西武(☆7対1★)ORIX =リーグ戦12回戦・メットライフ=
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ORIX
00000 1000 150
西武
00210 022× 7100
勝利投手:多和田 真三郎(10勝4敗0S)
敗戦投手:金子 千尋(4勝6敗0S)
  DAZN
◆西武は3回裏、メヒアの2ランで先制に成功する。その後は、3-1で迎えた7回に森の2ラン、続く8回には中村の2ランでリードを広げた。投げては、先発・多和田が9回完投で今季10勝目。敗れたオリックスは、先発・金子千尋が粘りきれず、打線も1得点と振るわなかった。

◆オリックス金子千尋投手(34)は西武戦で通算19勝を挙げているが、敵地メットライフドームではわずか2勝だけ。08年の開幕戦で勝ってから同球場での勝利がないが、10年ぶりの白星を挙げられるか。

◆オリックス宮崎祐樹外野手が3号ソロを放った。0-3と3点を追う6回。  先頭で打席に立つと、西武多和田のカーブを左翼席に運んだ。この日1軍登録されて2番右翼でスタメン出場。いきなり期待に応えた。  宮崎は「先頭だったので、なんとか塁に出ることを考えていました。少しつまったんですが、しっかりと振り切ることができました」と振り返った。

◆オリックス金子千尋投手が6回1/38安打5失点で6敗目を喫した。  3回1死二塁から9番メヒアに先制の左越え2ランを許すと、7回には7番森に右越えの2ランを浴びて降板。金子は「ホームランはもちろん反省しなければいけませんが、先頭バッターを出すことも多かったですし、ランナーを背負う時間が長く、苦しいピッチングになってしまいました」と唇をかんだ。  チームは4連敗で借金1となった。

◆負ければ首位陥落の可能性もあった西武だが、投打の歯車がかみ合って快勝した。辻発彦監督も手応えを感じていた。  多和田が完投勝利で、打線も2ランが3発飛び出した。試合後、辻監督は「多和田は気持ちが出ていた。メヒア、友哉(森)、その後の中村の2ランは、大きなホームランだった。明日もやってくれるでしょう」と3連戦の初戦に勝利して、満足そうに試合を振り返った。

◆西武中村剛也内野手がダメ押しの10号2ランを放った。  5-1の8回2死一塁で、オリックス金田から左中間スタンド中段への1発。それまでの3打席は全て、金子に空振り三振を喫していた。「金子には、いいところに投げられたので、気にしませんでした。最後は甘いところを打てました」と話した。  前半戦はケガもあり、不振だった。後半戦は、これで7試合で5本塁打を放っている。「これまで打ってなかったので、ペースは上がってますけど、もっと打てると思っていますし、もっと打ちたいですね」と力強かった。

◆西武多和田真三郎投手が5安打1失点完投で、自身初となる2ケタ10勝目を挙げた。  テンポがよく、5回まで連打を許さなかった。6回、オリックス先頭の宮崎に打たれたソロによる失点のみに抑えた。  お立ち台に上がると「うれしいです。気持ちで、どんどん押していこうと投げました。直球が最初からよかったです。それにつられて、変化球もよくなりました。(完投は)あまりできる機会がないので、できてよかったです。(2ケタ勝利は)意識せず、1試合、1試合、自分の持ち味を出そうと思いました。(10勝を)目標にはしてましたが、これからまだまだ続くので、チームのために頑張りたいです」と話した。  辻監督は「ホームランは投げミスだが、7回、8回と力のある球を投げていた。見事だった」と、ねぎらった。  前回16日のソフトバンク戦は、3回1/3、14安打11失点と大炎上した。土肥投手コーチは「前回の悔しさを晴らしてくれた」と喜んでいた。

◆気持ちでつかんだ10勝目だ。西武多和田真三郎投手(25)がオリックス打線を5安打1失点に抑え、完投で自身初の2ケタ勝利に達した。前回16日のソフトバンク戦は、4回途中11失点の大炎上。後半戦の開幕投手を任された期待を裏切ったが、1週間で立て直した。負ければ首位陥落の1戦で、3年目右腕が堂々の投球を見せた。  8回を終えた多和田は、辻監督から「(9回も)いけるよな?」と聞かれた。ニコッと笑い、迷うことなく「いけます」と答えた。3者凡退で締め、5安打1失点完投勝利。「前回は早い回で代わっている。今日は1人でも多くと思っていました」と打ち明けた。  前回は4回1死で降板した。自己ワーストの14安打11失点に「チームに申し訳ないです」と、うなだれた。前半戦は週後半カードの第2戦が主。前日にエース菊池が勝ち、いい流れでつないでくれた。結果で自信を持たせる首脳陣の狙いが当たり9勝。いざ独り立ちと、後半戦開幕を任されたら最悪の結果となった。  気持ちの面で悔いが残った。降板後、辻監督にベンチの隣へ呼ばれ、「打者に向かっていけ」と諭された。「カード頭の自覚を持たないと」と誓った。前日練習を終え「週の流れをつくれるように」と繰り返した。おっとりタイプの心に、監督が火をつけた。  この1週間はフォーム確認がメイン。体が横振りで、直球はシュート回転、スライダーは曲がりが大きくなっていた。「多和田が悪い時の典型」(土肥投手コーチ)だった。まず右足に体重を乗せることを意識。反復で形を取り戻した。試合は、尻上がりに良くなった。両サイド低めに直球を決め「6回からバランスも良くなり、後半の方が楽でした」と、完投を可能とした。  週の頭を飾り「周りも見ている。気持ちを見せようと」。初の10勝。何勝まで? と問われ「それより来週のソフトバンク戦。リベンジです」と強い気持ちで答えた。【古川真弥】

