中日(☆3対0★)ヤクルト =リーグ戦12回戦・ナゴヤドーム=
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ヤクルト
00000 0000 050
中日
00000 012× 3100
勝利投手:ガルシア(9勝4敗0S)
(セーブ:鈴木 博志(4勝3敗1S))
敗戦投手:小川 泰弘(4勝3敗0S)
  DAZN
◆中日は0-0のまま迎えた7回裏、福田の適時打で試合の均衡を破る。続く8回には、平田とビシエドの連続適時打で加点した。投げては、先発・ガルシアが今季9勝目。3番手・鈴木博がプロ初セーブを挙げた。敗れたヤクルトは、先発・小川が好投を見せるも、打線が援護できなかった。

◆ヤクルトは青木を欠く打線が4安打に封じられ、4連敗となった。  前日6日は西日本を中心とした豪雨のためにユニホームやバットなど野球用具が届かずに中止になった。この日の試合にはようやく間に合ったが、7回1失点と好投した先発小川を援護できなかった。  小川淳司監督は「(小川は)良かったですね。点を取ってあげられなかった」と悔やんだ。  1回は西浦、雄平の連打などで1死一、三塁とチャンスをつくったが、4番バレンティン、5番畠山が連続三振に倒れて無得点。  小川監督は「(中日)ガルシアが不安定だったから、あそこで点が入っていれば。あの回を0点に抑えられて安定した」と言った

◆中日鈴木博志投手がプロ初セーブを挙げた。3-0の9回に登板し、1安打無失点。初のセーブ機会だったが、先頭バレンティンに中前打されながら、後続を3人で退けた。  田島が不振のため抑えを外れている。森監督は「今、うちにいる投手の中でいろいろなことを考えて、いつかこういうこともあると思っていた。田島が元気になるまでは又吉と2人でやっていくしかない」と説明。相手や調子を見ながら、逃げ切りの形を決めていく方針を明かした。  鈴木博は新人ながら開幕からセットアッパーとしてフル回転。チーム77試合中、36試合に投げてきた。ドラフト1位右腕はお立ち台で「最近はふがいない投球が多くて、みんなを納得させられる投球ができていなかった。0点に抑えられたのはうれしいです。いつものように3つのアウトをとることだけ考えて精いっぱい投げました」と笑顔を見せた。  試合前の練習では自ら森監督に歩み寄り、フォームの助言を求めた。苦しいブルペン事情を抱える指揮官にとっても、うれしい1セーブになったはずだ。

◆中日オネルキ・ガルシア投手がアクシデントにも負けず、9勝目を挙げた。  4回2死から畠山に4連続ボールを投げたところで顔をゆがめた。左ふくらはぎをつっていた。急きょブルペンで2投手が用意するなどベンチもあわてさせたが、トレーナー室でストレッチをして回復。マウンドに戻ると坂口を遊ゴロにしとめ、その後も7回まで無失点を続けた。  ヤクルト小川との投げ合いが続いたが、0-0で迎えた7回に先制の1点が入り、この回代打を出されたガルシアが勝ち投手の権利を得た。  来日1年目で活躍を続ける左腕は「最近は自分の投球ができていなかったので、うれしいね。前半戦はすごくいい形で終われた。まだ半分残っているので一生懸命練習して、試合に出していきたい」と語った。  森繁和監督は「途中で降りるのではなく、7回を投げきって帰ってくるところは、ほかの投手も見習ってほしい」と次々と勝ち星を稼ぐ助っ人をたたえた。

◆中日のドラフト1位、鈴木博志投手(21)がプロ初セーブを挙げた。3-0の9回に登板し、1安打無失点。初のセーブ機会で堂々と試合を締めた。  先頭バレンティンに中前打されたが田代、坂口、川端と内野ゴロを打たせた。「9回の感覚ではなく、いつもと変わらず3つのアウトをとることだけ考えました。終わってから(試合を)締めたんだなという感じでした」。150キロを超える速球とカットボールの制球が安定していた。  試合前、森監督に歩み寄りフォームの助言を求めた。人工芝に正座して神妙に話を聞いた。動作の中で、どこかに力をためるポイントを作るよう、すすめられた。「昨日ブルペンを見てもらっていたので。納得したし、分かりやすく教えてくれたのでイメージしやすかった」と感謝した。  田島が不振で抑えを外れている。森監督は「今、うちにいる投手の中でいろいろなことを考えて、田島が元気になるまでは又吉と2人でやっていくしかない」と、状況を見ながら役割を決めていく考えだ。  開幕からセットアッパーとしてフル回転。登板数もリーグ最多タイの36試合になった。交流戦で調子を落としたが6試合連続無失点。「これだという感覚が少しずつ出てきた」と復調に手応えを感じている。  「抑えは特別。『おまえなら』と任せてもらえるように、普段からしっかりやっていきたい」。レッドソックスの抑え投手キンブレルにあこがれ、同じ背番号46と抑えを希望して入団した。ついにキンブレルと同じポジションで1歩を踏み出した。【柏原誠】

◆中日が無失点リレーで、ヤクルトに競り勝った。先発のガルシアが7回3安打無失点の好投で9勝目(4敗)。D1位・鈴木博(ヤマハ)が九回に登板し、無失点で締めてプロ初セーブを挙げた。  中日・ガルシア、ヤクルト・小川の投手戦となった。均衡を破ったのは中日。七回一死二塁で、福田が中前適時打を放ち、1点を先制した。さらに中日は八回一死二塁で、2番手左腕・中尾から平田が左越え適時三塁打、一死三塁からビシエドの左翼フェンス直撃の適時打で2点を追加。先発のガルシアの後は又吉、鈴木博とつないだ。  ヤクルトは4連敗で、小川は3敗目(4勝)を喫した。
鈴木博の話 「最近すごく不甲斐ないピッチングが多くて納得してもらえる投球ができなかったので、今日こうしてゼロに抑えられてよかったです」

