ソフトバンク(☆16対4★)西武 =リーグ戦10回戦・福岡ヤフオクドーム=
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西武
20010 0010 480
福岡
62032 030× 16210
勝利投手:千賀 滉大(7勝3敗0S)
敗戦投手:多和田 真三郎(9勝4敗0S)
  DAZN
◆ソフトバンクは2点を追う1回裏、3本塁打が飛び出すなどの猛攻で、一挙6点を奪い逆転に成功する。その後も一発攻勢で着実に得点を重ね、終わってみれば8本塁打、16得点を挙げた。投げては、先発・千賀が今季7勝目。敗れた西武は、先発・多和田が乱調だった。

◆ソフトバンク工藤監督が逆転優勝へ、ナインに「野球を楽しめ」指令を出した。今日16日からホームで首位西武と3連戦。現在、首位とは今季最大の6・5ゲーム差だ。球宴からこの日チームに戻ってきた工藤監督は、ヤフオクドームでの全体練習前に訓示を行った。外野に円陣をつくり、約5分熱弁をふるった。15年の就任後、最長ともいえる異例の長さだった。  残り67試合。指揮官は「結果はオレが責任を取る。みんなで明るく元気に野球を楽しく真剣にやろう」と、伝えた。自身の現役晩年の話もした。施設訪問をした時に野球をやりたくてもできない人々と会い、野球ができる喜びを改めて感じた。引退後、東日本大震災の被災地を訪問したことも話した。  現在も西日本豪雨で大きな被害が出ている。後半戦も開幕投手に指名された千賀は「野球をやれているだけで幸せ。僕には思い切りボールを投げることしかできない」と工藤監督の話に共感。「西武打線と対戦するのはやりがいがある。全力でたたきにいきたい」と燃えていた。  右肘関節炎で離脱していた今宮も復帰。工藤監督は「今宮と松田が元気でいてくれたらチームは乗っていける」と2人をキーマンに挙げた。  千賀、石川、武田と若い3人を先発させ強力西武打線の勢いを止める。20日からは敵地で2位日本ハムとの3連戦も待つ。勝負の1週間となるが「先を考えず、まずはひとつずつ。1試合に一喜一憂せず前を向いて戦いたい」と、目の前の敵にベストを尽くす。昨年王者が混戦パ・リーグを楽しんではい上がっていく。【石橋隆雄】

◆ソフトバンク工藤公康監督(55)、西武辻発彦監督(59)らが、ヤフオクドーム外周で西日本豪雨で被災した地域への義援金を呼びかけた。西武からは菊池も参加。工藤監督の横に並び、募金をしてくれたファンに笑顔で握手をした。  ソフトバンクからは二保、森、バンデンハーク、岡本、五十嵐、今宮、川島、西田、牧原、柳田の10選手が参加した。故郷広島にも大きな被害が出ている柳田は「ずっと(豪雨被災の)実感はしています。友達もまだ断水が続いているところもある。こういうふうにやっていただけるのは、ありがたい」と募金してくれるファンに感謝した。  選手らは10分ずつだったが、ただ1人20分をかけて募金を呼びかけた工藤監督は「募金してくれた方たちは暑い中並んで、思いを込めてくださった。僕らも応えないといけない。復旧、復興が1日も早くできることを祈るしかない」と話した。  明日17日も同様の活動を行う予定。集まった募金は福岡県共同募金を通じて、中央共同募金会に義援金として寄付する。

◆ソフトバンクの前身ダイエー時代に活躍したロドニー・ペドラザ氏(48)が始球式に登場した。現役時代の背番号「50」をつけマウンドへ。西武秋山の内角低めにワンバウンドを投げ空振りを奪った。  「低めに投げたかったがワンバウンドするとは思わなかったよ。ブルペンではいい球がいっていたのに」と苦笑いした。キャッチボールを行うのは2カ月ぶりというが、毎日ランニングとウエートトレーニングは欠かさないという。  「あのマウンドに上がると本当にいろんないい思い出がよみがえってきたよ。一番は日本シリーズで優勝したことだね」。当時監督だった王球団会長、チームメートだった工藤監督とも再会した。「工藤監督の前は秋山さんがやっていたよね」。日本に来るのは巨人を退団した03年以来。だが、今でも週に2回は日本のプロ野球の情報をチェックしているだけあってくわしかった。  現在は米国テキサス州で広大な牧場を経営している。

