中日(★0対3☆)巨人 =リーグ戦11回戦・ナゴヤドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
巨人
01000 0110 380
中日
00000 0000 030
勝利投手:ヤングマン(1勝0敗0S)
(セーブ:マシソン(0勝2敗2S))
敗戦投手:山井 大介(2勝2敗0S)
  DAZN
◆巨人は2回表、長野のソロで先制する。その後は7回に長野の適時打で追加点を挙げると、8回にはマギーの適時二塁打でリードを広げた。投げては、来日初先発のヤングマンが8回無失点の快投で初勝利。敗れた中日は、先発・山井が試合をつくるも、打線が援護できなかった。

◆巨人ヤングマンに竜のオールドマンが痛めつけられた。まずは先発陣最年長の山井。巨人打線を6回まで1失点と耐えた。  しかし、終盤に2失点。8回3失点で今季2敗目を喫した。「点が取れない時はゼロで抑えないといけなかった。(7回は)初球で走られたところを抑えられれば、もっと策はあった。それが2点目、3点目につながってしまった。(マギーの適時打が)唯一の失投です」と、40歳のベテランは話した。  打線も沈黙。連敗の中で、得点圏に走者を置けたのは、たったの2度。前日から13イニング無得点が続く。「(ヤングマンに)完璧に抑えられた。投手が頑張っているときに点が取れない。こういうちぐはぐが出ると勝てない。いっぱいお客さんに入ってもらったのに、申し訳ない」。12球団最年長指揮官の森監督もどっと老け込んだように見えた。借金は今季最多の9に膨らんでしまった。

◆巨人先発のテイラー・ヤングマン投手(28)が8回3安打無失点の好投で来日初勝利をマークした。来日初登板初勝利は、球団では14年セドン以来。  立ち上がりからテンポよくストライクゾーンへ投げ込んだ。踏み出す左足が三塁側へ大きくクロスする独特の投法で中日打線を翻弄(ほんろう)。最速147キロの直球と、198センチの長身から投げ下ろされる斜めに鋭く割れるカーブを軸に、13個のゴロアウトを奪った。ピンチは連続四球で招いた4回2死一、二塁だけ。京田を見逃し三振に仕留め、難なく失点は防いだ。三塁を踏ませず、8回105球の快投だった。  「緊張より興奮が上回った。序盤はカーブの制球に苦しんだが、途中から修正できてよかった。打線の援護や味方の守備にも助けられ勝つことができた」と謙虚に喜んだ。  外国人枠の関係もあり、オープン戦途中から2軍暮らしが続いた。それでも、イースタン・リーグで12試合に登板し、リーグトップの7勝、防御率1・43と結果を残し続けた。「振り返れば2軍スタートも役に立った。コーチや選手から日本のスタイルを勉強できた」と地道な努力が実を結び、カミネロ、ゲレーロの2軍調整で回ってきたチャンスをがっちりつかんだ。  ウイニングボールはメジャー初勝利時と同じく、透明ケースに入れて自宅で保管する予定。ヒーローインタビューの終わりに「GOジャイアンツ!」と照れながらも叫んだ助っ人右腕が、チームの憂うつを吹き飛ばした。

◆ベールを脱いだ救世主が、立ち上がった。巨人テイラー・ヤングマン投手(28)が中日打線を8回3安打無失点に封じ、初勝利をマークした。来日初登板初勝利は球団では14年セドン以来。「緊張よりも興奮が上回った。味方の援護や守備に助けられて勝つことができた」とクールに喜んだ。  198センチの長身と、踏み出す左足を三塁側へクロスする独特の投法で惑わせた。最速147キロの直球と斜めに割れるカーブを軸に、左打者の内角へ食い込むカット気味の速球も有効活用。「低めに球を集めゴロを打たせる、自分のスタイルで投げられた」と13個のゴロアウトに納得顔だった。  趣味は読書と旅行。「小さい時から疑問に思ったことはすぐに先生に聞くタイプ」と自己分析する。ファーム休養日の月曜には気になる名所に足を運ぶ。ある時は、昨年結婚したブリタニー夫人(26)と日曜の練習後に奈良へ移動。翌日、奈良公園で鹿とたわむれ、大阪城、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンまで観光し帰京する弾丸ツアーを敢行した。「新婚旅行は地中海の無名な島。北海道、広島、石垣島にも行きたいんだ」。あふれる好奇心は野球に通じ、2軍暮らし中も選手、コーチに質問攻め。日本野球への理解を深め、結果に結びつけた。  イースタン・リーグで12試合に登板し7勝。不調のカミネロ、ゲレーロが2軍調整中で回ってきたチャンスをつかんだ。ヒーローインタビューで「Goジャイアンツ!」と照れながら叫んだ。チームも立ち上がらせる。【桑原幹久】  ▼来日初登板のヤングマンが8回を0点に抑え勝利投手。巨人で外国人投手の来日初登板初勝利は14年4月9日セドン以来7人目になる。8回で降板し、15年ジョンソン(広島)以来4人目の来日初登板完封勝利は逃したものの、来日初登板が「失点0の勝利投手」は巨人史上初めてだった。

