阪神(★3対11☆)広島 =リーグ戦10回戦・阪神甲子園球場=
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広島
20001 3014 11130
阪神
00000 0300 370
勝利投手:野村 祐輔(3勝1敗0S)
敗戦投手:岩貞 祐太(3勝3敗0S)
  DAZN
◆広島が一発攻勢で連勝。広島は初回に丸の2ランで先制すると、5回表には丸が今度はソロを放ち、リードを広げる。その後は西川と下水流にも本塁打が飛び出すなど、終わってみれば13安打で11得点を挙げた。投げては、先発・野村が今季3勝目。敗れた阪神は、投手陣が崩壊した。

◆広島野村が21日、約2カ月ぶりに1軍に合流した。明日23日阪神戦に先発予定。  4月26日のDeNA戦後に背中の張りで降格し、2軍戦で右腕に死球を受けた影響もあり復帰が遅れた。離脱の間、投手陣は苦しみ、チーム防御率はリーグ5位の4・22に悪化。立て直しの役割を期待されるが「そうなるようにしっかり自分の力をすべて出したい」と巻き返しを誓った。

◆阪神岩貞祐太投手(26)はここまで52回1/3を投げて防御率1・38。規定投球回に達していないものの、今季50イニング以上を投げた投手の中では両リーグトップの防御率を残している。  今日先発予定の広島戦は通算0勝9敗と白星がない苦手カードだが、好調の岩貞は勝利できるか。

◆午前中から雨が降り出した甲子園球場だったが、予定開始時刻の14時から、1時間13分遅れで、試合開始を迎えた。  前日22日広島戦(甲子園)が終了後、阪神園芸はグラウンドにシートを引いて準備。見事な"予想的中"で、グラウンド整備を開始。阪神園芸職員の懸命なグラウンド整備もあり、午後3時13分には試合開始を迎えた。

◆広島の丸佳浩外野手(29)が3試合連続本塁打をマークした。  1回1死一塁で、岩貞から右翼席へ豪快な10号先制2ラン。「打ったのはチェンジアップ。何とか食らいついていきました。結果的に良い先制点になりました。手応えも良かったですね」と振り返った。

◆降雨の影響で1時間13分遅れで始まった。  しかし、試合前までシートがかぶせてあった内野とは違い、外野はたっぷりと水を含んだ状態。そんな中、糸井嘉男外野手がファインプレーを見せた。3回2死、広島バティスタの放ったライナーに水しぶきを飛ばしながら前進。キャッチした後は芝生で受け身を取る形になったため、ユニホームがずぶ濡れになった。「まぐれ。水? プールみたいやった」と振り返っていた。

◆広島が大勝し、リーグ戦再開後2連勝でカード勝ち越しを決めた。1回に丸が3戦連発となる先制10号2ラン。5回も丸が11号ソロを放ち、6回は西川の2号3ランで試合の大勢を決めた。終盤にもそつなく加点。2カ月ぶり先発の野村は6回途中無失点で3勝目を挙げた。緒方孝市監督(49)の談話は以下の通り。  -野村が無失点投球  緒方監督 (雨で)試合時間が1時間以上遅れたコンディションの中でね。これからの戦いで頑張ってもらわないといけないし、期待していた。初回はちょっと力が入ったかなというのはあったけど、持ち味であるゴロで打たせて取る投球をして、しっかり投げてくれた。ナイスピッチング。  (そのまま話し続けて)応えるように打線が、4本かな。丸の先制、2本目もそうだし、西川の3ランが非常に大きかった。後から出てきた人、下水流にしても松山にしても、いい形で最後まで攻撃してくれた。ナイスゲームでした。  -左腕の飯田をワンポイントで登板させた  緒方監督 いろんな経験をさせて、後半戦に向けてこちらも戦力を厚くしたい思いがある。結果と内容を出して欲しい。