◆ヤクルトの小川は打線の援護に恵まれずに7回1失点で3敗目を喫し、自身の連勝も4で止まった。  ガルシアとの投手戦。七回は2死一、二塁で打席へ入り、三振に倒れた。その裏は1死二塁から福田に中前適時打を打たれ、先制点を許した。小川は「ゴロ(で抜けた)安打なので仕方がないと言えば仕方がない。でも、何とか失点ゼロでいきたかった」と悔しさをにじませた。

◆ヤクルトは今季6度目の零敗で4連敗。今季ナゴヤドームでも4連敗となった。ガルシア相手に苦戦する中、七回は無死一塁で代走に田代を起用。続く坂口の打席でベンチは盗塁のサインを出したが、田代がガルシアのけん制に引っかかって結果的に盗塁死した。  小川監督は「こちらがギャンブル的に動き、こういう結果になった」と無念の表情。田代は「いろいろあるが、けん制なので戻らないといけないところ」と反省した。
ヤクルト・河田外野守備走塁コーチ(七回の田代の盗塁死に) 「田代うんぬんではなく、ベンチが勝負をかけてうまくいかなかった。何とか先に仕掛けたいというのはあった」

◆6日は大雨の影響でヤクルトの用具を運ぶトラックが球場に到着せず、中止になった一戦は予定通り開催された。  5日午後7時ごろに遠征先の広島市を出発したトラックは約33時間後の7日午前4時すぎ、名古屋市に到着したという。その後、ユニホームの洗濯などを済ませ、試合前の練習も滞りなく行われた。小川監督は「運転手の方は大変だったろうね。心配していた」とほっとした様子で話した。

◆中日の福田が均衡を破る先制適時打を放った。0-0の七回1死二塁でチェンジアップを小川に向けてはじき返し、これが中前へ抜けた。福田は「ラッキーです」と笑い飛ばした。  コースを突く小川をなかなか攻略できず、六回にやっと走者を得点圏に進めたばかりだった。福田は「チャンスでどうなるかという試合だったので、集中して入った。強気の気持ちがバットに出た」とうなずいた。
森監督(無失点の又吉、鈴木博について) 「田島が元気になるまでやっていくしかない。リリーフ陣に頑張ってもらうしかない」 又吉(1回無失点) 「とにかくゼロを重ねることが信頼につながる。積み重ねていきたい」

◆3投手による無失点リレーが完成。ガルシアは7回無失点で9勝目を挙げ、「前半戦をいい形で締めくくることができた」と笑顔。祖父江が登録抹消、田島が不調と救援陣が駒不足に悩む中、八回は又吉、九回はD1位・鈴木博(ヤマハ)が締め、初セーブをマークした。新人右腕は「(守護神を)奪うというよりも、ゼロで抑えていって信頼されて任せてもらえるように」と頼もしさをのぞかせた。

◆小川は打線の援護に恵まれず、7回1失点で3敗目(4勝)。自身の連勝も4で止まった。七回先頭のアルモンテに左前打を許すと、一死二塁から福田に中前適時打を浴びた。昨年手術した右肘の状態を考慮し、中12日で先発した右腕は「ゴロ(で抜けた)ヒットなので仕方がない面があるが、何とか失点ゼロでいきたかった」と悔しがった。

◆ヤクルトは7日、中日12回戦(ナゴヤドーム)に0-3で完敗し、4連敗を喫した。小川淳司監督(60)は「畠山に代走を出してギャンブル的に動いたが、相手に取られる形になった」と悔やんだ。  両軍無得点の七回。先頭の畠山が四球を選び、代走に俊足の田代を送った。牽制(けんせい)が2球続いた場面でギャンブル的に盗塁を仕掛けたが、ガルシアが牽制を3球続け、誘い出されて盗塁死となった。「ベンチとして思い切って勝負をかけたが、うまくいかなかった」と河田外野守備走塁コーチ。好機を逸した直後に先発の小川が決勝点を奪われるなど、流れを失った。  前日6日は大雨の影響で広島からの用具運搬車の到着が遅れ、異例の試合中止となった。この日の午前4時半に宿舎に荷物を載せたトラックが到着し、そこから使用済みのユニホームを洗濯した。懸命なスタッフの努力で試合前練習には間に合ったが、連敗は止められなかった。ナゴヤドームは今季4戦全敗。昨年8月から6連敗と鬼門になっている。 (長崎右)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
433110.581
(↑0.006)
0
(-)
68375
(+5)
324
(+2)
89
(+5)
43
(+1)
0.262
(↓0.001)
4.07
(↑0.02)
2
(-)
阪神
353710.486
(-)
7
(↓0.5)
70280
(-)
309
(-)
42
(-)
43
(-)
0.244
(-)
3.77
(-)
3
(↑2)
DeNA
343820.472
(-)
8
(↓0.5)
69285
(-)
318
(-)
86
(-)
50
(-)
0.249
(-)
3.92
(-)
3
(-)
ヤクルト
343810.472
(↓0.007)
8
(↓1)
70321
(-)
351
(+3)
65
(-)
38
(-)
0.255
(↓0.001)
4.35
(↑0.01)
5
(↓1)
巨人
364110.468
(↓0.006)
8.5
(↓1)
65345
(+2)
317
(+5)
71
(-)
43
(+1)
0.259
(↓0.001)
3.89
(↓0.01)
6
(-)
中日
344210.447
(↑0.007)
10
(-)
66304
(+3)
355
(-)
47
(-)
39
(-)
0.259
(↑0.001)
4.41
(↑0.06)