西武(★1対15☆)楽天 =リーグ戦10回戦・メットライフ=
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楽天
10050 1053 15210
西武
00000 0100 130
勝利投手:塩見 貴洋(1勝1敗0S)
敗戦投手:菊池 雄星(8勝1敗0S)
  DAZN
◆楽天は1点リードの4回表、嶋の適時二塁打や田中の2ランなどで一挙5点を追加する。その後は8回にアマダーの適時二塁打が飛び出すなど、終わってみれば21安打15得点の猛攻を見せた。投げては、先発・塩見が7回1失点の好投で今季初勝利。敗れた西武は、投手陣が崩壊した。

◆西武先発の菊池雄星投手が、今季ワーストとなる6失点を喫した。  初回、今江に先制を許す適時二塁打を打たれた。4回は2死から5者連続安打を浴び、5点を追加された。5回10安打6失点で降板し「リズムも悪く、要所で粘ることができなかったです」と話した。

◆楽天先発の塩見貴洋投手(30)が今季初勝利を挙げた。左右関係なく、山賊たちの懐を思い切って突き、6回2死まで無安打投球。  「初回から飛ばしていこうと思っていました。球が走っていたし、ツーシームも良かった」  6回、西武秋山に中前打を許し、記録の夢は途切れたが、7回2安打1失点の堂々たる内容だった。「記録は全く意識していなかった」というが、八戸大で同期の秋山に打たれ「あいつが(塁上で)にやけていたから腹が立って」と、攻守交代の合間に「打つなよ」と声をかけたという。  春先は腰痛で出遅れ、交流戦期間中もコンディション不良で先発回避もあった。今季4試合目の登板でやっと1勝。「遅いですね。でも1つ勝ててよかった」と話していた。

◆楽天が、天敵の西武菊池を攻略した。  初回に足を絡めて1点を先制すると、4回には2死から5連打。田中の5号2ランなどで、一気に5点を追加した。16年5月25日から13連敗中だった相手からようやく白星を飾った。平石監督代行は「悔しさもあったと思う。凡打でもあっさり終わらなかった」と選手をねぎらった。

◆西武が投打に完敗した。  菊池雄星投手が5回10安打6失点で、今季初黒星。初回に1点を失うと、4回2死一塁から5者連続安打を許し、5点を追加された。16年5月25日から続いていた対楽天の連勝は13で止まった。2番手以降の投手も失点を重ね、ともに今季ワーストとなる計21安打で15点を失った。  打線は楽天塩見の前に6回2死まで無安打に抑えられた。7回の外崎の10号ソロによる1点のみにとどまった。  菊池について、辻発彦監督は「4回だけだからね。2死一塁から5点はない。ただ、体がおかしいわけではないと。リズムが悪かったのか、盗塁が気になったのか、二塁まで行かれたら三振を3つ取ればいい、ぐらいでいけば良かった。右のインに来ないから。ちょっと、コントロールがばらついていた」と、右打者の内角を突けなかったことを指摘した。  打線については「相手に楽に投げさせてしまった」と話した。