◆阪神が首位広島に完敗し、引き分けを挟んで4連敗。借金は今季ワーストの5となり、ヤクルトと並んで最下位に転落した。  先発岩貞は5回3失点で、広島丸の2ラン、ソロ本塁打によるもの。丸1人にやられた形となった岩貞について金本監督は「うん、まあ、そうやね。ちょっとボールも落ちてきているように見える。スピード、キレというか。良くはないね、今」と心配顔。終盤反撃するものの相手先発を崩せない打線には「どうやろな。分からん。状態を上がるのを待つしかないから」と我慢を強調した。

◆広島丸が3戦連発となる1試合2本塁打の大暴れで、チームをリーグ戦再開後の2連勝に導いた。  1回に6年連続2桁となる10号先制2ラン。阪神岩貞のチェンジアップを右翼席に運び「手ごたえも良かった。昨日、今日と風が弱い時に打ててラッキー」と相好を崩した。3戦連発は3年ぶりで、さらに5回には右翼ポール際に3点目となる11号ソロ。緒方監督は「丸の先制、2本目もそうだけど、西川の3ランが非常に大きかった」と攻撃陣をたたえていた。

◆阪神は引き分けを挟んで4連敗を喫し、今季初めて最下位に転落した。  試合前時点で防御率1・38だった先発岩貞がカープ打線に苦戦。金本監督は試合後、頼みの岩貞について「ちょっとボールも落ちてきているように見える」と首をかしげた。これで岩貞の広島戦通算成績は16試合登板で0勝10敗。相性の悪さを払拭(ふっしょく)できずにいる。借金は今季ワーストの5に膨らんだ。

◆阪神糸井が「水中ダイブ」で沸かせた。  試合直前まで降り続いた雨で、外野は水田のよう。3回、バティスタの右翼前へのライナーを倒れながら好捕すると大きなスプラッシュが起きた。「まぐれ。プールみたいやった」。試合開始直後、菊池の飛球が右翼に飛んだ際には、ステップを踏むたびに跳ね上がる水しぶきにどよめきが起きた。

◆阪神北條にようやく今季初安打が出た。4回の先頭。当たりそこねの打球が投手横に飛んだ。野村が手を伸ばしたが処理できず「Hマーク」がともった。  15打席目。「切り替えながらやっていたので」と焦りは否定したが、吹っ切れたように続けざまに遊撃内野安打、中前打と計3安打を連ねた。背番号2は「1打席1打席に集中して、切り替えながらやっていました」と引き締まった表情を見せた。不振で開幕から2軍生活を送り、今季初出場は6月1日。そこからも安打を出せなかった。  チームにとっても明るい材料だ。遊撃は植田が打撃で結果を出せず、レギュラー不在の状態。リーグ戦再開後、北條が2試合連続でスタメンを務めた。期待通りにバットで貢献できれば、定位置争いも有利になる。

◆広島は阪神に大勝し、リーグ戦再開後、2連勝。3番・丸佳浩外野手(29)が2本塁打で3打点を挙げるなど勝利に貢献した。4月26日のDeNA戦以来の登板となった野村祐輔投手(28)は先発で5回2/3を投げ4安打無失点で今季3勝目(1敗)を挙げた。  広島は一回、一死一塁で丸が阪神先発、岩貞から右翼席へ10号2ランを放ち先制した。五回にも二死走者なしから丸が右翼席へ11号ソロを放ち、3-0とした。六回には一死二、三塁で西川が右翼席へ2号3ランを放ち、6-0とした。  阪神は七回に無死一、二塁から陽川が適時二塁打を放って1点を返す。さらに一死二、三塁から代打・原口の中前2点打でこの回、3点を返した。  広島は八回に一死一、三塁から鈴木の犠飛で追加点。九回にも下水流の2号2ラン、代打・松山の2点三塁打で11-3とした。  試合後、丸は「野村には楽に投げてもらいたかった。だからなんとか先制点を、という思いだったので、それができた」と先制のランを振り返った。2本目の本塁打についても「普段だったら浜風で入っていないと思う。でもきょうは風が強くなかったので。ラッキーでした」と謙そん。チームを大勝に導き「常にもう1点を、という意識でやっているので、それが出た。よくつながったと思う」と納得の表情だった。