◆巨人ヤングマンにしてやられ、"竜のオールドマンたち"が苦い敗戦をかみしめた。  まずは先発陣最年長の40歳山井。巨人打線を6回まで1失点と耐えた。だが7回1死からヒットと盗塁でピンチを招き、長野に適時打を献上。8回にもマギーに適時打を浴び、3失点で2敗目を喫した。「点が取れない時は0で抑えないといけなかった。(7回は1死から代走重信に)初球で走られたところを抑えられれば、もっと策はあった。それが2点目、3点目につながってしまった。(マギーの適時打が)唯一の失投です」と肩を落とした。  打線も沈黙。4回2死一、二塁の唯一の得点機に京田が見逃し三振に倒れた。これで9試合無安打と昨季の新人王も不振から抜け出せない。この2連敗中、得点圏に走者を置けたのは、たったの2度。主軸も無安打に沈み、前日から13イニング無得点となった。「見ての通り。(ヤングマンは)制球が悪そうで良かった。カーブも邪魔だった」と、12球団首脳陣最年長、74歳の土井打撃コーチもため息をついた。  12球団最年長、63歳指揮官の森監督も、どっと老け込んだように見えた。「完璧に抑えられた。投手が頑張っている時に点が取れない。こういうチグハグが出ると勝てない。いっぱいお客さんに入ってもらったのに申し訳ない」。借金は今季最多の9に膨らんだ。だが後ろを向いても仕方ない。森監督は「次のカードを期待しましょう」とポジティブに締めた。明日3日の阪神戦から前半ラスト9連戦が待つ。ズルズルいくのか、踏ん張り巻き返すのか。正念場だ。【伊東大介】

◆巨人のテイラー・ヤングマン投手(28)が30日、ナゴヤドームでダッシュなどで調整。来日後、初登板先発となるあす7月1日に向けて、汗を流した。  助っ人右腕は、1メートル98の長身から繰り出される直球と、大きく曲がるカーブが武器。イースタン・リーグで12試合に登板し、7勝2敗、防御率1・43と好成績を収めていた。勝利数、防御率は同リーグトップだ。  この日、守護神を務めていたカミネロが出場選手登録を抹消された。チーム浮上のため、大きな期待がかかるヤングマン。試合前練習中には、チームメートから積極的に声をかけられ、時折笑顔も見せながら調整を行った。

◆巨人・長野久義外野手(33)が1日、中日11回戦(ナゴヤドーム)に「6番・右翼」で先発出場。二回二死から、バックスクリーン右へ先制の5号ソロを放った。高く上がった打球はスタンドぎりぎりで弾んだ。  この日の先発は、初登板先発のヤングマン。貴重な一発で、助っ人を援護した。

◆巨人が快勝した。先発のテイラー・ヤングマン投手(28)が初登板で8回、105球を投げ8三振を奪うなど3安打無失点で来日初勝利。長身右腕の衝撃デビューでチームは2連勝となった。  助っ人右腕は1メートル98の長身から切れのあるボールを投げ続けた。打線もすぐにこれに応える。二回二死、6番・長野が中日・山井からバックスクリーン右へ先制の5号ソロを放ち、先制した。長野は七回一死二塁から、左前適時打を放ち、1点を追加。巨人は八回に二死一塁から、マギーが左中間に適時二塁打を放った。 ヤングマンは八回まで投げ、九回はマシソンが無失点で締めた。