◆ようやく勝った。楽天が13連敗中だった西武菊池を攻略し、16年5月12日以来の白星を手にした。攻略ポイントを絞った打線が初回に先制し、4回には6本の長短打を集中し、5得点。見事に天敵を打ち崩した。投げては先発の塩見が6回途中まで無安打投球。投打ががっちりとかみ合い、首位を相手に大勝した。  とどめは、田中の1発だった。3点差とした4回2死二塁。菊池の高め146キロ直球を左中間スタンドの中段へぶち込んだ。この回、2死から5連打で一気に5点を追加。計10安打6得点のゴールラッシュで、相手エースを5回でKOした。平石監督代行は「大きいですね。悔しさもあったと思う」とかみしめた。  やっと勝てた。屈辱の13連敗。16年5月12日を最後に、菊池から勝利を挙げられていなかった。前回対戦(5月4日)では5得点を奪ったが、勝ちを逃した。迎えた一戦。チームとしての決まり事は「右打者は外の高い、甘めの球。左打者は近め」。大まかな枠を絞る中で、球種、カウントは打者に任せた。  ハマった。1点リードの4回。先頭銀次は内角150キロ直球をしばいた。2死一塁としたが、ペゲーロ、嶋はともに初球を捉えた。「ファーストストライクは積極的に打ちにいく」は、シーズンスタートから徹底していること。狙いと基本が融合し、天敵退治に効果的だった。  初回は足が生きた。出塁した先頭の田中が、次打者の茂木の場面で何度も偽走。二盗を成功させ、左飛の間に三塁まで進塁。3番島内の犠飛で先制のホームを踏んだ。同代行は「いいピッチャー。じっとしていても点が入らない。そのプランもあった」と狙い通りだった。  長かった。同代行は「凡打でも、あっさり終わらない。そういうところが良かった」。完璧に攻略してみせた。【栗田尚樹】

◆西武菊池が2年ぶりに楽天に敗れた。5回10安打で今季ワースト6失点。今季初黒星で、16年5月25日から続いていた対楽天の連勝は13で止まった。「個人の連勝は正直、全く興味がない。とにかくチームに勝ちを持っていけなかったことが全て」と唇をかんだ。  敗因はスライダーと分析した。ブルペンから曲がりが大きく、「投げた瞬間に見極められる」と感じた。打者が立てば修正できると信じたが、そうはならなかった。代わりのカーブも制御できず、カウントを整えられなかった。初回に足も絡められ先制を許すと、4回は5者連続安打を許しさらに5失点。好投の塩見相手に致命的だった。  1週間後は敵地・仙台で楽天と当たる。球宴明け最初の登板も楽天戦が濃厚だ。「同じ相手に2週連続でやられるわけにはいかない」と悔しさを押し殺し、前を向いた。

◆楽天の嶋が1-0の四回二死一、三塁で2点二塁打を放ち、10試合ぶりに打点をマークした。菊池の投じた初球の直球を逆方向へはじき返した打球は右翼手のグラブをわずかに越え「気持ちで打ちました」と喜んだ。  打率1割台に低迷していた主将の一打に上位打線が続き、苦手としている菊池からこの回に計6安打で一挙5点を奪った。

◆西武は中継ぎ陣も失点を重ね、計15点を失った。前夜も勝つには勝ったが11失点で2戦続けて投手陣が崩れた。大敗に、辻監督は「お客さんもいっぱい入っていたのに、こういう試合になってしまった」とわびた。  自慢の打線も塩見に7回でわずか2安打1点に抑えられた。「チャンスは十分にあると思っていたが。昨日あれだけ打った(14得点)のに、こうなっちゃう」と渋い表情だった。
辻監督(菊池に) 「体がおかしいわけではないと言うし、リズムが悪かったのか。制球がばらついていた」 山川(塩見に3打数無安打) 「インサイドにしっかり投げられた」

◆楽天の塩見が西武の強力打線に対して7回2安打1失点と好投し今季初勝利を挙げた。五回までは1死球のみで無安打。「初回から飛ばしていくと決めていた。球の走りも良かった」と直球主体で攻めて失点は外崎のソロだけで「遅いけど、勝ちが付いて良かった」と胸をなで下ろした。  今季チームは西武との過去9試合で5点以上奪われていた。平石監督代行は「塩見に尽きる。素晴らしい投球だった」と語った。
平石監督代行(菊池への連敗を13で止め) 「去年もずっとやられていて、悔しい思いがあった。狙うところと捨てるところをしっかりやってくれた」 島内(2安打3打点) 「1、2番が塁に出てくれるので、かえしたい思いがある。これまでチャンスをつぶしてきたので、ものにできるようにしていきたい」