◆大敗した阪神で陽川が二塁打2本で存在感を示した。  五回に野村の140キロを右越えに運んで好機を演出。0-6の七回は無死一、二塁でアドゥワの内角変化球を左翼線へ打ち返すタイムリーで反撃ムードを高めた。ただ、勝利につながらなかっただけに「一打席一打席が勝負なので、結果にこだわってやるだけ」と表情を崩さなかった。  不振のロサリオに代わって3日に昇格してから打撃好調で打率は3割2分6厘をマークする。「この調子を維持できるようにもやっていきたい」と話した。
北條(今季初安打を含む3安打) 「一打席一打席集中して、切り替えてやっていた」 原口(七回に代打で2点打) 「タイミングを合わせて、しっかりといいスイングができた」

◆背中の筋挫傷などで離脱していた広島の野村が約2カ月ぶりとなる復帰登板を果たし、5回2/3を被安打4、三塁を踏ませない好投で4月6日以来の3勝目をマーク。「味方が点を取ってくれて、スムーズに投げられた」と感謝した。  立ち上がりから丁寧に低めを突き、「ゴロアウトも取りたい時に取れた」と、一死一、二塁を背負った五回は四回に続いて併殺で脱した。再スタートを切った今季の開幕投手は「ここからしっかり取り返せるようにやっていきたい」と巻き返しを期した。
緒方監督(復帰登板で好投した野村に) 「初回はちょっと力が入ったけど、持ち味であるゴロを打たせる投球で、しっかり投げてくれた」 西川(六回に価値ある3ラン) 「好機だったので積極的にいった。うまく前でさばくことができた」

◆北條が今季初安打を含む猛打賞。四回先頭ではボテボテのゴロの処理を野村がもたつき、内野安打に。六回一死では三遊間への深い当たりで遊撃内野安打。七回二死一塁では永川から中前に運んだ。1本目で気持ちが楽になったか? との問いに「気持ち的にはそうでもないですけど。1打席1打席集中して、切り替えてやっていたので」と表情を引き締めた。

◆「おらんからな、今。ドリス、マテオというのがいないから。あす(24日)、ドリスが帰ってくるけど、そのへん(役割が)1個は繰り上がるわね」  --四、五回の攻撃で何とかしたかった  「それはもう言うたらキリがないけど」  --先発を打てない  「それ(主導権)が握れないわね、まだ。そうできるようにやっていくしかない」  --岩貞は広島戦で勝てない  「ちょっと球も落ちてきているようにみえるけどね。スピードというか、キレというか。よくはないわね、今は」  --打線の状態は  「どうやろうな。ま...わからん。状態が上がるのを待つしかないから。うん、うん」

◆「まいど~電気屋でおます! これ、どこに置きまっか?」  オッ! ジメジメとした梅雨をカラッとさせてくれる除湿機やな!  「ちゃいますがな!! ストーブでんがな」  ストーブ?  「そうでっせ! 投手陣は13安打10四球で11失点のサンドバッグ、打線は本日も六回まで4安打無得点とお寒い限りで、4連敗の借金5。おまけに球団史上最高契約金3億4000万円のロサリオが2軍じゃ、もうオフのストーブリーグ突入でっしゃろ!!」  アホ、これから虎の熱い熱い夏、そして実りのVの秋がやってくるんや!! カレンダーめくってみい... あら、6月の次が... 11月、11月、11月、12月、12月、12月って、冬になっとるやんか~!! となりそうな気配がした、首位カープに連敗...。全ての原因はハッキリとしている『打てない』なのだ!!  どーせ打てないのなら、打席でベース寄りギリギリに立ち、投手が必ずストライクを取りにくる外角の直球を徹底して狙う(内角が来たらファウルにする)ような極端な指示をだしてくれ~!! スイカ割りだって、棒が届かなきゃ当たらねーっての!!

