DeNA(★0対4☆)阪神 =リーグ戦8回戦・横浜スタジアム=
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阪神
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DeNA
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勝利投手:メッセンジャー(9勝4敗0S)
敗戦投手:バリオス(2勝4敗0S)
  DAZN
◆阪神が連敗を5で止めた。阪神は両軍無得点のまま迎えた7回表、陽川の3ランで先制する。9回には、2死二塁から陽川が適時打を放ち、リードを広げた。投げては、先発・メッセンジャーが8回無失点の快投で今季9勝目。敗れたDeNAは、打線がつながりを欠いた。

◆阪神藤浪が2勝目をかけ、相性抜群のDeNA戦に挑む。明日27日に先発予定の同カードは17試合登板で11勝3敗。カード別で最多勝利を挙げている。だが慢心はなく、「しっかり自分の投球で自分のボールを投げることが第一。その上でまずはゲームを作ることかなと思います」と引き締めた。25日は甲子園で投手指名練習に参加。キャッチボール、ブルペンでの投球練習、ダッシュなどで体を動かした。  前回15日の楽天戦で407日ぶりの白星を挙げ、復活をアピール。チームが最下位に沈む中、自身2連勝で上昇ムードをつくりたい。「気を引き締めてっていうのはある。ホッとするのはあの日だけで良いので、それ以降は気を引き締めて1週間ちょっと調整してきた。不安とかはないですけど、しっかり投げていきたいと思います」。集中力を高め、敵地で快投を期す。

◆阪神ランディ・メッセンジャー投手が、ノールックキャッチを披露した。  2回先頭中川大の打球は、ワンバウンドのピッチャー返しとなって飛んできた。投げ終わりで一塁に体が倒れるメッセンジャーは、グラブを背中側から出した。打球はすっぽりとグラブに吸い込まれ、メッセンジャーは何食わぬ顔で一塁へ送球。出したくない先頭打者を投ゴロに仕留めた。  半端ない神キャッチに、スタンドからは大歓声が起きた。

◆阪神陽川尚将内野手が先制の2号3ランを放った。7回1死一、三塁から、DeNAエスコバーの直球をバックスクリーン右に運んだ。「打ったのはストレート。相手のミスもあり、もう1度チャンスをもらったので犠牲フライでも1点という気持ちで思い切って打ちました。自分のスイングで捉えることができました」と振り返った。  本塁打の直前には、直球を一塁ファウルグラウンドへ打ち上げたが、DeNAの一塁手中川大が落球(記録は失策)。もらったチャンスで結果を残した。チームは引き分けを挟んで5連敗中。6回1死から原口が中前打を放つまでDeNA先発バリオスにパーフェクトに抑えられていた。  7回に先頭植田が中前打で出塁。投手がエスコバーにスイッチされると、福留も中前打でつないで無死一、三塁。糸井は倒れたが、陽川が豪快に放った。

◆阪神が陽川尚将内野手の4打点の活躍、先発ランディ・メッセンジャー投手の好投でDeNAに快勝し、連敗を5で止めた。2号先制3ランなどを放った陽川の試合後のヒーローインタビューは以下の通り。  -まさに7回、決勝3ラン。そして連敗を止める一打になりました。  陽川 そうですね、必死に食らいついて打ったのがホームランになって、よかったです。  -あの回、植田選手、福留選手がつないでくれましたよね。  陽川 ピッチャーも頑張って抑えていたんで、なんとか犠牲フライでもいいんで、そういう楽な気持ちで打席に立てました。  -あの打席、強い風が吹いて、チャンスが2回あった気がするんですが。  陽川 1回、ファウルフライでアウトになってるんですけど、もう1回チャンス回ってきたんで、よかったです、はい。  -大きなホームラン。打った瞬間の思いはどうですか?  陽川 打った瞬間、行ってくれと思いました。  -そして、ホームベースを踏んだときの思いは  陽川 すごい歓声で、気持ちよかったです。  -エースのメッセンジャー投手も気迫あふれるピッチングでした。陽川選手含め野手にも思うところがあったんじゃないですか?  陽川 そうですね、ランディがいいピッチングをしていたので、なんとか勝ちをつけて、なんとか1点取って、そうですね(笑い)よかったです。  -全打点ですよ、今日は  陽川 あ、全然気づかなかったです。よかったです、はい。  -3週間前に1軍に上がりました。14試合スタメンで出ていますがノーヒットが2試合しかないんですよね、好調の秘密を教えて下さい。  陽川 正直、自分でもびっくりしてるくらいなんで、分からないですね。  -チームの中にもライバルは多いですよ。  陽川 そうですね、これからも結果を残して負けずに頑張りたいと思います。  -最後に連敗を止めました。ファンのみなさんにアピールをお願いします。  陽川 1試合1試合、頑張って勝って行きたいと思いますので、これからも暖かいご声援、よろしくお願いします。