◆先発した塩見が、4試合目の登板で7回2安打1失点と好投し今季初勝利を挙げた。六回二死まで無安打の快投に「ノーヒットノーランは意識していなかった」と汗をぬぐった。試合中に八戸大の同期、秋山に「打つなよ」と"口撃"するほど余裕があった。平石監督代行は「球が走って、制球がよかった」と絶賛した。

◆前日28日に今季最多の18安打を放った打線が、塩見の前に六回二死まで無安打、計3安打1得点と沈黙した。「インサイドにしっかりきてカーブも100キロ台。フォークも落ちてくるとなかなか打てない」と左腕相手に3打数無安打の山川。「チャンスは十分にあると思っていたんだけど...」と辻監督も渋い表情だった。

◆絶対エースの姿はなかった。西武・菊池雄星投手(27)が、いずれも今季ワーストの5回10安打6失点で初黒星。「相手どうこうよりも、自分のボールがほとんど投げられなかった。すべてがよくなかった」とうなだれた。特にスライダーの曲がりが大きく、楽天打線に見極められた。  開幕からの連勝が8、2016年5月から続いていた楽天戦の連勝も13でストップしたが「個人の連勝には興味がない。勝ちにもっていけなかったのがすべて」と話した。次回は7月6日に敵地・仙台で再戦予定。「2週続けて同じ相手にやられるわけにはいかない。課題はいっぱいあるけど、切り替えて修正したい」と前を向いた。 (花里雄太)
菊池の投球について西武・土肥投手コーチ 「直球もクロスファイアが入ってこなかった。大事なのは次にやられないこと」

◆楽天は29日、西武10回戦(メットライフ)に15-1で大勝。打線は21安打と爆発し、13連敗中だった天敵の菊池に土を付けた。  「何とかもう1点取りたいという気持ちが、いい結果につながりました」と胸を張ったのは、四回に5号2ランを放った田中だ。2点を追加し、なお二死二塁から菊池の146キロの高め直球を左中間へ運んだ。  結果、四回の大量5得点など左腕から10安打6得点を挙げ、5回で降板させるKO劇。2016年5月12日以来、778日ぶりに黒星をつけ、レギュラーシーズンでの連敗を13で止めた。  ミーティングが功を奏した。「右打者は外角の高め、左打者は内角球を打て。出塁後はリードで揺さぶれ」という指示通り実行。一回先頭の田中が安打で出て二盗を決めるなど、この回28球、計118球も投げさせた。  「全選手に、菊池にやられている悔しさがあったと思う」。平石監督代行がまくしたてた。先発全員安打で、今季最多安打&得点。難敵を攻略し、上昇への足がかりにする。 (広岡浩二)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
402910.58
(↓0.008)
0
(-)
73391
(+1)
323
(+15)
81
(+1)
85
(-)
0.276
(↓0.002)
4.31
(↓0.15)
2
(-)
日ハム
403100.563
(↓0.008)
1
(-)
72304
(+1)
275
(+2)
82
(-)
52
(-)
0.244
(↓0.001)
3.64
(↑0.02)
3
(-)
福岡
373200.536
(↑0.007)
3
(↑1)
74298
(+6)
282
(+5)
94
(+2)
44
(-)
0.252
(↑0.001)
3.89
(↓0.02)
4
(-)
ORIX
363330.522
(↑0.007)
4
(↑1)
71276
(+2)
271
(+1)
58
(-)
44
(-)
0.24
(↑0.001)
3.51
(↑0.04)
5
(↓1)
ロッテ
353400.507
(↓0.008)
5
(-)
74274
(+5)
273
(+6)
34
(+1)
71
(+1)
0.258
(-)
3.61
(↓0.03)
6
(-)
楽天
264410.371
(↑0.009)
14.5
(↑1)
72236
(+15)
291
(+1)
61
(+2)
40
(+3)
0.239
(↑0.004)
3.87
(↑0.04)