◆土砂降りなのに...それでも「もしかして...」という淡い期待を胸に炎を燃やして甲子園にかけつけて来られたタイガース・ファミリーの皆様に、このコラムで(別にタイガースに頼まれたわけじゃないけど)感謝しておきたい。そしてお願いしたい。「それでもタイガースを応援してくださいね」と...。  でもなぁ...よもや甲子園にこられた皆様は、球場で昼食と夕食の2食を食べることになるとは誰が想像したでしょうか。  もちろん、グラウンド整備で日本一の技術と称賛されている阪神園芸のクロウトをうならせる整備ショーが試合直前に見られたわけで、いまやファンはスマホでその至芸の技をバチバチと撮影して人気をよんでいる。  でも、これはあくまで「雨模様」の時だけの皆様にいい試合をみていただくための日常業務でございまして、ゲーム観戦のおまけというわけではないのです(でも、整備員の皆さんの一糸乱れぬ手際のよさは一見の価値はございます...)。 で、1時間13分、開始時間をズラせて午後3時13分のプレーボール。  そして丸選手の2本のホームラン。スタンドの猛虎党がわいたのは三回の右飛にまるで水中ショーのようにしぶきをあげながらの糸井のダイビング・キャッチに少し留飲をさげたけれど...要するに球場で"2食"かっこむようなことになってしまうとは...どうすりゃいいのさ...。  「なるほど、あなたは終始わたしを、それは可愛がってくださいました。でもこの家は遊戯室でしかありませんでした...」とノルウェーの作家イプセンは『人形の家』のなかで主人公ノラにそうつぶやかせて"古い呪縛"からの解放を強く主張したように、某新聞社の編集局の窓際から私めも思わず大阪・難波の街路樹が並ぶ道に飛び出したくなりました...。それほどワンパターンの虚しい『貧打の人形たち』は哀しいパントマイムを演じたのでした。 試合前に若いトラ番竹村岳は「きょうは2番の北條選手に注目してください。彼は2軍から1軍によばれて鳴尾浜から甲子園に向かうとき、キチンと世話になったコーチ陣や仲間にもあいさつをしていた。その生真面目さと丁寧さはどんなときでもかわることがないんです。僕はその北條選手の変わらぬ姿勢に期待してるんですョ」と電話をくれた。まぁ感激屋の竹村だから話半分...のつもりだったが、それが四回のラッキーなヒットからアレレという間に3安打猛打賞。とくに七回は阪神反撃の3点のあと、ひょっとしたら! と希望を灯すヒット...4時間2分の試合で唯一、阪神ファンが燃えた場面にからんでいたのです。  それにしても...。  16年●2-4    ●2-4    ●3-4  17年●3-13  降雨ノーゲーム    ●0-5  18年●3-5    ●3-11  交流戦明けはここ3年続けて広島戦で負けっぱなし。このカードは誰がきめたん? もうイジメとしか思えないヮ。  「孤独な人間は、この世で最も強い」とイプセンは逆境にあってもそれに耐える者をそうたたえたけれど...ちっともうれしかねぇや!

◆先発した岩貞は5回4安打3失点で広島戦初星を飾ることはできなかった。丸に一回一死一塁から右翼席中段へ10号2ラン、五回二死では右翼ポール際に11号ソロを浴びた。これでプロ入り以来広島戦は16試合で0勝10敗だ。「うまく打たれたとしかいいようがない。いいボールを投げていくしかない。初回のあの1球が悔やまれます」と厳しい表情だった。
岩貞について阪神・香田投手コーチ 「同じバッターに2本(本塁打を)打たれると今後、もう少し厳しくいくとか、攻め方を考えていかないといけない。やられっぱなしではいかんでしょう」

◆陽川は七回無死一、二塁でアドゥワの内角低め126キロに食らいつき、三塁線を破る二塁打。チーム初得点を刻んだ。  「1打席1打席が勝負。結果にこだわってやるだけです」  出場6試合ぶりの打点をあげたが、敗戦に笑顔はなし。得点にはつながらなかったが、五回一死では右越えの二塁打を放ち、4打数2安打1打点で今季4度目のマルチ安打と存在感を示した。  出場13試合で打率・326、1本塁打、8打点。主に一塁で起用されているだけに、ナバーロの加入やロサリオが1軍復帰を狙っていることを思えば、うかうかしていられない立場だ。「この調子をしっかり維持したい。自分がやるべきことをやるだけ。それでチームの勝ちにつながればいいですけど...」と欠かせないピースになるつもりだ。(新里公章)http://www.sanspo.com/baseball/news/20180624/tig18062405010003-n1.html

