DeNA(☆7対2★)ヤクルト =リーグ戦14回戦・横浜スタジアム=
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ヤクルト
00000 0101 270
DeNA
10000 510× 780
勝利投手:ウィーランド(4勝5敗0S)
敗戦投手:原 樹理(1勝6敗0S)
  DAZN
◆DeNAが快勝。DeNAは初回、ソトの適時二塁打で1点を先制する。その後は6回裏に、ソトと筒香の2者連続ホームランなどで一挙5点を奪い、リードを広げた。先発・ウィーランドが8回1失点の快投で今季4勝目。敗れたヤクルトは、投打ともに振るわなかった。

◆DeNA伊藤光捕手が攻守に活躍し、移籍後初勝利を手にした。  お立ち台に上がると「スタメンマスクをかぶらせてもらって連敗し責任感があった。慣れていない部分はあったが、勝てないことに納得できていなかった。だから今日はホッとしています」と本音で話した。打っては6回に2点適時打。守ってはこの試合前のミーティングで初めて会話をしたジョー・ウィーランドを好リード。「押すところは押して、緩いのもつかった」と緩急で翻弄(ほんろう)し8回1失点に導いた。  4勝目を挙げたウィーランドも、伊藤を称賛。「アメージング。試合の中で投げたい球にサインを出して引っ張ってくれた」と感謝した。

◆DeNA筒香嘉智外野手が、5年連続となる20号を含む2カ月ぶりのマルチ弾を放った。6回には左中間スタンド、7回には右中間スタンドに運んだ。81試合目での20本は本塁打王となった16年に並ぶペース。5年連続は球団では、村田修一以来。村田とは、18歳のとき「怪物」に見えた存在だった。  「こんな人と本当に野球できるのか?」。そんな選手に並ぶ20本に「まだまだ打ち損じが少なくない。確率を上げて、とらえられる球を増やしたい」と満足せずに突き進む。

◆夏だ!花火だ!筒香だ!DeNAが筒香嘉智外野手(26)の2発などでヤクルトに快勝、連敗を4で止めた。球宴ホームランダービーの覇者は6回に左中間席へ20号ソロ。7回には右中間へ21号ソロと豪快に打ち分けた。花火と筒香のアーチ量産は夏の風物詩。チームを3位に押し上げた。  正真正銘、ホームランダービーが繰り広げられた。主役は筒香。対するライバルは、グラウンドを挟んだヤクルトベンチにいるバレンティン。6回の第3打席、まずは筒香が右投げの星の直球を左中間スタンドへ運んだ。「自分のスイングで打つことができた」という1発は、自己最速タイとなる81試合目での20号ソロ。直後、バレンティンが21号で突き放したその裏、筒香が今度は右中間へのソロアーチで再び並び、火花を散らした。  球宴での余興で行われる恒例イベント、ホームランダービーを制して帰ってきた。第1戦の1本と合わせ32発の打ち上げ花火を上げ「いい感覚でいけたかと思っていたけど、あんまり良くなかった」。後半戦2試合は無安打。だからこの試合前の練習ではフリー打撃で、右打撃投手の球を徹底して左方向に運んだ。自分を見つめ直していた。  2打席連続リプレー検証で本塁打が取り消された3日の巨人戦。消えた2発を「本当に入らなくてよかったと思っている。あれで入って、調子がいい気になっていたらダメ」。スライス回転しながら、左翼ポールの15センチ左にそれた打球は満足いくものではなかった。「試合前の練習からしっかり逆方向を意識して打たないと。引っ張って気持ちよくなっているようではダメ」。15センチを埋めるのではなくリセットした。  消えた2発を取り戻す2カ月ぶりのマルチ弾。子どもたちの声援が後押しした。「キッズ STAR NIGHT」イベントで、来場者に子ども用ユニホームを配布。「この中に将来野球界を背負って立つ可能性のある子たちがいる。ああいう選手になりたいと思われたい。プロ野球選手にはそういう役割がある。もっともっと活躍して、そういう選手になりたい」。筒香が今年もホームラン王になる。【栗田成芳】

◆DeNAにトレードで移籍した伊藤が攻守で活躍し、移籍初勝利を手にした。  3点リードの6回無死二、三塁で右越え2点適時打。打力を買われてオリックスから加入し、初打点をマークした。守備では先発ウィーランドをけん引し8回1失点。お立ち台では「11年目の伊藤光です!」とあらためて自己紹介。先発マスク3戦目での勝利に「今日はホッとしています」と本音を打ち明けた。  ドタバタの加入だった。着の身着のままスーツケースに最低限の荷物を詰め込みやってきた。夫人を関西に残し1人ホテル暮らし。「とりあえず明日からのことしか考えていないので。引っ越しのメドは立っていない」。入団会見後、手渡されたサインを頭にたたき込んだ。同時にユーチューブでDeNA先発陣の動画を寝る間も惜しんで見続けた。「(量は)半端なかったです」。プロテクターに刺しゅうを施された「Buffaloes」の文字は塗りつぶしたまま使用。身も心もDeNAの一員になった。

