に戻した。  3回だった。2死二塁の場面で左腕辛島の高めのスライダーを強引に引っ張り左翼線へ先制タイムリー二塁打。「チャンスでしたし、少し強引気味でしたが、いいところに飛んでくれましたね」。5回には1死満塁から2番手久保のスライダーに体勢を崩されながらも、三遊間を破る2点タイムリー。「追い込まれていたけど、前の人たちがつくってくれたチャンスだったし、必死に打ちにいった」と話した。  ここ10試合で16安打。前半戦は右膝の故障など出遅れた主砲だが、正念場の夏を迎えて打撃は上昇気配。勝率5割で納得するはずもなく「もっと、もっと上を見て納得してもらえる結果を出したい」と気を引き締めていた。

◆ソフトバンク武田翔太投手(25)が楽天打線を3安打で完封し今季3勝目を挙げた。今季3勝はすべて完封勝利。5月13日の日本ハム戦以来の77日ぶりの白星となった。  無期限2軍のはずだった。この日先発予定だった中田がウイルス性胃腸炎で抹消の緊急事態となり、武田に出番がまわってきた。「今日はいい投球をしたいと思ってマウンドへ立った。まさか(10日で)登板が来るとは思わなかった。打者への向かっていく気持ちはあった」と、2回に好調アマダーに5球すべて直球勝負で空振り三振を奪うなど強気の投球を見せた。  ファームで、球に角度がつく投げ方へ修正してきた。直球もカーブ、縦スライダーも角度がつき、楽天打線に内野ゴロの山を築かせた。  今季は3勝7敗とまだ負け数が多い。「ここからシーズンが終わるまで自分の投球ができるようにしたい」と、この日の好投をきっかけに巻き返すことを誓った。

◆無期限2軍だったはずのソフトバンク武田翔太投手(25)が緊急昇格し、完封で3勝目を挙げた。先発予定だった中田がウイルス性胃腸炎のため抹消。代役ながら楽天打線に二塁すら踏ませず3安打に抑えた。5月13日の日本ハム戦以来、9試合(8先発)ぶりの白星。今季3勝はすべて完封でマークした。  今季は3勝7敗の武田だが、1勝目の5月5日オリックス戦が1安打完封、2勝目の同13日日本ハム戦が2安打完封。シーズン1勝目、2勝目、3勝目とすべて完封で記録したのは00年河原(巨人)以来となり、パ・リーグでは67年田中勉(西鉄)以来、51年ぶり。3勝すべて完封が珍しいのに、武田は1安打、2安打、3安打と、勝利数と被安打が同じになった。

◆無期限2軍だったはずのソフトバンク武田翔太投手(25)が緊急昇格し、完封で3勝目を挙げた。先発予定だった中田がウイルス性胃腸炎のため抹消。代役ながら楽天打線に二塁すら踏ませず3安打に抑えた。5月13日の日本ハム戦以来、9試合(8先発)ぶりの白星。今季3勝はすべて完封でマークした。チームは再び勝率5割に戻した。  最後まで仁王立ちした。わずか3安打の完封劇。武田は「今日は打者に向かっていく気持ちがあった」と攻め続けた。何よりも変わったのは、投球フォーム。「昔に戻した。自然体で腕が通る位置。入団1年目の(腕の)角度が消えていた」。スリークオーター気味になっていた腕の振りを真上から振り下ろすように修正していた。  18日西武戦で自己最短の2回、7失点でKOされた。無期限2軍調整となったが、翌19日には福岡・筑後市のファーム施設でブルペンに1時間以上こもった。「今までと正反対のことをやる。でも今日で6割はできた」と、方向性は見えていた。テーマは「上から投げる」。新人だった1年目、7月から1軍に上がり8勝を挙げた当時の感覚だ。だがその後、肩の故障を重ね、再び痛める不安から腕が少しずつ下がっていた。  工夫を重ねたトレーニングを続けた。右足は通常の黒いスパイク。左足はゴム底の真っ青なランニングシューズを履きブルペンで投げた。「これで投げると踏み出した足にスパイクの歯が踏ん張れない。真上からドンッと踏めば踏ん張れる」。下半身の体重移動から修正を重ねた。腕の角度がつけば、得意のカーブもさらに縦に曲がる。この期間に宝刀も磨きをかけた。  ウイルス性胃腸炎でダウンした中田からは「すまない」とメールが来たという。「ご飯おごってもらえればいいですよ」と、武田は笑った。「(無期限だったが)最短の10日で戻ってくるつもりだった」。2軍でダラダラ過ごすつもりはなかった。  「投げる投手がいない」と嘆いていた工藤監督も、手放しで喜んだ。「想像以上。最後まで球威も、変化球のキレも落ちていなかった。次は間違いなくあります」。チームは勝率5割に復帰。武田の復活は、それ以上にチームに勇気を与えた。【石橋隆雄】
 ▼武田が3安打完封で3勝目。今季は3勝7敗の武田だが、1勝目の5月5日オリックス戦が1安打完封、2勝目の同13日日本ハム戦が2安打完封。シーズン1勝目、2勝目、3勝目とすべて完封で記録したのは00年河原(巨人)以来となり、パ・リーグでは67年田中勉(西鉄)以来、51年ぶり。3勝すべて完封が珍しいのに、武田は1安打、2安打、3安打と、勝利数と被安打が同じになった。