◆西武菊池雄星投手が16日、ソフトバンク10回戦(ヤフオクドーム)の前に、ヤフオクドーム外周で西日本豪雨で被災した地域への義援金を呼びかけた。  辻監督、ソフトバンク工藤監督らとともに募金箱の前に立ち、10分ほどの時間だったが「少しの時間でも、こういう活動をしたり、あとは全力でプレーをする。僕らはシーズン中は、そういうことしかできない。ただ、少しでも被災地の方々の力になれたのならうれしい」と話した。

◆西武秋山翔吾外野手が通算1000試合出場を果たした。  5回裏終了後、記念ボードと花束を贈られ、場内の拍手に応えた。もっとも、試合は大敗。自身も5打数無安打を喫した。7回には、左中間を破りそうな当たりをソフトバンク柳田にダイビングキャッチで好捕され、中飛に終わった。その柳田が2本塁打を含む4安打と大暴れ。  試合前まで打率3割5分1厘でリーグトップだった秋山だが、3割4分5厘に後退。3割5分5厘と上げた柳田に首位打者を奪われた。  試合後は「今日は言いようがないですね。1000試合の時に、こうだったと、後から笑って振り返られるよう、これから頑張っていきたいです」と、気持ちを切り替えるように話していた。

◆西武先発の多和田真三郎投手は、3回1/3、14安打11失点で4敗目を喫した。被安打、失点とも、プロ3年目で自己ワーストだった。  初回だけで3本の本塁打を許した。先頭上林にソロ。2死から、松田、甲斐に2ランを打たれた。2回にも中村晃にソロを打たれた。1イニング3被本塁打、1試合4被本塁打は、いずれも17年8月26日のオリックス戦以来だった。  相手打線に火を付けてしまい、結局、チーム全体で8本塁打を献上。1試合8被本塁打は、球団ワーストとなった。  試合後、多和田は「相手チームに勢いを付けてしまい、申し訳ないです」と反省の言葉を残した。

◆ソフトバンクが8本のアーチを浴びせかけるなど今季チーム最多の21安打を放って大勝した。  2点を先制された1回裏。1番上林の13号ソロで反撃開始。この回、松田の15号2ラン、甲斐の5号2ランなども飛び出し6点を挙げあっさり逆転に成功した。「打ったのはフォーク。初回に先制されたので、何とか出塁してつなげたかった。(体勢が)崩れたけどよく飛んでくれました」。先頭打者アーチを放った上林は右手1本で運んだ技ありの1発を笑顔で振り返った。  2回以降もホークス打線は手を緩めない。中村晃の8号ソロ、柳田が5回、7回に連続本塁打すれば、内川も5回に右翼テラス席へ7号ソロ...。とどめは7回に8年目の牧原がプロ初本塁打を右翼席に運んだ。「何が起きたかわからなかった。審判の手が回っていたので本塁打と思った」。ヒーローのお立ち台に上がった牧原はメモリアルの1発に苦笑いを浮かべた。  球宴前の日本ハム2連戦は計22失点で連敗。後半戦スタートに向け「楽しんで行こう」と、チームの緊張感をほぐした工藤監督も試合後は笑みがはじけた。「びっくりするくらいみんなノビノビとやってくれて。(球宴中に)みんないい調整をしてくれた」と大勝にホッとした様子。ホークスの1試合8本塁打は94年以来、実に24年ぶりだった。首位西武とは5・5ゲーム差。まだまだ獅子のシッポは遠いが、逆襲に向け最高の後半戦スタートとなった。