◆阪神が引き分けを挟んだ連敗を5で止めた。先発メッセンジャーが8回無失点の力投。前半までDeNAバリオスにパーフェクト投球を許していた打線は7回に奮起した。先頭の植田が中前打で出塁。投手がエスコバーにスイッチされると、福留が続き、1死一、三塁からは陽川が先制3ランを放った。  陽川は9回にも2死二塁から適時二塁打を砂田から放った。4打点を挙げる活躍。金本知憲監督は「持ち味の長打力を出してくれた」と喜んだ。

◆阪神ランディ・メッセンジャー投手(36)が8回6安打無失点で9勝目を挙げた。  6回1死までパーフェクト投球を続けていたDeNAバリオスとは対照的に、序盤から我慢の投球。ただ、走者を背負いながらも要所を締めた。3点リードの8回には2死一、三塁のピンチでDeNA宮崎を空振り三振に打ち取った。「ピンチもありましたけど、要所を締めて、その都度で狙ったところに投げられたと思う」と振り返った。  7回に陽川が先制3ランを放った際にはガッツポーズをみせ「陽川くんが本当にいいところで打ってくれて、本当にうれしい」と喜んだ。

◆阪神が陽川尚将内野手の一撃で大脱出だ。  5回までは先発初対決のバリオスに無安打無得点。チャンスを得たのは7回だった。先頭植田が中前打で出塁すると、DeNAはエスコバーに継投。これで潮目が変わった。  福留も中前打で続き、無死一、三塁の好機を築いた。1死後、陽川がエスコバーの速球を完璧に仕留め、バックスクリーン右へ決勝の2号3ランをたたき込んだ。その直前にファウルゾーンへの飛球を一塁中川大が落球失策する幸運を生かしたもの。陽川は「必死に食らいついて打ったのがホームランになって、よかったです。1回、ファウルフライで"アウト"になりましたが、もう1回、チャンスが回ってきたので良かったです」と振り返った。  今季最長だった5連敗で食い止め、単独最下位から5位に浮上。金本知憲監督も「持ち味の長打力を出してくれた。自信にしないといけない」と評した。陽川はプロ5年目。昨季まで2年連続でウエスタン・リーグの本塁打王、打点王に輝いていたが、ようやくスラッガーが開花の兆し。不振の助っ人ロサリオの代役で1軍に昇格してきたが、力強くチャンスをつかみつつある。若手育成が急務のなか、明るい話題だろう。敵地横浜では今季3戦3勝し、悪循環を断った。

◆DeNAが、またしても天敵に屈した。  阪神メッセンジャーを攻略できず、今季4戦4敗。好機はつくりながらも、決定打を欠いた。  アレックス・ラミレス監督は「何とか食らい付いて、点を取りにいこうとしたが...。ヒットの数(7)より残塁の数(9)の方が多い。チャンスはつくったがあと1本が出なかった。策は練っているが、結果が出ていない」と厳しい表情だった。  6回0/3を2安打1失点(自責0)にまとめながら4敗目を喫した先発バリオスについては「素晴らしい投球だった。残念ながら得点できなかったが、いい投球を見せてくれた」と評価。援護ができず「点を取らないと勝てない」と打線の奮起を求めた。

◆阪神は先発メッセンジャーが頭脳的な投球で8回を投げ無失点、9勝目を挙げチームを5位に押し上げた。3点リードの8回2死一、三塁でDeNAの打者は怖い宮崎。フルカウントからの6球目に、宮崎に対して1球も投じていなかったカーブを選択した。低めに制御し空振り三振とし「あまりカーブを使っていなかったけど、絶対にいいボールになると信じて。いいボールで三振をとれて、最高の気持ちです」。腹の底からほえて、グラブを激しくたたいた。  カーブはメッセンジャーの代名詞だ。カウント球にもウイニングショットにもなる。だが、この試合は8回のピンチまで8球しか使わずに温存。ロースコアだからこそクレバーさが光った。金本監督は「よく最後の最後でカーブを選択した。頭にない球を選んだのかなと。そこに投げ込んだメッセも。あれは見事でしたね」。チームの土台が揺らがないから、ファイティングポーズを崩さずに戦える。【池本泰尚】