◆広島は23日、阪神10回戦(甲子園)に11-3で大勝。立役者は2試合連続の決勝弾を放った丸佳浩外野手(29)だ。自己最長タイ、約2年ぶりの3戦連発で甲子園の阪神ファンを黙らせた。  「昨日も今日も風の弱いときにホームランを打つことができました。ラッキーですね」。一回一死一塁で岩貞のチェンジアップをすくい上げて右翼席へ10号先制2ラン。五回二死では142キロの内角球を右翼ポール際へ運び、約1年ぶりの1試合2発だ。  これで6年連続の2桁本塁打とし、自身が尊敬する球団OBの前田智徳の記録(2002-07年)にも肩を並べた。  順調にいけば、8月中に国内フリーエージェント権を取得する。「生涯カープ」を示唆していたが、最近は「今は何も考えていない」と発言が変化。丸に注がれる視線は熱い。 (柏村翔)

◆糸井が外野守備で魅せた。三回二死、バティスタのライナー性の打球に猛突進。水しぶきを上げながら身を投げ出してダイビングキャッチした。試合後は「まぐれだよ」とポツリ。雨で試合開始が1時間13分遅れ、外野は水が浮くグラウンド状態だった。バットでは四回二死に右前打を放つも得点には結びつかず「プールみたいやな。疲れた...」とつぶやいた。

◆長い時間、待ったのに...。阪神は広島に3-11と大敗して、1分けを挟んで今季ワーストタイの4連敗。借金は「5」にふくらみ、ヤクルトと並んで最下位の5位タイに転落した。雨で試合開始が甲子園史上最長の1時間13分遅れたにもかかわらず今季最多の4万6762人が詰めかけたが、まさに涙雨。不快指数100%の黒星となった。 プレーボールの瞬間を虎党は首を長くして待っていた。服もカバンもビショビショにぬれた。王者・広島に勝ちたい。金本監督が目を細める姿をみたかった。でも、目の前で繰り広げられたのは思わぬ大敗...。今季最多4万6762人の観衆は試合が進むにつれ、席を次々と立った。  「来てくれるお客さんに対しては常にみせないといけないからね、そういう(いい)プレーを」  将は腕を組み、言葉を絞り出した。  降雨の影響で試合開始は1時間13分遅れた。それでもファンはスタンドを黄色く染めた。ところが...。先発・岩貞が一回に先頭・田中を歩かせると一死後、丸に2試合連発となる先制2ラン。五回にも二死から丸にソロを浴びた。六回から後を継いだ守屋は西川に3ランを浴び、九回には福永が下水流にダメ押しの2ラン。飛び交うアーチは赤ヘル側ばかり。4発中3発が飛び込んだ右翼席では悲鳴が飛び交った。  課題の打線は片岡ヘッド兼打撃コーチが円陣を組んだ四回に先頭・北條が投手内野安打で出塁したが、続く中谷が二ゴロ併殺。五回も一死一、二塁を作ったものの代打・高山がまた二ゴロ併殺。七回に3点をかえしたが、反撃が遅かった。  「それ(主導権)が握れないわね、まだ。そうできるようにやっていくしかない」 負の連鎖だ。開幕からの貧打は解消されない。ここぞで代打攻勢をかけるため、先発投手を早く降板させなければいけない。24日に守護神ドリスが戻ってくるが、マテオ&高橋聡が不在の中継ぎ陣は傷口を広げるばかり。甲子園史上最長の待ち時間で相手のアーチショーを見せられては、ツラすぎる。  引き分けを挟み今季ワーストタイの4連敗で借金は5にふくらんだ。広島以外は2ゲーム差以内にひしめく団子状態だが、ついにヤクルトと並んで最下位に転落した。  「(打線の状態は)どうやろうな。ま...わからん。状態が上がるのを待つしかないから」  勝負の就任3年目。リーグ戦再開直後に早くも正念場を迎えた。これ以上、ズルズルいくわけにはいかない。すべてはファンに喜んでもらうため。石にかじりついてでも勝つ。今こそ『執念』がみたい。(阿部祐亮)
★82年TG戦の1時間抜き  甲子園で23日に行われた阪神-広島戦の試合開始が1時間13分遅れ、1982年7月31日の阪神-巨人戦の1時間を抜き、セ・リーグの甲子園開催試合としては史上最長の遅れとなった。  当初は午後2時開始予定だったが、悪天候のため開始時間を遅らせた。試合開始後も外野の芝生から水しぶきがあがるなど雨の影響があったため、五回終了時にグラウンドに砂をまき、外野の水を吸い取るなどした。