◆ソフトバンク今宮健太内野手(27)が1カ月ぶりに1軍復帰した。この日出場選手登録され、即「9番・遊撃」で先発。スタメン発表で名前がコールされると、一番の歓声が起きた。  今宮は初回の第1打席で中前打。7回の守備で退くまで、4打席1安打1四球で、守備も無難にこなした。「ヒットも1本出たし、ぼちぼち良かった。戻ってきた試合で勝てたのはうれしい。負けるといろいろ言われるので(笑い)」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。  だが、乱打戦だったこともあり「こっちに戻ってきて試合に出るとしんどかった。バテました」と笑った。「また明日から、チームが勝てるように働きたい」と気を引き締めていた。

◆ソフトバンク五十嵐亮太投手(39)が、西鉄稲尾和久に並び史上8位タイとなる通算756試合目のマウンドに立った。  大量12点リードの9回に登板。2死を取ったところで「ちょっと足をつりかけた」と、右足を気にする動きを見せた。若田部投手コーチやトレーナーがマウンドに駆けつけたが、そのまま続投。後続を断った。  今季初の本拠地マウンドとなったベテラン右腕は「久しぶりのヤフオクドームだったので、ちょっと力が入りすぎました。お恥ずかしい」と苦笑い。だが「投げる中でちょっとずつ状態を上げている」と前向きだった。

◆ソフトバンクが、球団タイ記録となる1試合8本塁打のアーチ攻勢で首位西武に圧勝した。初回に2点を先行されたが、その裏、上林が西武多和田のフォークに崩されながらも右翼スタンドへ13号の先頭打者本塁打。内川の遊ゴロの間に同点に追いつくと、松田が左翼へ15号勝ち越し2ラン。さらに8番甲斐にも5号2ランと、いきなり3発6点で逆転した。その後も柳田の2発、中村晃、内川、7回には牧原のプロ初本塁打も飛び出した。今季最多の21安打、同じく最多得点の16点で山賊打線のお株を奪う猛打だった。  工藤監督は前日15日にナインの前で「結果はオレが責任を取る。みんなで明るく元気に野球を楽しく真剣にやろう」と訓示した。球宴に出場した松田、柳田らも新聞などを通じてその思いを知った。松田は「監督が明るく楽しくと言われていた。球宴の2試合で僕もそれを感じた」と、球宴でノリノリだった熱男そのままに後半戦に突入した。  1試合8本塁打は「ダイハード打線」と呼ばれた94年9月18日ロッテ戦(千葉マリン=現ZOZOマリン)以来24年ぶり。工藤監督は「みんなの中にも、うちはこんなところで終わるチームではないと思っていたと思う」と、前半戦3位で終わった悔しさを後半戦初戦で爆発させた。首位西武とは5・5ゲーム差。連覇はまだ誰もあきらめていない。【石橋隆雄】  ▼ソフトバンクが8本塁打で16点の猛攻。ソフトバンクの1試合8本塁打は、ダイエー時代の94年9月18日ロッテ戦に並ぶ球団タイ記録となり、ヤフオクドームで1試合8本は初めてだ。1試合最多本塁打のプロ野球記録は9本(過去4度)で、8本以上は10年6月29日巨人以来15度目(延長戦を含む)だが、この日のソフトバンクは7人が本塁打をマーク。1試合に7人以上が本塁打を放ったのは89年5月31日阪神以来、29年ぶり6度目。ソフトバンクは過去6人が最多で、7人は球団史上初めて。