◆オリックスが借金1で5位に転落した。  頼みのエース金子が6回1/3、8安打5失点で6敗目。3回1死二塁から9番メヒアに先制の左越え2ランを許すと、7回には7番森に右越えの2ランを浴びて降板。金子は「今日は何としても勝ちたかった。そういう投球ができなくて申し訳ない」。08年3月20日の勝利を最後にメットライフドームで10戦勝ちなし(0勝3敗1セーブ)となぜか勝てない。  チームにとっても正念場を迎えた。6月1日以来、53日ぶりに勝率5割を下回った。早ければ28日にも自力Vの可能性が消滅する。小谷野、中島、T-岡田がケガで離脱中と苦しい戦いが続く。福良監督は「出ている人にとってはチャンス。明日からやっていくしかない。なんとかここで踏ん張らないと。ズルズルいくわけにはいかない」と表情を引き締めた。

◆気持ちでつかんだ10勝目だ。西武多和田真三郎投手(25)がオリックス打線を5安打1失点に抑え、完投で自身初の2ケタ勝利に達した。前回16日のソフトバンク戦は、4回途中11失点の大炎上。後半戦の開幕投手を任された期待を裏切ったが、1週間で立て直した。負ければ首位陥落の1戦で、3年目右腕が堂々の投球を見せた。  記録的な猛暑が続く。暑さ対策を聞かれた多和田は「特にないですね。まあ、いっぱい食べてますよ」と涼しい顔で答えた。去年のシーズン中は80キロだった体重が、今は82キロを維持。「去年より動けているし、パワーも出ています」。もりもり食べることが、力強いボールを生んでいる。  大きな力になっているのが、昨オフに結婚した夫人の存在だ。コンビニなどで買ったもので済ませることが多かったが、今は夫人がバラエティー豊かな手料理で支えてくれる。この日の朝もウナギのかば焼きを平らげて球場入りした。前日の練習後、2人でスーパーに買い物に行き「明日の朝は、これを食べよう」と決めたという。2ケタ勝利の裏には、愛妻とのほほえましい二人三脚があった。

◆西武のメヒアが先制の7号2ランを放った。三回1死二塁で、金子の140キロの速球を豪快なスイングで左中間スタンドに放り込んだ。8日以来となる後半戦初アーチを「金子はいい投手なので早めに先制点が取れて良かった」と喜んだ。  2014年に本塁打王となったが、今季は不動の4番の山川が一塁を守るために出番が少ない。それでも2試合続けて「9番・指名打者」で先発し、持ち前のパワーを発揮した。

◆2位・日本ハムに0・5ゲーム差で追われる西武はオリックスに大勝し、2連勝。首位をキープした。先発した多和田真三郎投手(25)が127球を投げ5安打1失点で今季3度目の完投。自身初の2桁勝利となる10勝目(4敗)を挙げた。  西武は三回、一死二塁から「9番・DH」で先発出場したメヒアがオリックスの先発、金子から左翼席へ7号2ランを放ち先制した。四回には無死一、三塁で外崎のニゴロ併殺の間に1点を追加した。七回には一死二塁から森が10号2ランを放ち、5-1とリードを広げた。  先発の多和田は最速150キロの速球を軸にオリックス打線と真っ向勝負。五回の二死一、二塁のピンチでは大城を空振り三振に仕留めて、切り抜けた。六回にはソロ本塁打を浴びたものの、失点はそれだけ。八回に打線が2点を追加すると、九回もマウンドにあがり、127球の熱投で試合を締めた。  試合後、多和田は「気持ちで押していこうと思って投げた。真っすぐが最初から良かった。それに伴って変化球も良くなった」と振り返った。八回のベンチでは辻監督から完投するかどうか確認され「投げたかったので最後までいきました。あまり完投の機会もないので、きょうは良かった」と充実の表情で汗を拭う。チームは首位を死守。「意識せず、自分の持ち味を出して投げていこうと思っていた。これからもチームのために、優勝のためにがんばりたい」とファンの歓声を浴びた。

◆オリックスの金子は七回途中まで投げ、今季ワーストの5失点で6敗目を喫した。安打を許さなかったのは一回と六回のみで、「走者を背負う時間が長く、苦しい投球になってしまった」と唇をかんだ。  三回はメヒアに先制の2ランを許し、七回には森に2ランを打たれ、降板した。エースは勝ちを呼び込めず、4連敗で借金1。「きょうは何としても勝ちたかった。申し訳ない気持ち」と肩を落とした。 福良監督(勝率5割を切り) 「踏ん張ってやっていくしかない。ずるずるいくわけにはいかない」 宮崎(1軍に昇格した試合で3号ソロ) 「前の打席、見逃し三振だったので何とかという気持ちだけ。しっかりと振り切ることができた」

