ソフトバンク(☆6対5★)ロッテ =リーグ戦8回戦・福岡ヤフオクドーム=
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ロッテ
00310 0100 5100
福岡
20000 001 6100
勝利投手:嘉弥真 新也(2勝1敗0S)
敗戦投手:内 竜也(1勝3敗17S)
  DAZN
◆ソフトバンクが劇的な逆転サヨナラ勝ち。ソフトバンクは2点を追う9回裏、長谷川勇の適時打が飛び出し、1点差とする。なおも2死一三塁の好機から上林が適時三塁打を放ち、試合を決めた。6番手・嘉弥真が今季2勝目。敗れたロッテは、救援陣が振るわなかった。

◆ロッテ涌井秀章投手(32)が正念場を迎える。  今日29日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)に先発予定。5月18日を最後に5試合白星から遠ざかっており、6月はここまで4戦2敗。西武菊池や巨人菅野、広島大瀬良らエースと投げ合っていることもあるが、2試合連続5失点など内容も良くない。井口監督は28日、羽田空港で「状態が悪ければ下で調整もありますし」と、今日の結果次第で2軍での再調整も示唆した。  幸い球宴を挟むため、1度先発を飛ばせば3週間間隔があく。そこでしっかりリフレッシュと立て直しをしてほしいというプランだ。涌井は昨年も7月と9月に2度出場登録を抹消されているが、いずれも登板機会なしによるもの。4年連続開幕投手を任された大黒柱に不振降格は似合わない。指揮官は「登板間のピッチングだとか、取り組む姿勢は良くなっている。まずは明日しっかり投げてもらいたい」と期待を掛けた。

◆ソフトバンク内川聖一内野手(35)の通算2000安打達成を記念するセレモニーが29日、試合前に行われた。  内川は緊張した表情で、王貞治球団会長から名球会のブレザーを着せてもらい「着せてもらった瞬間、肩にズシッときて『2000本安打を達成したんだな』とあらためて思いました。2000本を打った証を手渡されると、これからも安打を積み重ねていきたいという気持ちが強くなりました」と喜びをかみしめた。名球会入りについては「名球会ではしばらくは1年生なので、今後イベントなどではしっかり頑張らないといけませんね(笑い)」と話した。  贈呈役を務めた王会長は「我々の時代にはなかったからうらやましいね。『ごくろうさん。でも、これからだよ』と声をかけた。3000本狙えとは言わなかったけどね(笑い)。でも築き上げるチャンスがあるんだから、1本ずつ積み重ねてほしい。これからの野球人生が大事」と激励した。

◆ロッテ涌井秀章投手(32)の、5月18日ソフトバンク戦以来となる今季5勝目は目の前で消えた。  涌井は初回に柳田に2ランを浴びたが、小林投手コーチとも相談の上、3回から走者なしの場面でもセットポジションに変更した。これで投球が安定。6回無死一塁の場面ではこん身の144キロ内角直球で、内川を三-二-一の併殺に切った。  結局、7回5安打2失点、6三振2四球で勝ち投手の権利を得てマウンドを降りた。  だが2点リードの9回に登板した抑えの内が大誤算。1点差に詰め寄られ、なお2死一、三塁で上林にサヨナラ2点適時打を打たれた。  それでも涌井は「こういうこともあるんで全然気にしてない。(内は)切り替えてやってもらえれば」と内を思いやった。  涌井はこの日の投球内容しだいでは2軍調整を言い渡される可能性もあった。井口監督は「初回にホームランを打たれて、まだ思ったところに投げられていない感じはある。真ん中に集まってしまっているし。でもどんどん良くはなっている」と話し、ローテ残留を明言した。

◆ソフトバンク長谷川勇也外野手(33)が貴重な適時打でサヨナラ劇をお膳立てした。  2点を追う9回2死一、二塁で右前へ運び1点差。続く上林の三塁打で一塁から一気に生還し、サヨナラのホームを踏んだ。長谷川勇は「すごい勝ち方でしたね」と振り返ったが、自身の安打には伏線があった。  代打で登場した8回先頭の打席。2ストライクからの5球目、低めフォークに空振り三振だった。長谷川勇はファウルを主張したが、結果は変わらなかった。「判定は判定なので仕方ない」と前置きをした上で「今日はこの打席で終わりかもしれないと思っていた。なにくそ、と思って打席に集中できた」と振り返った。今季は代打での起用が中心。1打席にかける強い思いが逆転劇を呼び込んだ。