◆DeNAはヤクルトに快勝し、連敗を4で止めた。先発のジョー・ウィーランド投手(28)が8回5安打1失点で4勝目(5敗)。打っては筒香嘉智外野手(26)が六回と七回に2打席連続の本塁打を放つなど、打線をけん引した。  DeNAは一回、一死二塁でソトがヤクルトの先発、原から左翼線へ適時二塁打を放ち先制した。六回にはソトが右翼席へ10号ソロ、さらに筒香が左翼席へ20号ソロを放ち3-0とした。さらに無死二、三塁とチャンスを広げ、オリックスから加入した伊藤が移籍後初の適時打となる右中間2点二塁打を放ち、5-0とした。さらに一死三塁から石川の左犠飛で6点目をいれた。  ヤクルトは七回、先頭のバレンティンが右翼席へ21号ソロを放ち1点をかえした。  DeNAはその裏、筒香が2打席連続となる21号ソロ放ち、7-1とした。九回は三嶋が1点を失ったものの、逃げ切った。  筒香は「自分のスイングで強く打つことができました。ウィーランドが粘り強く投げていたので、援護できてよかった」と振り返った。

◆ヤクルトの原は6月9日以来の先発で5回1失点にまとめたが、6敗目を喫した。一回1死から梶谷、ソトに2者連続で二塁打を許して先制点を許し「初回は慎重になり過ぎてリズムが悪かった。先制点を取られた僕が悪い」と反省した。  先発ローテーションから外れた後は、救援として12試合に登板して自責点0と安定感を示してつかんだマウンド。二回以降は球種をバランスよく織り交ぜて無失点で踏ん張ったが、打線の援護がなかった。投球内容には「次も機会があれば、こういう投球ができればいい」と手応えも口にした。

◆ヤクルトは最下位に転落した。0-1の六回に登板した星がソト、筒香に連続本塁打を浴びるなど1死も取れず降板。3番手の大下も踏ん張れず、この回5失点でリードを広げられた。  先発の原が5回1失点と粘っただけに、小川監督は「ぽんぽんと本塁打を打たれて、あそこで5失点。原が良かっただけにもったいなかった」と救援陣にため息だった。 バレンティン(0-6の七回に右中間へ21号ソロ) 「点差に関係なくチームのために集中して打席に入り、高めに来た球を逆方向に強く打つことができた」 ヤクルト・田畑投手コーチ(原に) 「二回からは力みがなくなった。次につながる投球だった」

◆オリックスからトレードでDeNAに加入した伊藤が3試合連続で先発マスクをかぶり、初白星をつかんだ。攻守に活躍し「勝ちが欲しかったので、ほっとしている」と端正な顔を崩した。  ウィーランドを好リードで8回1失点に導き「押すところは押して、引くところは引いて。思い通りにできた」と納得顔。打っても3-0の六回に2点二塁打を放ち、新天地で初のお立ち台で「一生懸命、勝つために頑張るだけ」と力強く言い切った。 ラミレス監督(連敗が4で止まり) 「投打がかみ合った。100パーセントの内容のいい試合」 ソト(一回に先制二塁打を放ち、六回には10号ソロ) 「ウィーランドがいい投球をしていたので、しっかり点を取ろうと思った」 ウィーランド(初めてバッテリーを組んだ伊藤に) 「すぐに気が合って、投げたいボールのサインを出してくれた」

◆投打がかみ合わず2日で最下位に沈んだ。DeNA先発のウィーランドに対し、四回まで無安打で、得点は七回のバレンティンが放ったソロの1点のみだった。投手陣も先発した原以降の投手が計6失点で試合を作れなかった。小川監督は「(ウィーランドを)捉えられなかった。原がよかっただけにもったいなかった」と唇をかんだ。

◆この日の試合でDeNAは2016年に始まった『キッズ STAR☆NIGHT』と題した子供を対象にしたイベントを実施。球場では31日からの巨人3連戦(横浜)で選手が着用するスパンコール柄のスペシャルユニホームのキッズ版が配布された。筒香は、山崎らとサプライズで直接手渡し「子供たちは将来、野球界を背負って立つ存在。もっともっと活躍して、ああいう選手になりたいと思われるようにしたい」と誓いを新たにしていた。

◆オリックスからトレードで加入した伊藤が3試合連続のスタメンマスクをかぶり、ウィーランドの好投を引き出し、移籍後初勝利に貢献した。攻撃でも六回無死二、三塁から右中間へ2点二塁打を放ち、新天地で初打点もマークした。「勝ちがほしかったのでよかったです。不安が抜けました。思い切りホッとしました」。お立ち台で笑みが弾けた。