◆西武は大敗で後半戦開幕を落とした。多和田が11失点の大誤算。初回だけで3本塁打を浴び、2回にも被弾。ソフトバンク打線に火を付けた。結局、球団ワースト1試合8被本塁打を含む今季最多タイ21被安打で、今季最多16失点。辻監督は4回途中まで多和田を投げさせ、降板後はベンチの隣に座らせた。「あいつが気持ちを出すところを見たかった。エースにならないといけない投手。カード頭の責任がある」と奮起を望んだ。  ▼西武投手陣は8本塁打を浴びるなど16失点。西武の16失点以上は13年8月22日ロッテ戦(18失点)以来で、被本塁打8は過去2度あった7本を上回る球団ワースト記録となった。また先発の多和田は被安打14。西武の投手で1試合14安打は、05年6月22日オリックス戦の帆足以来5人、6度目で球団ワーストタイ。

◆ソフトバンク千賀がチームトップタイの7勝目を挙げた。初回に山川に先制2ランを浴びたが、その裏に味方が6点の大量援護。2回以降は立ち直り、4回中村のソロ本塁打のみに抑え7回3失点。  「点差が離れてからも集中して投げることができたことは良かった。勝てたのは大きいし、頭を取れて良かった」と振り返った。前回登板から中12日を空け、満を持してのマウンドで期待に応えた。

◆懐かしい顔が海を渡って、福岡に帰ってきた。1999年(平11)、ホークスが福岡移転後初優勝した時の守護神、ロドニー・ペドラザ氏(48)がこの日、始球式に登板。現役を引退して15年の月日が流れ、腰回りがかなり大きくなっていたが、人なつっこい笑顔は変わらずだった。  ホークス在籍4年間で117セーブ。99、00年の連覇に貢献し、常勝ホークスへの「礎(いしずえ)」を築いたと言っていい。ペドラザ氏は王ダイエーV2時の「絶対的ストッパー」となったが、来日1年目の99年は開幕2軍スタートだった。4月下旬に当時の尾花1軍投手コーチが2軍戦を視察。抑えは確定しておらず、球持ちのいいペドラザ氏を使ってみたら、はまった。初登板は5月1日の西武戦(福岡ドーム)。初セーブは1週間後の5月8日の西武戦(同)だった。  「ホークスのことはインターネットで週2回はチェックしている。(同僚だった)工藤さん、秋山さんも監督だったし、福岡は僕にとってすばらしい思い出だよ」。米テキサス州の自宅は358エーカー(東京ドーム約31個分)という広大な敷地で、60頭の牛も飼っている。ゲートは日の丸をモチーフにし「PEDORAZA50」とホークス時代の背番号も門にデザインしている親日家で、ホークス愛に満ちている。  今季のチームは守護神サファテを欠き、苦しい戦いを強いられる。勝利をたぐり寄せるためには「投打」の助け合いが必要だ。元守護神が久々に姿を見せた日に8本のアーチが飛び出し大勝。この1勝が「大漁」への潮目になれば、いい。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆大量リードを許したまま、試合が進んでいった。西武ベンチの辻監督の隣には、4回途中でマウンドを降りた多和田真三郎投手(25)の姿があった。監督は穏やかな表情も見せながら、多和田と言葉を交わし続けた。  辻監督 座らせただけだよ。まあ、いろいろ聞いた。本人に「どうだったんだ?」とね。  この日の登板は、普段とは違う意味合いがあった。後半戦開幕の節目。そこに、多和田を抜てきした。前半戦はチームトップの9勝。数字だけ見れば、当然の選択にも見える。だが、登板は週後半カードの第2戦にあたる土曜が多かった。前日の金曜は、菊池の主戦場だ。絶対エースがカード頭で相手打線の勢いを抑えてくれていた。投げ合う相手先発も、エース級ではない場合が多かった。そういう追い風も味方に付けた上での9勝だった。  結果を出して自信をつけさせるという、首脳陣の狙いがあった。狙いは的中。満を持し、後半戦はカード頭、しかも週の頭を任せた。"独り立ち"の時だった。  しかし、結果は散々。初回だけで3本の本塁打を許し、2回にもソロを浴びた。3回1/3、14安打11失点。序盤で相手打線に火を付けてしまい、チーム全体でも球団ワースト記録となる1試合8被本塁打。大敗だった。  辻監督は「今日、任された意味を本人が分からないといけない」と厳しく指摘した。実は、2回を終えた時点で、コーチからは交代を打診された。それでも「投げさせてくれ」と、監督自らが続投を求めた。  辻監督 性格もあるからね。多和田は気持ちがガンと表には出ない。それはいい。ただ、あいつの気持ちが出るところを見たかった。  期待むなしく、4回にも失点を重ね降板。  辻監督 1点目のホームランは、しょうがない。うちの打線なら、終わってみれば4点、取っている。どう切り替えるかなんだ。  ベンチでは、恐らく、そういうことを言われたのだろう。多和田は「カード頭の自覚を持って、今後につなげたい」と言葉を絞り出した。辻監督も「次に期待します」。失敗を生かすしかない。【古川真弥】