◆DeNAバリオスが6回1死まで完全投球と好投した。  7回先頭の植田に、この日2本目の安打を許したところで降板。2番手エスコバーが3ランを浴び4敗目を喫したが「リズムよく自分の投球ができた。まだ投げられる感覚はあったがうちの中継ぎ陣は優秀。次は左打者でエスコバーが立つべき状況だった」と受け止めた。次回登板へ「自分の投球ができるように準備したい」と切り替えた。

◆阪神ベテラン福留が粋な仕事だ。  両チーム無得点の7回無死一塁。バリオスから左腕エスコバーに継投した直後、速球を完璧に仕留め、中前へ。無死一、三塁の好機を築いた。その直後、陽川の決勝弾を呼んだが、金本監督は「(7回は)陽川のホームランもだけど、代わりっぱなに孝介がパーンっていったのが、結構、効いたと思う。エスコバーに」とたたえた。24日広島戦(甲子園)で6号ソロ本塁打を放っていたが当たりを取り戻しつつある。

◆阪神が連敗からも最下位からも脱出だ。5番陽川尚将内野手(26)が"命拾い"の決勝アーチだ。0-0で迎えた7回。1死一、三塁でファウルゾーンに飛球を打ち上げたが、DeNA一塁の中川大が落球失策。その直後、バックスクリーン右に決勝3ランを放った。9回にも適時二塁打を放ち、チームの全4得点をたたき出す活躍。引き分けを挟んだ連敗を5で止めた。  生き返った男が、青色に染まるスタンドへ、値千金のアーチを描いた。7回、試合の均衡を破る3ラン。エスコバーが投じた155キロの直球を完璧に捉え、高々と上がった打球は風にも乗ってバックスクリーン右に飛び込んだ。着弾を見送ると普段クールな男から白い歯がこぼれた。快投した先発メッセンジャーも喜びを爆発させ、ガッツポーズ。ナインもゴリラポーズでヒーローを出迎えた。  陽川 相手のミスもあり、もう1度チャンスをもらったので犠牲フライでも1点、という気持ちで思い切って打ちました。自分のスイングで捉えることができました。  命拾いしていた。植田、福留の連打からチャンスを作り、1死一、三塁。本塁打を放つ直前だ。エスコバーの155キロの直球に差し込まれた。打球は一塁ファウルゾーンへの飛球。アウトか...。だが"神風"にあおられ、一塁中川大が落球失策。その直後に2号アーチをかっ飛ばしたが、実は、エスコバーの剛速球対策として、ひそかに工夫していた。打席ではバットを短めに持った。「思ったよりも(球が)速かったので、ちょっと短く持ってコンパクトにいこうと」。最善を尽くし、運も味方に付けた。仕切り直しの1球で、劇的な決勝弾を放った。  金本監督に声を掛けられ、背中を押してもらった。この日の試合前。「威張っていけ、打席に。『陽川様のおなーりー』ってな。不安そうな顔していくな」。レギュラーで出るからには堂々と振る舞え-。そんなメッセージだった。前日25日に、指揮官は「凡打したとき、この世の終わりみたいな顔をする」とも指摘していた。勝負の世界に生きる男の背中がある。金言を胸に秘め、1発を放った。  9回も左翼越えの適時二塁打を放ち、4打点目をマーク。得点圏打率は驚異の5割だ。昨季まで2軍戦では2年連続本塁打王&打点王。ようやく2軍の常連から抜け出し、開花の兆しだ。引き分けを挟んだチームの連敗を5で止め、最下位から5位に引き上げる活躍。チームの8試合ぶり先制点を生み出した長距離砲が、チームの救世主となった。【古財稜明】