◆ウィーランドが8回5安打1失点の好投で4勝目をマークした。前回10日の中日戦は六回途中、9失点KOを喫しており、「非常に悔しい思いをしていたので、攻める気持ちで試合に入りました」と、強気の投球でヤクルト打線を封じた。バッテリーを組んだ伊藤とは試合前に初めて会話をしたそうだが、「すぐに気があって、投げたい球のサインを出してくれた」と感謝した。

◆バレンティンが意地の一発を放った。好投のウィーランドから6点を追う七回、リーグトップタイとなる21号ソロを右翼席に運んだ。2試合連続アーチで「点差に関係なくチームのために集中して打席に入った。逆(右)方向に強く打つことができた」と語ったが、笑顔はなかった。

◆DeNAは18日、ヤクルト14回戦(横浜)に7-2で快勝し、連敗を4で止めて10日以来の3位に浮上した。主砲の筒香嘉智外野手(26)が、六回に5年連続の20号到達となるソロ、七回には右中間席中段へ2打席連発となる21号ソロを放ち、試合を決めた。チーム81試合目での20号到達は、44本塁打をマークして本塁打王に輝いた2016年に並ぶ自身最速。本塁打数でもセ・リーグトップに立った。  夏休み目前。心浮きたつ子供たちに、筒香がでっかい夢を届けた。  「自分のスイングで強く打つことができました」  振り返ったのは六回の場面。先頭のソトが右翼席中段に10号ソロを放って2-0とすると、主役のお出ましだ。ヤクルト2番手・星の外角直球を逆方向となる左翼席へ運び、自身5年連続の20号に到達。好調のバロメーターである左方向へのアーチで、まず球団では村田修一(現BCリーグ・栃木)以来、7年ぶり6人目となる記録を打ち立てた。  "プレゼント"は、これで終わらない。6-1で迎えた七回の第4打席。内角球を振り抜き、セ・リーグトップに立つ21号の125メートル弾を右中間席へほうり込んだ。1試合での2打席連発は今季3度目。シーズン81試合目の20号到達は44本塁打でタイトルを獲得した2016年と同じで、21号では自身最速。16年は28本塁打、昨季は18本塁打を7月以降に放った"夏男"が、暑さとともにいよいよ本領を発揮し始めた。  飽くなき探究心が進化を生む。前日17日、試合前の全体練習を終えたベンチ裏に、短パンTシャツ姿の筒香の姿があった。「まだまだ、精度を上げられる。捉えられる球を確実にもっと捉えられるようにしたい」。姿見とにらみ合い「違うな」「これか」とバットを構えた。グリップやトップの位置をわずかに変えて打撃の構えを確認すると、一人室内練習場で打撃練習に没頭した。  13、14日のオールスター戦(京セラ、リブワーク藤崎台)では、本塁打競争で2日間計31発を放って優勝。球宴初戦では3年連続の本塁打を披露した。手応え十分でチームに戻ったが「いい感覚でいけるかなと思っていたけれど、あんまりよくなかった...」。後半戦開幕の2試合で無安打。自身の感覚と向き合い、微修正した。  背中を追ってきた先輩からの刺激が、26歳を突き動かす。球宴では幼少期に憧れ、横浜高入学のきっかけにもなった松坂(中日)と記念写真に収まり「頑張れよ」と熱く激励された。記録で先をいく7年連続20本塁打を記録した村田は、入団時に「こんな人と一緒に野球をできるのかな」と衝撃を受けた存在。「準備の大切さを教えてもらった。まだまだですが、少しでも追いつけるようにしたい」と誓う。  そのバットで連敗を止めた主砲に、ラミレス監督も「うちのチームリーダーですから」と目を細めた。試合開始時刻を普段より15分早め、子供対象のイベントが開催された横浜スタジアム。ブルーのユニホームを誇らしげに着て家路を急ぐちびっ子たちの足取りは、軽やかに弾んでいた。 (佐藤春佳)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
453310.577
(↓0.007)
0
(-)
64389
(-)
337
(+5)
92
(-)
43
(-)
0.26
(↓0.003)
4.02
(↓0.02)
2
(-)
巨人
434110.512
(↑0.006)
5
(↑1)
58385
(+5)
340
(+3)
81
(-)
44
(-)
0.26
(↑0.001)
3.84
(↑0.01)
3
(↑1)
DeNA
374220.468
(↑0.006)
8.5
(↑1)
62309
(+7)
350
(+2)
96
(+3)
51
(-)
0.246
(-)
3.95
(↑0.03)
4
(↓1)
阪神
354110.461
(↓0.006)
9
(-)
66288
(+3)
323
(+5)
42
(-)
44
(-)
0.242
(-)
3.73
(↓0.01)
5
(↑1)
中日
384510.458
(↑0.007)
9.5
(↑1)
59335
(+5)
383
(-)
54
(-)
41
(-)
0.26
(-)
4.37
(↑0.05)
6
(↓2)
ヤクルト
364310.456
(↓0.006)
9.5
(-)
63349
(+2)
386
(+7)
69
(+1)
39
(-)
0.26
(↓0.001)
4.37
(↓0.04)