楽天(☆3対2★)ORIX =リーグ戦13回戦・きらやかスタジアム=
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ORIX
10010 0000 280
楽天
00000 012× 381
勝利投手:高梨 雄平(1勝2敗1S)
(セーブ:ハーマン(1勝1敗9S))
敗戦投手:山本 由伸(4勝1敗1S)
  DAZN
◆楽天が逆転勝利。楽天は2点を追う7回裏、藤田の犠飛で1点差とする。続く8回には、今江の2ランが飛び出し、逆転に成功した。投げては、2番手・高梨が今季初勝利。敗れたオリックスは、先発・アルバースが6回無失点の好投を見せるも、3番手・山本が誤算だった。

◆オリックス吉田正尚外野手が山形の新球場に名前を刻んだ。  1点リードの4回。先頭で打席に立つと、1ボールから楽天美馬のスライダーを左中間の芝生席に運んだ。  「少し詰まったんですが、強くスイングできましたし、うまく押し込めました。あまりない打球。しっかり角度はついた」。プロ初開催となる「きらやかスタジアム」のプロ1号となった。

◆試合前に西日本豪雨の被災者のための募金活動が行われた。  楽天から平石監督代行と岡島、オリックスからは福良監督と増井が参加して募金を呼び掛けた。  楽天平石監督代行は「本当に苦労されている方がたくさんいらっしゃると思う。イーグルスもいろんな痛みを味わった地域の球団ですし、できることをさせていただきたい」と話した。  義援金に加え、楽天とサッカーJ1神戸からは衣料品なども被災地へ送られる予定だ。

◆楽天の4番今江年晶内野手が、1点を追う8回裏2死一塁で左中間スタンドに逆転2ラン。ひと振りでチームに勝利をもたらした。  楽天は球団創設から山形開催試合では7連敗中だったが、主砲のアーチで初勝利。これで東北6県すべてで白星を記録したことになった。  平石監督代行は「いやあ本当に素晴らしい4番の仕事をしてくれました。(3番の)島内もよく2アウトからしぶとく一塁に出てくれて」とたたえていた。

◆これが4番の仕事だ。1点を追う8回裏2死一塁。楽天今江がオリックス山本の初球145キロ直球をフルスイング。左中間スタンドへ今季6号となる逆転2ランを運んだ。「何も考えていなかったのが正直なところ。でも思い切っていこうとは思ってました。完璧です」。球団創設以来7連敗中だった山形開催試合での初勝利に貢献。これでチームは東北6県すべてで白星を記録し、主砲も満面の笑みを浮かべた。  今江は「最近全然打ててなかったから」と、気分転換に黒系から白系のものにバットを変更したばかり。その効果か、この日はチームが苦手にしている左腕アルバースからも右前打をマーク。「アルバースの時もすごく良い感じで打席に入れていた。右投手になって、それが生きたんで良かった」と話した。  平石監督代行も「本当に素晴らしい4番の仕事をしてくれました」と今江をベタぼめ。その上で現時点で打率2割9分4厘、6本塁打、34打点と数字を残す今江の打撃について「今年は良い意味で上と下のズレがある。下半身が(先に)行って手が残るという、ちょっとしたズレでヘッドが加速する」と説明。頼りになる4番に目を細めた。【千葉修宏】

◆オリックスが勝利の方程式崩壊で5位に転落した。  パ・リーグ記録の連続ホールドポイントまであと2に迫っていた山本が、1点リードの8回2死一塁、今江に逆転2ランを浴びた。今季34試合目で初黒星。19歳の若きセットアッパーは「カットボールが抜けた。あの場面では、長打はいかれちゃいけない場面だった。悔しい1球でした」と唇をかんだ。

◆オリックスの吉田正が四回、12号ソロを放った。高めにきたスライダーを左中間席に運び「少し詰まったが、強くスイングできたし、うまく押し込めた」と喜んだ。  一回は四球を選んでロメロの先制犠飛につなげていた。球宴の本塁打競争への出場も決まった主砲は昨季の本塁打数に並んだ。