◆阪神原口が攻守で勝利に貢献した。  5月16日DeNA戦以来の先発マスク。メッセンジャーとは16年9月24日中日戦以来のスタメンバッテリーだった。最大の見せ場は3点リードの8回2死一、三塁。フルカウントからの6球目にカーブを選択し、空振り三振に仕留めていた。「(メッセンジャーに)引っ張ってもらった。さすがです。(全体的に)カーブが少なかったなかで最後までいい球を投げてくれました」。6回には中前に運び、バリオスからチーム初安打。自身も4試合連続安打と好調ぶりを示した。

◆阪神植田がリードオフマンの働きを果たした。  両チーム無得点の7回。苦戦していたバリオスの初球を仕留めて、ライナーで中前へ。この日、初めて先頭打者が出塁し、陽川の3ランを呼び込んだ。「外の動く球をマークして、打ちにいこうと。1、2打席目がダメで1本出て良かった」。6月に入って当たりが止まっていたが、19日ロッテ戦(甲子園)以来、5戦ぶりの先発で存在感を見せた

◆阪神守護神ドリスが最後を締めた。  4点リードの9回に登板。1死から代打乙坂に中前打を浴びるも、無失点でしのいだ。体調不良から復帰してすぐの登板となった24日の広島戦では5失点していたが「まったく考えずにマウンドに上がった。前回に比べて調子もよかったし、これで抹消前の、いつも通りの自分の状態に戻ったよ」と笑った。

◆阪神が連敗を「5」で止めた。5番・陽川が七回に2号3ランを放つなど4打点の活躍。投げては先発のメッセンジャーが8回6安打無失点で9勝目(4敗)を挙げた。  投手戦となったハマスタ。阪神は相手先発のバリオスの前に沈黙していたが、七回に均衡を破った。一死一、三塁の好機で、5番・陽川が2番手・エスコバーからバックスクリーン右に飛び込む2号3ランを放ち、先制した。九回には二死一塁で、またも陽川が4番手・砂田から左中間に適時二時打を放ち、リードを4点に広げた。その裏は守護神・ドリスが無失点で締めた。DeNAは再三の好機を生かせず、零封負けを喫した

◆阪神が快勝した。5番・陽川尚将内野手(26)が七回に2号3ラン、九回にも適時二時打を放ち、全得点を叩き出す4打点の活躍。チームの連敗は「5」で止まり、陽川はヒーローインタビューで喜びに浸った。  --七回に決勝3ラン。連敗を止める一発になった  「必死に食らいついて打ったのがホームランになってよかったです」  --あの回、植田選手、そして福留選手がつないでくれた  「ピッチャーも頑張って抑えてたので、なんとか犠牲フライでもいいんで、そういう楽な気持ちで打席に立てました」  --そしてあの打席、横浜スタジアムに強い風が吹いてきて、打席のチャンスが2回あったような気がします  「そうですね、1回ファールフライでアウトになってるんですけど、まあもう1回チャンス回ってきてよかったです」  --大きなホームラン、打った瞬間どうでしたか  「打った瞬間、行ってくれと思いました」  --ホームベースを踏んだときの思いは  「すごい歓声で気持ちよかったです」  --エース、メッセンジャー投手の気迫あふれるピッチングでした  「ランディがいいピッチングしてくれてたので、なんとか1点とって勝ちをつけてあげたかった」  --チームの全打点を挙げた  「あっ、全然気づかなかったですけど、よかったです」  --3週間前に1軍に上がって14試合スタメンで出て、ノーヒットは2試合だけ。好調の秘密教えてください  「正直自分でもびっくりしてるぐらいなので、わからないですね」  --チームの中でもライバル多い  「これからも結果を残して、負けずに頑張りたいと思います」  --最後に阪神ファンに55番のアピールお願いします  「一試合一試合頑張って勝っていきたいと思うので、これからも温かいご声援よろしくお願いいたします」

◆阪神のメッセンジャーは8回無失点の好投で9勝目を挙げた。四回は鳥谷の失策が絡み、一死一、三塁を背負ったが、2者連続三振。八回二死一、三塁の場面はカーブでタイミングを外して宮崎を空振り三振に仕留めて切り抜けた。123球の力投に「要所を締められた。狙ったところでいいところに投げられた」と胸を張った。  今季登板した試合の先発マスクは梅野だったが、この日は原口とバッテリーを組んでも、ベテランらしく安定した投球を発揮。チームの連敗脱出に貢献し「自分の仕事をやろうと思っていた」と振り返った。
金本監督(陽川に) 「持ち味の長打力を出してくれた。(九回の適時二塁打も)大きかった。自信にしないといけない」 植田(19日以来の先発。先頭の七回にバリオスから中前打で好機演出) 「何とかアピールして結果を出したいと思っていた」 原口(5月16日以来の先発マスク) 「チームが勝てたことが一番。またチャンスをもらえたら頑張る」