◆リーグ戦再開から首位広島に2連敗した阪神。サンケイスポーツ専属評論家・星野伸之(52)は、やはり打線に敗因を求めた。広島の先発・野村は決して状態はよくなく、抑えられるような投球ではなかったと分析。投手の嫌がる攻め方をしないと、今のリリーフ陣容では厳しい-と提言した。 結果的に大敗となったが、序盤にうまく攻めていれば、この展開にはなっていなかっただろう。決して調子の良くない野村を六回途中まで投げさせてしまった打線に敗因がある。  野村は自分で調子の悪さを自覚していたのか、フォーシームはほとんど投げず、ツーシーム、カットボール頼み。そこにスライダー、チェンジアップ、カーブなどの変化球を交えて阪神打線を抑えようとしていた。  対する阪神の各打者は、どの球にもタイミングが合わずにスイングしてしまう傾向がずっと続いた。たとえば、中谷は第1打席は全くカットボールに合わずに空振り三振。めったに来ない直球(フォーシーム)を狙っているように映った2打席目は、そのフォーシームに詰まって二ゴロ併殺打だった。 投手は、調子が悪い時は真っすぐ系、変化球系のどちらかで抑えられるかを手探りで投げるものだが、阪神打線は最後までどちらにもいいスイングができていなかった。どちらかに絞って攻めれば、投手はそれだけで気分良く投げられないし、テンポも悪くなり、警戒もする。ゼロに抑えられる内容ではなかっただけに、悔やまれる。  打線が1点でも2点でも反発していれば、五回で代打を送って岩貞を降板させずに済んだはず。丸以外の打者をしっかり抑えていた岩貞さえ続投できていれば、全く内容は変わっていた。  今の阪神はリードされた状況で先発投手が降板すると、2番手以降の力が一気に落ちる。2試合続けて、その弱点をさらけ出した。そうならないためにも、攻撃陣の奮起を望みたい。(サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
362810.563
(↑0.007)
0
(-)
78309
(+11)
289
(+3)
70
(+4)
34
(-)
0.258
(↑0.002)
4.18
(↑0.02)
2
(-)
巨人
323310.492
(↑0.008)
4.5
(-)
77299
(+7)
258
(+1)
63
(+2)
32
(-)
0.267
(↑0.001)
3.71
(↑0.04)
3
(↑3)
中日
313510.47
(↑0.008)
6
(-)
76270
(+5)
302
(+3)
45
(-)
35
(-)
0.261
(-)
4.29
(↑0.02)
4
(↓1)
DeNA
293320.468
(↓0.007)
6
(↓1)
79244
(+3)
260
(+5)
76
(+1)
43
(-)
0.248
(-)
3.7
(↓0.03)
5
(↓1)
阪神
293410.46
(↓0.008)
6.5
(↓1)
79210
(+3)
253
(+11)
33
(-)
38
(-)
0.236
(-)
3.51
(↓0.11)
5
(↓1)
ヤクルト
293410.46
(↓0.008)
6.5
(↓1)
79269
(+1)
303
(+7)
56
(+1)
35
(-)
0.252
(↓0.001)
4.31
(↓0.06)