◆楽天は1-2の八回二死一塁から今江の6号2ランで逆転した。2番手で八回二死三塁をしのいだ高梨が今季初勝利。九回はハーマンが締めた。オリックスはアルバースが6回無失点と好投したが、救援陣が踏ん張れず3連敗を喫した。

◆オリックスの山本は16試合ぶりの失点で今季初黒星を喫した。2-1の八回に登板。2死で島内に左前打を許すと、今江に速球を左越えへの逆転2ランとされ「あの場面は長打だけは駄目。たまにある抜け球で悔しい1球になってしまった」と肩を落とした。  2年目の19歳で、今季は34試合に登板し、セットアッパーとして22ホールドを挙げている。福良監督は「ここまでよくやってくれている」とかばった。

◆楽天の高梨が好救援で今季初勝利をマークした。1-2の八回2死三塁で登板。代打伏見を四球で歩かせたが、続く4番吉田正を速球で遊ゴロに。その裏に味方が逆転して白星が転がり込み「チームが勝ったのがよかった」と喜んだ。  8日の西武戦では延長で勝ち越し本塁打を許して黒星を喫していただけに「点を取られた次の試合で抑えるのは大事。すぐに機会をもらえて実行に移せてよかった」と安堵した。
美馬(八回途中まで2失点) 「要所でゴロを打たせられたのは良かった。自分の投球はできたと思う」

◆1軍公式戦が初開催されたきらやかスタジアムで吉田正が"第1号"を放った。1-0の四回に左中間へ12号ソロ。詰まりながらもパワーで芝生席まで運んだ。「しっかり自分のスイングで左中間へ。あまりない打球です。映像で見たら意外に飛んでいた。しっかり角度が付いた」。しかし、豪快なアーチも勝利につながらず。「あしたはいいところで打てるように」と気を引き締め、帰りのバスに乗り込んだ。

◆アルバースは6回を4安打無失点。勝ち投手の権利を手にしてマウンドを降りたが、救援陣が打たれて10勝目はお預けとなった。「いつもより少しボールが高くなってしまったけど、コンタクトされたボールが正面をつくことも多かったし、運が良かった部分が多かった」。勝ちはつかめなかったが、変わらぬ安定感はみせた。

◆試合前に平石監督代行と選手会長の岡島、オリックスからも福良監督と増井の計4人が西日本豪雨の被害者支援として募金活動を行った。平石監督代行は「かなり大変な思いをされていると思う。少しでも力になれたら」と神妙な面持ち。岡島は「東日本大震災のときは助けていただいた。今度は僕らの番です」と力を込めた。

◆痛恨の一球だった。舞い上がった白球が左中間芝生席に着弾すると、オリックス・山本は唇を噛んだ。今季登板34試合目にして今季初黒星。八回の男が逆転弾を浴びた。  「点をとられました。カットボールだったんですけど、1個ぶん中に入ってしまった、抜けてちょっと入ったところをキッチリ打たれてしまいました」  2-1の八回。二死まで奪ったが、島内に左前打。走者を背負った状況で4番の今江を迎えると、その初球。145キロのカットボールを左中間席へ運ばれた。逆転2ランを許して連続試合無失点は「15」でストップ。パ・リーグの日本選手歴代トップの記録だった連続試合ホールドポイントも「15」で途切れた。  18試合連続無失点中だった吉田一も2点リードの七回に1失点。七回から吉田一、山本、増井とつなぐ必勝リレーの1番手、2番手がともに失点。6回を無失点にまとめた先発アルバースの10勝目を消してしまった。  だが、山本も吉田一もここまでチームの勝利に大きく貢献してきた。チームは3連敗で貯金は「1」に減り、再び5位に後退したものの、ブルペン陣の存在がまだまだ優勝を狙える位置にいる要因の1つ。それだけに福良監督は「よく投げてくれているしね」と責めなかった。  これから夏本番を迎える。投手陣の負担が増える中、投げ続けてもらわなければならない。歓喜の秋を信じて、正念場を乗り越えていく。 (西垣戸理大)