◆DeNAはラミレス監督の大胆な継投策が完全に裏目に出た。初安打される六回1死までパーフェクトだったバリオスが、七回先頭の植田に2安打目を許すと、まだ85球で交代を指示。代わったエスコバーがピンチを広げ、中川大の一邪飛落球で命拾いした陽川に3ランを喫した。  ラミレス監督は性急とも思われた継投を「植田は俊足。バリオスのクイックでは確実に走ってくる」と説明。「プラン通り。決断に後悔はしたくない」としたが、昨秋のポストシーズンにおいて超積極的な"マシンガン継投"で上位陣を連破した采配が、はまっていない。
ラミレス監督(苦手のメッセンジャーに今季は4戦全敗) 「策は練っているが、結果が出ない」 バリオス(六回1死までパーフェクトでも4敗目) 「嶺井選手ともしっかりコミュニケーションがとれて、バッテリー間で呼吸が合っていた」

◆--陽川が決勝弾  金本監督「持ち味の長打力を出してくれた。欲を言うなら、その前の真っすぐを捉えて欲しかった。まあ一歩前進。いきなりは求めませんよ、フッフッフ(笑)」  --最終回も適時打  「ベンチがどれだけその1点を欲しがっているか。大きかった。年齢的には『楽しみな選手』と(言うの)はちょっと...。けどまあ、可能性を持った選手なので」  --メッセンジャーは  「(八回の)宮崎のところ、よく最後の最後にカーブを選択したなと。原口もバッターが一番頭にないボールを選んだのかなと。そこに投げ込んだメッセも、アレは見事だったです」  --八回も続投  「できれば完投して欲しかったけどね。球数がちょっと、八回増えたから代えましたけど」  --梅野を代えたのは原口の打撃も考えた  「うーん、そういうワケじゃないけど。もちろんバッティングもあるけど、やっぱりキャッチャーというのはディフェンス重視。相手の目線を変えるというのもある」

◆横浜は真夏の空で気温29度もあった。その余熱が残っているハマの記者席から編集委員上田雅昭が、まぁなんとかエアコンの効いている大阪・難波の編集局の窓際席に電話がかかってきた。  どや...パーッとした景気のエエ話はないか...。そんなコトあったらサッサというてますヮ...そやろなぁ...てな会話が続いてから、上田がこんなことをつぶやくように言うじゃないですか。  「あの...実は僕一度もこれまで『完全試合』ちゅうのをナマで見たことないんですヮ...」  何万試合というほど!? タイガースの試合を取材してきた上田のキャリアをもってしても完全試合はまだお目にかかれないのです。確率計算から類推すると2万試合に1度...と言われているが、なにしろ人間が人間を相手にやるわけだから...。  この日、入社して初めての出張で横浜にやってきた織原祥平ピヨピヨ記者(埼玉県生まれ、駒大出身)が横浜スタジアムに足を踏み入れて、ただひたすら感激、無我夢中に1年先輩の竹村岳記者について回るだけでド緊張...「なんとか腹ごしらえに牛丼をかっこみました」という状態だ。  わずか1年先輩だが、竹村も昨年7月5日に初出張で横浜スタジアムにやってきたのだ。「よくおぼえてますョ。緊張してまして、ゲームが終わって球場にキャリーバッグを忘れまして...あわててUターンして宿舎にたどりついたんですョ。それからほぼ1年ぶりの横浜ですから...あらためて感じるところがありマス」と竹村は電話の向こうでシンミリしていた。 ところが...阪神はバリオスに手も足も出ない。おいおい冗談じゃないゾよ。一回19球...二回12球...三回18球...四回12球...おいおい、そんなに上田編集委員は若虎軍団に愛されていたのかョ...。「上田さんのために我々がぜひ『完全試合』というものをお見せしたい!」という感じでスコンスコンと凡打の山ですヮ。  こっちは真っ青...ホンマに『完全試合』をやられるのか...とアワをくった。みると当番デスク席で堀啓介は落ち着き払ってるんだ。よくそんなにツルンとしてられるな...いい度胸だ...と思った。  だが、ああ六回一死から原口が打った! 中前打だ。ヨカッタ...。  さてこうなると次は「完封」の心配が...するとね、今度はDeNAの監督が大サービス? をしてくれた。七回、植田がヒットを打つとサッサとバリオスを引っ込めてエスコバー。これで阪神打線が万々歳で、しかも陽川の一塁へのファウルフライをエラー...陽川命拾い。その直後に中堅への3ランだ。まさに一瞬にして♪横浜 たそがれ タバコのけむり...。  DeNAは横浜時代の1998年、権藤博監督でマシンガン打線と大魔神佐々木投手で日本一になった時のユニホームで試合にのぞみ、あの時とは真逆の展開。この頃、気っ風のいい権藤さんとはよくコーヒーをのんだ。とにかく強気一辺倒の男・権藤だが、この夜の七回の投手継投は絶対にしないと思う。  陽川は九回にもトドメを放った。金本阪神は相手の焦りと余計な動きに若虎が見事に牙をむき、ガブリと闇から脱出した...。