◆巨人・長野久義外野手(33)が1日、中日11回戦(ナゴヤドーム)に「6番・右翼」で先発出場。1点リードの七回一死二塁から、左前適時打を放ち、貴重な追加点を挙げた。  重信の足が効いた。一死から亀井が左前打で出塁。ここで高橋監督は代走・重信を送り、長野の初球にすかさず盗塁を決めた。その重信が、長野の一打で一気に本塁にかえり、2点目のホームを踏んだ。

◆巨人が快勝した。先発のテイラー・ヤングマン投手(28)が初登板で8回、105球を投げ8三振を奪うなど3安打無失点で来日初勝利。チームを2連勝に導いた長身右腕はヒーローインタビューで喜びに浸った。  --来日初登板で勝利。おめでとうございます!  「非常にあの、初先発を楽しみにしていて、チームの勝利に貢献できて本当に嬉しいです」  --非常に素晴らしいピッチング  「試合序盤のときには、カーブにちょっと苦しんだんですけど、途中から修正できて良いピッチングになれたと思います」  --奪ったアウトの半分以上が内野ゴロ。特徴が出ていたのでは  「自分のピッチングスタイルで...低めに投げてたくさんのゴロを誘導するのが自分の特徴だと思います」  --味方の援護点も欲しいときに入りました  「そうですね。バッティングのほうから援護ももらって、また守備にも助けられて、勝つことができて嬉しいです」  --チームは連敗があって苦しい状況。救世主になってください  「これからは投手陣も良い成績を残せると思いますので、これから楽しみにしてください」

◆8回3失点の中日の山井は、打線の援護にも恵まれず、2敗目を喫した。0-1の七回に長野に適時打を許し、続く八回はマギーに適時二塁打を浴びた。  40歳のベテラン右腕は「抑えなければいけないところで、2点目を取られてしまった。もっと策はあった」と悔やんだ。それでも森監督は「ゲームをつくってくれている」と評価した。
ビシエド(4三振) 「(ヤングマンは)全てのボールがよかった。コースに投げ分けていた」 京田(9試合連続無安打) 「練習します」

◆長野がヤングマンを援護した。二回、山井の外角への直球をバックスクリーン右へほうり込む先制の5号ソロ。七回にも左前適時打を放つなど2安打2打点で打線の主役を演じた。それでも「僕が打ったことより、テイラー(ヤングマン)が1つ勝てたことがうれしい。ナイスピッチングでした」と控えめだった。

◆散発3安打で今季5度目の零敗。クロスステップで投げるヤングマンの動く速球と大きなカーブに苦しめられ、ゴロアウトを量産した。四回は2四球で二死一、二塁としたが、京田が見逃し三振に倒れた。土井打撃コーチは「左打者の内に食い込んでくる球もある。初めての対戦では難しい」とお手上げだった。