◆楽天は10日、オリックス13回戦(山形・きらやか)に、3-2で逆転勝ちし、連敗を2で止めた。今江年晶内野手(34)が、八回二死一塁から逆転の6号2ランを左翼席に放ち、勝利に導いた。チームは7戦全敗で臨んだ山形での主催試合で初勝利をマーク。東北全県での勝利を達成した。  乾いた打球音が大歓声に変わる。1点を追う八回二死一塁、今江が山本の初球、145キロの直球を強振。左翼芝生席に逆転弾を突き刺し、会心の笑みを浮かべた。  「完璧な当たりでした。何も考えずに、思い切って振り抜きました。ファンの方々の応援のおかげです」  六回までアルバースに散発4安打の無得点に抑えられていた楽天打線。やはり鬼門なのか...。客席には敗戦ムードが漂い始めていた。しかし、4番が11試合ぶりのアーチでチームの3連敗を阻止。起死回生の劇弾に、1万56人が詰めかけた満員のスタンドは、お祭り騒ぎとなった。  気分転換が功を奏した。「最近、全然打てていなかったので」とバットを黒色系から白色系に変更した。効果はてきめん。1打席目にも右前打を放ち、4打数2安打2打点の大暴れ。大阪・PL学園高の先輩で、指揮を執るようになってから全試合で今江に4番を託している平石監督代行は「本当に素晴らしい4番の仕事をしてくれた」と手放しでたたえた。  ちょうど85年前の1933年7月10日は、東京・新宿区の早大戸塚球場で初のナイター試合が開催されたとされる日。1軍の公式戦が初めて行われた、きらやかスタジアム(山形市総合スポーツセンター野球場)での初本塁打はオリックス・吉田正に譲った今江だが、新たな歴史を山形の球場に刻んだ。  チームは、試合前の時点で山形県内での主催試合に7戦全敗だった。球団創設14シーズン目にして、ついに初勝利。東北の団結を前面に押し出す球団が、晴れて東北の全6県で勝利を飾ったことになる。  千両役者はヒーローインタビューに登場。山形での初勝利を振られると「全部負けていたということは、(試合前に)聞いていました。僕は3年目ですけど」と笑いを誘った。もはや、不動の4番。逆襲を期す後半戦へ、息を吹き返した打線の中心に今江がいる。 (広岡浩二)
先発で7回2/3を8安打2失点の楽天・美馬 「調子自体は悪くなかった。要所でゴロを打たせられた。でも、(四回、吉田正の)一発が余計でした」

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
453110.592
(↓0.008)
0
(-)
66428
(+5)
358
(+7)
97
(+4)
88
(-)
0.275
(-)
4.3
(↑0.01)
2
(-)
日ハム
443410.564
(↑0.006)
2
(↑1)
64344
(+12)
302
(-)
90
(+2)
55
(+1)
0.249
(↑0.003)
3.48
(↑0.05)
3
(↑2)
ロッテ
403720.519
(↑0.006)
5.5
(↑1)
64317
(+7)
308
(+5)
41
(-)
80
(+1)
0.257
(↑0.001)
3.58
(↓0.02)
4
(↓1)
福岡
393700.513
(↓0.007)
6
(-)
67320
(-)
321
(+12)
103
(-)
47
(+1)
0.249
(↓0.002)
4.04
(↓0.11)
5
(↓1)
ORIX
383740.507
(↓0.007)
6.5
(-)
64294
(+2)
299
(+3)
61
(+1)
51
(+1)
0.24
(↑0.001)
3.55
(-)
6
(-)
楽天
294810.377
(↑0.009)
16.5
(↑1)
65268
(+3)
319
(+2)
69
(+1)
42
(-)
0.239
(↑0.001)
3.86
(↑0.03)