◆ヒェー~カチンコチンの冷蔵庫勝利じゃ~!!  日本中炎天下だってのに、途中凍えそうになったよ~。わが阪神、DeNAのバリオスに五回までパーフェクト...今季対DeNA3戦3勝の最後のとりでメッセンジャーで連敗を5で止められなければ7連敗...10連敗もあり得るよ~メッセ8回無失点サンキュー!! 凍える中のヒーロー、あんたは『アナと雪の王様』や!!  虎党歓喜の3ランとタイムリー2ベースで全打点をあげた陽川は『ホンモノ』です!! 前回、俺は今季16安打中10本がセンターより右と書いたが、本日のアーチもセンター右にほうり込んだのだ! この意識(あくまで意識で単なる右狙いは違うかんね)がある者は好打者になるのだ。  しかし、ムフフ...ラミレス監督は、わずか2安打で虎打線が四苦八苦していたバリオスをよくぞ交代させてくださった、アリガタヤ~!!  陽川のホームランの前の一塁ファウルフライを落球(記録はエラー)してくれた中川大には申し訳ないがラッキー!! 中川よ! これをバネに大仕事してくれないとこっちも目覚め悪いから頑張れー!! さあ、第2戦は藤浪パーフェクト試合で虎党をアチチチー!! にしてくれー!!

◆バリオスは六回一死まで完全投球も、0-0の七回先頭で植田に2本目の安打を許した直後に降板。だが2番手・エスコバーが一死一、三塁から陽川に本塁打を浴びた。好投していたバリオスを交代させたことにラミレス監督は「植田は足が速いので盗塁を狙うのは分かっていた。そこで中継ぎ陣で一番クイックモーションが速いエスコバーに代えた。ベストな投手を使い、悔いはないです」と前を向いた。

◆チームの危機に"最高の出番"が巡ってきた。原口が全身全霊でエースの女房役を務め上げ、2年ぶりバッテリーとなったメッセンジャーと、粘り強く勝ちきった。  「きょうは制球もよくて。カーブは少なかったんですけど、最後の最後(八回のピンチで宮崎を空振り三振)にいいところに投げてくれました」  5月16日のDeNA戦(甲子園)以来スタメンマスクすらなかったが、大役は突然言い渡された。「試合前に言われていたことだったので、しっかり頭を整理できました」。今季はここまで全13登板、メッセは梅野が受けてきた。原口が組むのは、育成枠からはい上がり大ブレークを果たした2016年9月24日の中日戦(ナゴヤドーム)で完封勝利して以来640日ぶりだった。  一回の味方の攻撃中。ベンチで原口の肩を、ポンポンとメッセンジャーが叩いてくれた。2人でほほ笑み合った。バッテリーを組まない間も、メッセンジャーは何度も食事に誘ってくれた。2月の沖縄キャンプ中にも一緒にイタリアンに舌鼓を打った。そんな助っ投とベンチの期待に、絶対に応えたい一戦だった。ボールもすばやく返球。サインもテンポよく出した。0-0の四回二死一、三塁では、ワンバウンドを決死の思いでストップしてみせた。 期待の打でも、パーフェクト投球を続けていたバリオスに対し、六回一死から鮮やかに中前打。代打出場が続いていたにも関わらず、4戦連続安打で見せ場を作った。  「(メッセンジャーに)引っ張ってもらっている。さすがだなと思いました。チームが勝てたことが一番なので。チームのプラスになるように、またチャンスをもらえたら頑張ります」  エースに支えられ踏み出した、大きな一歩。金本監督にも打率・328を誇る「スタメン捕手・原口」という選択肢を、強烈に提示してみせた。 (長友孝輔)