◆福岡での今季初のソフトバンクの「鷹の祭典」に、レジェンド助っ人が登場した。ダイエーが初めて日本一に輝いた1999年のクローザーだったロドニー・ペドラザ氏(48)が始球式。当時の監督だった王球団会長、エースだった工藤監督が見守る前で、長身から懐かしい投球を披露した。  「歓声を聞いて、当時のいい思い出がよみがえってきたよ。日本シリーズで勝ったことは本当に印象的だね」  背番号「50」のユニホームで投球はショートバウンド。「低めに投げようとしたけど、ワンバウンドするとは。ブルペンではよかったのに」と苦笑い。現在は米テキサス州で牧場のオーナーを務めているという。

◆ここまで9勝を挙げている西武の多和田は自身初の2桁勝利に挑んだが、悪夢のようなマウンドとなった。2-0の一回に3本塁打を浴びるなど6点を失うと、四回途中までで、ともに自己ワーストの14安打、11失点と散々だった。  チームの勝ち頭として、後半戦の初戦を任された。「流れをつくれるようにしたい」と責任感を口にしていたが、ソフトバンク打線の長打攻勢にのみ込まれてしまった。 秋山(通算1000試合出場達成も5打数無安打) 「1000試合の時にこうだったなと、後から笑って振り返ることができるように、これから頑張りたい」 山川(一回に24号2ラン) 「少し詰まったが、いったと思った」

◆ソフトバンクが8本塁打21安打の猛攻で西武投手陣を粉砕。先発の千賀は7回5安打3失点で7勝目。首位の西武は投手陣が乱れ、後半戦黒星スタートとなった。  先制したのは西武。一回、二死二塁から山川が左中間スタンドへの24号2ランを放った。  ソフトバンクはその裏、西武の先発・多和田を攻略。先頭の上林が右翼ポール際に飛び込む13号ソロで反撃ののろしを上げると、一死一、三塁から内川の内野ゴロの間に三走・柳田が生還し同点に追いつく。  さらに二死二塁で松田が右翼席に飛び込む15号2ランを放ち勝ち越し。その後二死一塁とし甲斐が右翼ポール際への5号2ランでこの回6点を奪った。  ソフトバンクは二回にも中村晃が右中間ホームランテラスへの8号ソロと牧原の適時打で2点を追加し8-2とした。  西武も四回に中村の6号ソロで1点を返したが、ソフトバンクはその裏、一死満塁のチャンスを作り、甲斐の適時内野安打、今宮の押し出し四球、上林の犠飛で3点を追加。五回にも柳田、内川にソロ本塁打が飛び出した。七回にも柳田、牧原の本塁打で3点を奪った。西武は八回に森の適時二塁打で1点を返したが及ばなかった。

◆ソフトバンクの千賀は7回3失点で7勝目。一回にいきなり山川に先制2ランを浴びたとあって「自分のピッチングができたと思うが、先制点を与えてしまったのが反省です」と満足はしていなかった。  前半戦は右腕の故障などで何度も出場選手登録を外れた。エースへの成長を期待されているだけに、後半戦で真価が問われそうだ。 甲斐(一回に2ラン) 「感触は良かった」 内川(7号ソロ) 「試合の中で効果的な一発という訳ではないが、打てて良かった」 今宮(右肘痛からの復帰戦は3打数1安打) 「自分の打ちたいような感じで打てた」