◆西武の森が10号2ランを含む3安打の活躍で勝利を呼んだ。三回に先頭打者で右前打を放ち2点の先制につなげると、五回は左翼線へ二塁打。3-1の七回1死二塁では右越えへ2ランを運び、貴重な追加点をもたらした。  5試合、無安打が続いていただけに「自分自身も打てていなくてほっとしている。打撃で貢献できて良かった」と息をついた。捕手としても多和田を好リードし、攻守で貢献した。 辻監督(多和田に) 「見事だった。気持ちが出ていた。中継ぎも休めたし大きな1勝になった」

◆4点リードの八回に中村が、金田から左中間席に自身11度目の2桁本塁打となる10号2ラン。11度以上は石毛(12度)、清原(11度)に次ぎ、球団史上3人目となった。前半戦は不振にあえいだが、後半戦で早くも5本目。「(シーズンの)はじめに打っていないので、そう言われれば(状態は)上がっている」と話した。

◆オリックスは西武先発・多和田を打ち崩せず、今季2度目の4連敗。投打ともに振るわず、6月1日以来となる借金「1」となった。  「あしたからまたやっていくしかない。ここで踏ん張っていかないと。ズルズルいくわけにはいかない」  福良監督は前を向いた。得点は宮崎のソロのみ。小谷野、中島、T-岡田と主力打者が負傷で離脱している状況だが、「出ている人間がどれだけアピールできるかやないですか」とナインに奮起を求めた。  先発したエースの金子も6回1/3を5失点で今季6敗目(4勝)。メットライフドームでは、2008年3月20日を最後に10戦白星なしとなり、「先に点を与えてしまったことがすべて」と唇を噛んだ。  最短で28日にも自力優勝の可能性が消滅する。この正念場をチーム全体で乗り切りたい。 (西垣戸理大)

◆西武は24日、オリックス12回戦(メットライフ)に7-1で勝利。先発の多和田真三郎投手(25)が1失点完投で自身初の2桁となる10勝目(4敗)を挙げた。試合前の段階で2位・日本ハムに0・5ゲーム差に迫られる中で2連勝。開幕から守り続けてきた首位の座を死守した。  8日前に地獄を見た多和田が、見事な"復活投"でチームを救った。  「前回は周りからも向かっていく姿勢が見られなかったと思う。(きょうは)相手に負けないという気持ちだった」  気持ちは投球に表れた。一回から150キロを計測。四、五回には、いずれも二死一、二塁のピンチを背負ったが、四回はロメロを148キロの直球で遊ゴロ。五回は大城をスライダーで空振り三振。六回に宮崎にソロを浴びたが、9回5安打1失点。127球の完投でオリックス打線を封じた。  面目躍如の快投だった。後半戦の"開幕投手"を任された16日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)では、一回に3被弾で6失点。二回降板予定も辻監督は「気持ちが出てくるのを見たかった」と続投を指示した。だが、打たれ続けて3回1/3でいずれも自己ワーストの14安打11失点。指揮官は「エースにならないといけない投手。カード頭の責任がある」と厳しい言葉を並べた。  前日23日の練習後には昨オフに結婚した新妻とスーパーに出かけ、好物のうなぎを購入。この日の朝に食べて精をつけ、「一度、汗をかいてからはだいぶ楽でした」と、蒸し暑い本拠地で自身初の2桁勝利を達成した。  これには、指揮官も「暑い中で完投。気持ちが入っていたし、これなら15、16勝できる」と賛辞の言葉を並べた。次回は31日のソフトバンク戦(メットライフ)に先発予定。「リベンジのいい機会ですね」。勝負の夏に、のんびり屋のエンジンがかかってきた。(花里雄太)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
493510.583
(↑0.005)
0
(-)
58475
(+7)
409
(+1)
113
(+3)
94
(+1)
0.274
(↑0.001)
4.49
(↑0.04)
2
(-)
日ハム
483710.565
(↓0.006)
1.5
(↓1)
57374
(+8)
339
(+10)
98
(+2)
56
(-)
0.247
(-)
3.56
(↓0.05)
3
(-)
ロッテ
434130.512
(-)
6
(↓0.5)
56353
(+10)
352
(+10)
45
(+1)
90
(+2)
0.259
(↑0.002)
3.69
(↓0.05)
4
(-)
福岡
414110.5
(-)
7
(↓0.5)
60369
(+10)
364
(+10)
123
(+4)
50
(-)
0.254
(↑0.001)
4.19
(↓0.05)
5
(↓1)
ORIX
414240.494
(↓0.006)
7.5
(↓1)
56329
(+1)
332
(+7)
67
(+1)
56
(-)
0.242
(↓0.001)
3.62
(↓0.05)
6
(-)
楽天
355010.412
(↑0.007)
14.5
(-)
57315
(+10)
355
(+8)
85
(+4)
44
(+1)
0.243
(↑0.002)
3.89
(↓0.03)