◆チームが苦しいときこそ、勝つ。それがエースだ。メッセンジャーが気迫の123球で、8回6安打無失点。チームの連敗を5で止める9勝目は、ハーラートップの大瀬良(広島)に1差だ。  「要所、要所を締められた。ピンチはあったけど、その都度狙ったところに投げられた。陽川もいいところでホームランを打ってくれてうれしいよ。原口ともいつもいいリズムでやれています」  横浜の夜風にあたりながら若手を立てると、充実感たっぷりにチームバスに引き揚げた。  一回二死一、二塁は宮崎を外角133キロの変化球で二ゴロに打ちとり、二回には自身の背中越しにグラブを出して、中川大の鋭いゴロを好捕するなど、勢いにのった。  2年ぶりに先発バッテリーを組んだ原口とも息ぴったり。3-0の八回は二死一、三塁のピンチを背負い、再び宮崎と対峙。3ボールからフルカウントまで戻し、最後は117キロのカーブで空を切らせた。好打者は膝を折り、エースは「絶対にいい球を投げると信じて投げた。最高の気分だった」とマウンドの上で吠えた。  これでDeNA戦は今季4戦4勝、防御率0・58のハマキラー。通算93勝目は、現米大リーグのカブスに所属するダルビッシュや、元阪神のエース、井川らと並んだ(歴代149位)。 崩れるわけにはいかなった。鳴尾浜で先発登板に向けた調整中、高卒3年目の望月がアドバイスを求めてきた。1軍登板のチャンスをうかがう20歳に、36歳も応える。英語は満足に通じない。だから、スライダーの投げ方と投球時の意識を身ぶり手ぶりで約5分ほど、コーチばりに熱心に伝えた。自身の背中を若手がみている-。チームを背負う思いを一層強くし、勝利に貢献した。  「チームの連敗は止まりましたが、自分の仕事は(勝つために)投げていくことです」と頼もしいメッセンジャー。大黒柱で10日ぶりの勝利をつかみ、チームもここから上昇カーブを描いていく。 (新里公章)
メッセンジャーについて阪神・香田投手コーチ  「こういう時(連敗時)に頼りになる投手ですね。あそこ(八回二死一、二塁で宮崎を空振り三振)はよくカーブを投げてくれました」