◆ソフトバンクの牧原が大量リードの七回にプロ初本塁打を放った。二死一塁で大石の球を右越えに運び「気持ちよかった。入ると思わなかった」と驚き交じりの表情だった。  二回には左前適時打、四回も安打をマークしており、2015年4月以来の1試合3安打を記録。巧打を発揮した25歳の内野手は「前半戦はほぼ2軍だった。悔しさを今、出せている」と言葉に実感を込めた。

◆工藤監督からキーマンに指名された松田が決勝弾を放った。一回に同点として、なおも二死二塁で左越えに15号2ラン。6月14日の巨人戦(ヤフオクドーム)以来の一発を含め3安打と暴れた。「結果はもちろん、求められているのは結果だけではなくて雰囲気をつくること。球宴でもそれを感じた」。前半は不振に悩んだが、ムードメーカーとしても目覚めた。

◆ソフトバンクは16日、西武10回戦(ヤフオクドーム)に16-4で大勝した。球団最多タイの1試合8本塁打で、首位西武を圧倒。後半戦の逆襲態勢が整った。  「久しぶりの試合。新たな気持ちで入れたのが良かった。大切に、集中してやりました」  今季最多21安打16得点の中、目立ったのは柳田だ。五回先頭で右中間席中段へ135メートルの21号ソロ。七回先頭で右中間へライナーで2打席連発。7人が本塁打、4人が猛打賞を記録する中で4安打&2発は、やはり一枚上。守備でも一回に本塁補殺、七回にスライディングキャッチと光った。  打率・355は、秋山(西武)を抜いてリーグトップに立った。球宴では近藤(日本ハム)も交えて上位3人で打撃理論を交換したが、2人の一歩前へ。22号も山川(西武)に2本差と迫った。「西武は首位。勝たないと上にいけない」。チームとしても5・5ゲーム差に縮めて反撃をアピールした。  試合前、ヤフオクドームではソフトバンク、西武が入場口付近で西日本豪雨の被災地への寄付を呼び掛けた。大きな被害が出た広島市出身の柳田はファンの協力に「本当にありがたい」と感謝した。  その思いも込めた豪快2発&4安打。故郷を思う柳田のバットの勢いは止まらない。 (安藤理)
七回二死一塁で右越えにプロ初本塁打を放ったソフトバンク・牧原 「気持ちよかった。前半戦はほぼ2軍。悔しさを今、出せている」

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
463210.59
(↓0.007)
0
(-)
64440
(+4)
378
(+16)
100
(+2)
90
(-)
0.275
(↓0.001)
4.46
(↓0.16)
2
(-)
日ハム
453410.57
(↑0.006)
1.5
(↑1)
63348
(+4)
303
(+1)
91
(+1)
55
(-)
0.249
(-)
3.44
(↑0.04)
3
(-)
福岡
403700.519
(↑0.006)
5.5
(↑1)
66336
(+16)
325
(+4)
111
(+8)
47
(-)
0.253
(↑0.004)
4.04
(-)
4
(↓1)
ORIX
393840.5065
(↓0.007)
6.5
(-)
62303
(+1)
306
(+4)
62
(-)
51
(-)
0.239
(↓0.001)
3.55
(-)
5
(-)
ロッテ
403920.5063
(↓0.007)
6.5
(-)
62323
(+2)
319
(+3)
43
(+1)
81
(+1)
0.256
(↓0.001)
3.61
(↑0.02)
6
(-)
楽天
304910.38
(↑0.008)
16.5
(↑1)
63274
(+3)
329
(+2)
72
(+2)
43
(-)
0.24
(↑0.001)
3.89
(↑0.03)