◆キャプテンのバットが窮地のチームを救った。ソフトバンク内川が先制打を含む2安打3打点と活躍し、柳田が首痛で欠場が続く中、チームの借金を1日で返済した。  3回だった。2死二塁から左腕辛島のスライダーを左翼線に引っ張った。先制の適時二塁打。「打たされないように、自分のバットが振れるように、多少強引にいった」。胸につけた主将の「C」マーク。キャプテンを意識することなく平常心と闘争心で打線をけん引した。「キャプテンだからと言って特別なことはない。みんなが頑張った1日だと思う」。5回1死満塁ではフルカウントから久保のスライダーに体勢を崩されながらも、三遊間を割った。  打撃練習ではどんなボールに対しても着地点を決めて打つバットマン。変化球に泳がされても左手のバットコントロールで隙間を抜いた。「何でもいいからとにかく1点が取りたかった」と平然と振り返った。  前半戦は右膝故障などで離脱もあった。2000安打達成後は「チームの勝利だけに貢献したい」と復調を模索した。ここ10試合で16安打。波に乗れないチームの中、頼れる主砲が、しっかりと正念場の夏に打撃上昇の手応えをつかみつつある。【佐竹英治】

◆ソフトバンクは楽天に快勝し、連敗を2で止め勝率を5割に戻した。先発した武田翔太投手(25)が散発3安打で今季3度目の完封とし、5月13日の日本ハム戦(ヤフオクD)以来の今季3勝目(7敗)を挙げた。打っては「3番・一塁」で先発出場の内川聖一内野手(35)が2安打3打点と活躍した。  ソフトバンクが投打にかみ合った内容で連敗を止めた。先発の武田は速球とカーブのコンビネーションで楽天打線を翻ろう。スコアボードに0を並べた。  打線も武田の力投に奮起。三回に内川の適時打で先制すると、五回にも一死満塁から内川の2点打で追加点。この後、中村晃にも適時打が飛び出し、4-0とした。  武田は九回にもマウンドに上がり、最後は銀次を二ゴロに打ち取って完封勝利。124球の熱投を締めくくった。  武田は試合後、「野手のみなさんがしっかり守ってくれたおかげで、テンポよく投げることができました」と振り返った。この日は2軍で調整を続けていた中で急きょ巡ってきたチャンス。「今年はずっと思い通りにいかないまま、苦しんだ年になった。どうにかして這い上がってやろうという気持ちで練習して、いい形で仕上がった」と2軍での日々を思い返した。今季3度目の完封にも「もっとチームに貢献できないといけないという気持ちでいっぱい」と次回登板を見据えた。

◆楽天は平石監督代行が率いるようになった6月17日以降では初の零敗を喫した。武田に散発3安打に抑えられて二塁すら踏めず、連勝が4でストップ。同代行は「最後まで対応できなかった。完敗ですね」とお手上げだった。  直球が打者の手元でカットボールのように曲がるといい、バットの芯を外された。同代行は「特に左打者は苦労した」と言い、田中は「捉えたと思っても詰まらされた」と首をかしげた。 辛島(五回途中4失点で8敗目) 「感じは良かったけど、結果がついてこない。勝てばチームにもう一つ勢いが出るかなという試合だった。そういうところで勝てる投手になりたい」