◆陽川様のおな~り~! 阪神はDeNAに4-0で快勝し、連敗を5でストップ。陽川尚将内野手(26)が七回に先制の2号3ランを放つなど、全4打点を挙げる大暴れだ。プロ5年目、ついに覚醒を始めたスラッガーに導かれ、チームも最下位脱出。実に10日ぶりの勝利を号砲に、さあ、ここから連勝街道だ!! 虎を連敗地獄から救い出す希望の放物線が、横浜の夜空にかかった。沸き上がるハマの虎党。ヒーローは陽川、いや"陽川様"だ! バックスクリーン右に突き刺す、2号先制3ラン。一塁を回ると、何度も手をたたいて感情を爆発させた。  「必死に食らいついていったのが、よかったです。すごい歓声で、気持ちよかったです」  0-0の七回だ。先頭の植田のチーム2安打目を皮切りに作った、無死一、三塁。4番・糸井が遊飛に倒れた後、5番の陽川が打席に立った。  2番手左腕・エスコバーの5球目をミスショット。高々と打ち上げた飛球に誰もが万事休すと思ったが...。一塁・中川がファウルゾーンで落球。「一回、アーッとなって。もう一回チャンスが来て、よかった」。  九死に一生。直後の155キロの剛球を逃さなかった。バットを短く持って一閃。6月3日の西武戦(メットライフ)以来、シーズン自己最多の2号だ。九回二死二塁でも左中間へ適時二塁打。全4打点でチームの連敗を5で止め、最下位脱出に導いた。  大きな期待をかける金本監督も「アッハッハ」と笑いが止まらない。実は試合前に、こんな助言を送っていた。  「(打席に)威張っていけ! 陽川様のおな~り~、って」  昨季までファームで2年連続本塁打王も、伸び悩む大砲。もっと自信満々でいけ。お前は殿様だ! そんな熱いゲキに、見事な一発回答だった。  この日、ウエスタン・ソフトバンク戦(鳴尾浜)で新外国人のナバーロが実戦初出場し、いきなり適時二塁打。一塁も外野も守れる"劇薬"の合流が近づく中、一塁の座を死守する覚悟も示した。 今季で5年目。危機感を肌で感じる出来事があった。合同自主トレを行っていた巨人の鬼屋敷がオフに戦力外通告。同い年の戦友は、ユニホームを脱いだ。「さらに危機感が強くなった。自分ももっと、立場を考えないといけない」-。  1軍の沖縄キャンプに選ばれた今年2月。猛練習はもちろん、誰よりも早くグラウンドに来てストレッチした。宿舎でも風呂に長く浸かり、丁寧に体をほぐした。「けがをしたら元も子もない。そこだけは大切にしています」。開幕1軍は逃したが、2軍でも準備は欠かさず。6月3日に昇格後は打率・353。得点圏打率は驚異の5割だ(16打数8安打)。  「正直、自分でもビックリしている。(好調の理由は)わからないです。これからも結果を残して(ライバルに)負けずに頑張りたいです」  あえて要因を挙げるなら危機感、そして必死な姿勢だろう。もう大砲"候補"とは呼ばせない。堂々の主軸として、虎をもっと押し上げる。 (竹村岳)
陽川について阪神・片岡ヘッド兼打撃コーチ 「昨年の秋から兆しはあったし、速い真っすぐを打てるようになった。150キロを超える球を打てたのは、陽川にとっても収穫」

◆低迷するチーム状態を劇的に変えるには、細かな作戦よりも、周囲が驚く思い切った選手起用のほうが効果的だ。私は試合前、「糸井1番」などを候補に挙げていたが、メッセンジャー登板日の「捕手・原口」には驚かされた。  打線が湿っている状況だから、原口をスタメン起用する意図は分かる。ただ、梅野と相性抜群だった中で、あえて指名するとは。しかも効果はテキメン。原口のサインを出すタイミング、投手へ返球するタイミングなど、すべてメッセンジャーが投げやすい環境を整えた。動きが全て、投手がリズムに乗りやすい状況を作り上げた。  メッセンジャーの投球自体は、好調時とさほど変わらなかったが、サインに首を振る回数が激減。いかに気分よく投げていたかが分かる。  原口起用は成功したが打線の方はまだ厳しい。バリオスに対して1巡目、初球ストライクを振ったのはボール気味を空振りした陽川を除けば、9人目のメッセンジャーだけ。消極的に映る攻撃がバリオスを調子に乗せたといってもいい。  得点した七回の攻撃を振り返ってほしい。バリオス、エスコバーに対して植田、福留、陽川はすべてのストライクを振っていった。やはり積極性以上に流れを呼び込む攻めはない。 (サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
382810.576
(↑0.007)
0
(-)
76334
(+14)
300
(+5)
76
(+5)
37
(+1)
0.26
(↑0.002)
4.21
(-)
2
(-)
巨人
323510.478
(↓0.007)
6.5
(↓1)
75306
(+5)
275
(+14)
64
(+1)
34
(+1)
0.264
(↓0.002)
3.86
(↓0.16)
3
(↑1)
ヤクルト
313410.477
(↑0.008)
6.5
(-)
77281
(+9)
306
(+1)
59
(+3)
36
(+1)
0.255
(↑0.003)
4.22
(↑0.05)
4
(↓1)
DeNA
303420.469
(↓0.007)
7
(↓1)
77250
(-)
265
(+4)
77
(-)
44
(-)
0.248
(↓0.001)
3.61
(↑0.04)
5
(↑1)
阪神
303510.462
(↑0.009)
7.5
(-)
77220
(+4)
264
(-)
35
(+1)
39
(+1)
0.236
(↓0.001)
3.54
(↑0.06)
6
(↓1)
中日
313710.456
(↓0.007)
8
(↓1)
74272
(+1)
317
(+9)
45
(-)
35
(-)
0.26
(↓0.001)
4.39
(↓0.08)