◆ソフトバンクは2点差の9回に逆転しサヨナラ勝ちで連敗を2でストップした。  途中出場の長谷川勇が適時打を放ち1点差に迫ると、2死一、三塁から上林が左中間を破る2点三塁打で試合を決めた。プロ初のサヨナラ打となった上林は「沖縄で嫌な負け方をしたので、負けたらズルズルいってしまう。絶対に勝ちたいと思っていた。気持ちよかったです」と振り返った。

◆ソフトバンクが劇的な逆転サヨナラで連敗を止めた。決めたのは上林だ。9回裏、長谷川勇の適時打で1点差に迫りなお2死一、三塁。上林はネクストサークルでは「決めるならここで決めてくれ」と思っていたが、腹をくくった。「思い切っていこう」。初球の高め直球を逃さなかった。打球が左中間を転々とする間に、2者が一気に生還。殊勲の男はあっという間に仲間にもみくちゃにされた。プロ初のサヨナラ打に「いやぁ、疲れました。沖縄で嫌な負け方をしたので、負けたらズルズルいってしまう。絶対に勝ちたいと思っていた。気持ちよかったです」と安堵(あんど)。8回にも反撃ののろしとなる11号ソロを放ち、3打点の活躍でチームの窮地を救った。  2点差を追う9回。デスパイネと松田が連打で無死一、二塁としベンチが動いた。デスパイネに代走川島を送り、甲斐にバントを指示した。しかしまさかの併殺で2死二塁。万事休すと思われた。だが、高田に送った代打福田が四球。延長に入れば指名打者を解除することも視野に入れた勝負手で勝機をたぐり寄せた。  敗れればロッテと同率に並ばれる状況だったが、土俵際で踏ん張った。工藤監督は興奮冷めやらぬ様子で「ナイスゲーム」と3度口にした。「2アウトから何とかしてやろうという、みんなの思いが出ていた。逆転で勝てたことで、相手のチームも後半にプレッシャーを感じる」と今後につながる1勝を強調した。【山本大地】

◆ソフトバンク武田がプロ入り初の中継ぎ登板した。  5回から3イニング63球を投げ3安打1失点。井上にソロを被弾したものの初の救援登板にも落ち着いてマウンドに立った。「イニングを考えずに1回1回と思って投げた。中継ぎではフォークボールが必要と思った。三振も取れたしよかった」。6回1死満塁の場面では荻野、藤岡裕を連続三振に切るなど4奪三振。「ピンチもあったけど、それも味わえた」と話していた。

◆29日のソフトバンク戦に先発するロッテ・涌井は28日、福岡入りして最終調整した。5試合連続で勝ち星がついていないこともあり、井口監督は「あす(29日)次第。悪ければ2軍での調整もあり得る」と結果によっては球宴をはさみ3週間程度、再調整させる可能性を示唆。背水のエースに指揮官は「チームはいい形で勝ってきているので頑張ってほしい」と期待した。 (ヤフオクドーム)

◆ソフトバンクの中田は四回途中4失点で通算100勝目はならなかった。あと1勝に迫っているが、六回途中8失点だった17日の広島戦に続く足踏み。「早く決めないといけないと思う。ずっと言われてしまうので」と節目の白星へ意気込んでいたが、かなわなかった。  2-0で迎えた三回に荻野、藤岡裕に連続タイムリーを浴びて3点を失うと、四回は先頭への四球から傷口を広げ、一死二、三塁として降板。2番手の岡本が犠飛で4点目を許した。3四球を与え、中田の課題とする制球が改善されなかった。