◆ソフトバンクの内川が2安打3打点と活躍した。三回二死二塁で高めの球を左翼線に引っ張って適時二塁打にすると、1点リードの五回一死満塁で三遊間を破る2点打を放ち「必死に打ちにいった結果が追加点になり良かった」と喜んだ。  今季は打率が2割台前半に低迷していたが、これで5試合連続安打と復調気配を見せている。この日は投打がかみ合って連敗を止めたとあって「チーム全体で頑張った一日」と主将らしく語った。 工藤監督(武田に) 「想像以上でした。打者に向かって、どんどんストライクを取ったところが一番」 甲斐(22打席ぶりのヒットを含む2安打) 「(首脳陣の)期待に応えたいと思ってやっている」

◆先発した辛島が、4回1/3を5安打4失点で8敗目。三回に先制を許すと、五回に一死満塁のピンチを招き降板。チームの連勝が4でストップし、「連勝を止めているのは、いつも俺」と自らを責めた。打線もわずか3安打で平石監督代行が指揮するようになった6月17日以降では初の零敗を喫した。

◆2軍で屈辱を味わっているはずの男が勝利の花火を見上げた。2カ月半ぶりの白星は、これまでの不振が嘘のような快投。緊急登板のソフトバンク・武田が"災い転じて福"をもたらした。  「どうにかはい上がろうと、気持ちを込めて練習してきました」  二塁も踏ませずに3安打完封だ。七回に100球を超えたが、捕手の甲斐も「球威も落ちず、変化球も曲がっている」と進言した。最速150キロで、奪三振は5にとどまったが、27アウトのうち外野への飛球は3本。124球でマウンドを守った。  5月13日に2試合連続完封を達成した後、5連敗。7度の先発で5失点以上が5度と打ち込まれ続け、ついに降格を告げられた。前日28日の2軍戦で再出発の予定だったが、中田がウイルス性胃腸炎で、急きょ代役に指名された。「投げる投手がいないから」と渋々起用した工藤監督は仰天。「想像以上。こういう投手がもう一人いるとありがたい。わがままですかね」。皮肉交じりに、心から安堵した。  無期限2軍を通告されていた状態から「まさか、こんなすぐに」と最短復帰した右腕は「直球しか練習しなかった」と10日間を振り返る。初めてシーズン中に投げ込み。「(ブルペンに)ほぼ毎日入りました」。  1年目に8勝を挙げた当時は上から投げ下ろす角度のある球が武器。2年目に右肩を故障して、負担を減らすために腕の位置を下げていた。「また壊れたら」と戻すことを怖れてきたが「6年間トレーニングもしてきたし、挑戦してみた」と踏み切った。決意にじむ今季3度目の完封も、成績はまだ3勝7敗。さらに自身を戒めた。  「何してんですかね。続かないのが今年。気を引き締めないと」  チームもまだ勝率5割に戻したところ。上位追撃に"やればできる男"の真の力は欠かせない。 (安藤理)
★前回登板は最短KO  今季の武田は両極端な投球が続く。2連敗のスタートを切り、5度目の先発で初勝利。5月5日のオリックス戦(ヤフオクドーム)で1安打完封を飾った。続く同13日の日本ハム戦(ヤフオクドーム)は2安打完封。圧倒的な投球で完全復活かと思われたが、同20日のロッテ戦(ZOZOマリン)の5回7失点KOから4試合連続で5失点以上。いったん復調の兆しをみせたが、7月18日の西武戦(北九州)は自己最短の2回7失点で自身5連敗となり、2軍調整を命じられた。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
523510.598
(↑0.005)
0
(-)
55492
(+9)
418
(+3)
114
(-)
96
(-)
0.275
(↑0.001)
4.43
(↑0.01)
2
(-)
日ハム
503910.562
(↓0.006)
3
(↓1)
53393
(+2)
357
(+8)
100
(-)
57
(-)
0.247
(↓0.001)
3.61
(↓0.05)
3
(↑1)
福岡
434310.5
(↑0.006)
8.5
(-)
56385
(+4)
382
(-)
124
(-)
56
(+1)
0.255
(-)
4.2
(↑0.05)
3
(-)
ロッテ
434330.5
(↓0.006)
8.5
(↓1)
54361
(+3)
367
(+9)
45
(-)
90
(-)
0.258
(-)
3.76
(↓0.05)
5
(-)
ORIX
424640.477
(↑0.006)
10.5
(-)
51345
(+8)
358
(+2)
72
(+1)
61
(+3)
0.24
(-)
3.67
(↑0.02)
6
(-)
楽天
385110.427
(↓0.005)
15
(↓1)
53336
(-)
366
(+4)
87
(-)
46
(-)
0.245
(↓0.001)
3.82
(↓0.01)