◆すばらしい! 巨人は1日、中日11回戦(ナゴヤドーム)に3-0で勝ち、2連勝でセ・リーグ4位に浮上した。今季加入の新助っ人、テイラー・ヤングマン投手(28)が8回3安打無失点、8奪三振の快投を見せ、球団では2014年のセドン以来、4年ぶりとなる来日初登板勝利を飾った。前日の試合では36歳の内海哲也投手が好投し、連敗を脱出した巨人。ベテランに続いてヤングマンが存在感を示し、3日からの9連戦へ勢いをつけた。 開幕から3カ月。ヤングマンが、立ち上がった。来日初登板で文句なしの快投を披露。「緊張よりも興奮していたし、楽しみだった。低めに投げられたことと、ゴロを多く取れたことがよかった」と、初勝利に白い歯をのぞかせた。  先発の駒が不足がちなチームに、救世主として翔びだしてきた。1メートル98の長身右腕。左足を三塁側へ踏み出す「クロスステップ」で、右打者の背中の方から角度をつけた球を投げ込んだ。武器の山なりカーブを105球中36球投げ、24アウト中13個を内野ゴロで仕留めると「それが自分のスタイル」と胸を張った。  もう悩むことはない。外国人枠の関係でデビューが遅れたが、イースタン・リーグで7勝2敗、防御率1・43の好成績を残しチャンスをつかんだ。「2軍スタートは役に立った。選手やコーチから日本の野球を学べた」。1軍に帯同していた3月のオープン戦で苦しんだ制球を改善。最速147キロの真っすぐを両サイドに投げ分け、三塁すら踏ませなかった。 この日観戦した2歳下の夫人、ブリタニーさんと観光名所を巡るのが休養日の楽しみ。京都では二条城や清水寺を訪れ、桜を見物。新潟では雪、高尾山では名物の冷やしそばを堪能した。「一番よかったのは奈良。鹿を見られた」と、すっかり日本に溶け込んでいる。  この日は敵地のため流れなかったが、登場曲を西城秀樹さんの大ヒット曲「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」に決めている。山なりカーブ(Y)と真っすぐ(M)を操り、カップル(C)で日本を楽しむ助っ人の好投で「A」クラスも目前。ほら、見えるだろう。「Y.M.C.A」を地で行く右腕の好投の先に、巨人の明るい未来が待っている。 (赤尾裕希)
ヤングマンについて巨人・斎藤投手総合コーチ 「得意と聞いていたカーブが決まっていた。ストレートの制球もよかった。9連戦? もちろんでしょう、もちろん」 ヤングマンを好リードした巨人・宇佐見 「ファームで何回も組んでいたので、どうやって抑えたか思い出しながらやりました」 ヤングマンに3三振の中日・ビシエド 「全てのボールがよかった。コースに投げ分けていた」 ★巨人の外国人事情  ヤングマンは、1月に5人目の助っ人として加入。マシソン、カミネロ、ゲレーロ、マギーの4人で外国人枠が埋まっており、ここまで1軍での登板機会がなかった。6月15日にゲレーロがコンディション不良で出場選手登録を外れた際も、アダメスが支配下登録され1軍に昇格。しかし、同30日にカミネロが不振で2軍に落ち、先発ローテーションの谷間を迎えたこの日、右腕に白羽の矢が立った。

◆真っすぐもカーブも、使える。アメリカで先発していた経験もあり、プレッシャーに弱いようにもみえない。ヤングマンは十分、戦力になるね。  難点を挙げるとしたら、四回二死から平田と高橋に連続四球を許したように、突如としてコントロールを乱すこと。原因は、踏み出した左足が三塁側にいく、極端なインステップ投法にある。  阪神・藤浪と同じだ。もっといえば、現役時代のエモトもそうだった。イニングを重ねるにつれ、どこかで必ずといっていいほど、急にストライクが入らなくなる。真っすぐはシュート回転し、変化球は抜ける。これはインステップ投手の永遠のテーマなんだ。  だから、どうだろう。先発にこだわらず、リリーフで起用する選択肢もあるんじゃないかな。  確かに、先発は1枚でも多くほしい。ただし、巨人は切羽詰まっている。リリーフ陣が不安定で、カミネロもいない。先発が試合を作っても、逃げ切れる保証はない。勝ち星を拾えないから、借金も減らない。  今こそ、窮余の策よ。例えば、上原と沢村の間にはさむとか、ヤングマンを使いこなすときだ。  背が高くて、インステップで投げるから、打者からすれば、頭にボールが向かってくるようで、怖い。1イニングなら、ますます抑えるよ。 (サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
413010.577
(↑0.006)
0
(-)
71366
(+15)
316
(+1)
83
(+2)
41
(+1)
0.264
(↑0.003)
4.13
(↑0.05)
2
(↑1)
阪神
343610.486
(↑0.008)
6.5
(-)
72269
(+6)
294
(+5)
41
(+1)
42
(-)
0.241
(↓0.001)
3.7
(↓0.02)
2
(-)
ヤクルト
343610.486
(↓0.007)
6.5
(↓1)
72319
(+5)
344
(+6)
65
(-)
38
(+1)
0.257
(-)
4.38
(↓0.03)
4
(↑1)
巨人
343810.472
(↑0.007)
7.5
(-)
70325
(+3)
293
(-)
67
(+1)
37
(+1)
0.262
(↓0.001)
3.86
(↑0.05)
5
(↓1)
DeNA
323720.464
(↓0.007)
8
(↓1)
72266
(+1)
304
(+15)
83
(+1)
46
(-)
0.246
(↓0.002)
3.88
(↓0.16)
6
(-)
中日
324110.438
(↓0.006)
10
(↓1)
69286
(-)
344
(+3)
47
(-)
38
(+1)
0.257
(↓0.002)
4.46
(↑0.02)