◆5月9日に通算2000安打を達成したソフトバンクの内川が、試合前のセレモニーで王貞治球団会長から名球会のブレザーを贈られた。「2000本を打った証しを手渡されると、これからも安打を積み重ねていきたいという気持ちが強くなった」などとコメント。試合では4打数無安打だった。  王会長は「本人が名球会のメンバーになったことをどういうふうに発奮材料にするか。これからの野球人生が大事。どのように(安打を)積み上げられるかが、彼の生きざまになる」とハッパをかけた。

◆勝てばソフトバンクに並び3位だったロッテは、2点リードの九回二死二塁から逆転負け。守護神の内が4安打1四球の大乱調で3点を失い、井口監督は「こういうゲームを取れないのは痛い。ストッパーなのだからここで抑えてくれないと」と厳しい表情だった。  この日の内容次第では2軍落ちの可能性があったエース涌井は、5月18日以来の勝利こそ逃したが7回2失点にまとめた。「立ち上がり以外はしっかりした投球ができた。こういうこともある」と内をかばった。
ロッテ・清水投手コーチ(内に) 「抑えはずっと内でやってきた。次もセーブ機会が来れば迷わず送り出す」 井上(七回に11号ソロ) 「盗塁失敗で走者がいなくなったので思い切り振り抜いた。カットボールをしっかり捉えられた」

◆ソフトバンクの武田がプロ7年目、通算112試合目で初めて救援登板。五回からマウンドに上がり、3回を投げ1失点だった。七回にソロを浴びたが、先発時にはあまり軸としないフォークボールが有効で4奪三振。「空気感も味わえてよかった。フォークは良かった」と収穫を口にした。  先発の中田が四回途中で降板したが、救援陣が粘り強く投げてサヨナラ勝ちにつなげた。九回二死二塁で打者一人を抑えた6番手の嘉弥真が、登板2試合連続で白星を挙げた。
柳田(一回に18号2ラン) 「打ったのはストレート。しっかり自分の良いスイングが出来た」 中田(3回1/3を投げ、4失点) 「(ロッテとの)カードの初戦に、先発としての役割を果たすことができずチームに申し訳ない」 長谷川勇(九回に適時打。代打で出場した八回は三振しており) 「なにくそ、と思っていった。やることに集中できた」

◆勝てばソフトバンクに並び3位だったが、九回二死から逆転負け。先発の涌井は一回に柳田に2ランを許しながら7回2失点と好投したが、5月18日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)以来の勝利とはならなかった。6試合連続で白星がついていないが「セットポジションにしたらよくなった」と手応え。敗戦にも「あすから連勝すればいい」と切り替えた。

◆3連敗が濃厚だった展開をひっくり返した。3-5の九回二死から逆転サヨナラ勝ち。2点三塁打で試合を決めた上林は、プロ入り初のサヨナラ打を「本当に気持ち良かった」と心地よさそうに振り返った。敗れればロッテ、オリックスと勝敗で並ばれるところだった。ちぐはぐだった攻撃が最後につながり、工藤監督は「何とかしてやろうという思いが非常に出ていた」と興奮していた。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
402910.58
(↓0.008)
0
(-)
73391
(+1)
323
(+15)
81
(+1)
85
(-)
0.276
(↓0.002)
4.31
(↓0.15)
2
(-)
日ハム
403100.563
(↓0.008)
1
(-)
72304
(+1)
275
(+2)
82
(-)
52
(-)
0.244
(↓0.001)
3.64
(↑0.02)
3
(-)
福岡
373200.536
(↑0.007)
3
(↑1)
74298
(+6)
282
(+5)
94
(+2)
44
(-)
0.252
(↑0.001)
3.89
(↓0.02)
4
(-)
ORIX
363330.522
(↑0.007)
4
(↑1)
71276
(+2)
271
(+1)
58
(-)
44
(-)
0.24
(↑0.001)
3.51
(↑0.04)
5
(↓1)
ロッテ
353400.507
(↓0.008)
5
(-)
74274
(+5)
273
(+6)
34
(+1)
71
(+1)
0.258
(-)
3.61
(↓0.03)
6
(-)
楽天
264410.371
(↑0.009)
14.5
(↑1)
72236
(+15)
291
(+1)
61
(+2)
40
(+3)
0.239
(↑0.004)
3.87
(↑0.04)