ロッテ(★1対5☆)西武 =リーグ戦10回戦・マリンスタジアム=
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西武
01011 2000 5131
ロッテ
00000 0001 181
勝利投手:菊池 雄星(8勝0敗0S)
敗戦投手:涌井 秀章(4勝6敗0S)
  DAZN
◆西武は2回表、2死三塁の好機から斉藤彰の適時打で先制に成功する。その後は4回に外崎の適時打、5回には浅村の適時打が飛び出すなど、効果的に得点を重ねた。投げては、エース・菊池が7回無失点の好投で今季8勝目。敗れたロッテは、打線がつながりを欠いた。

◆ロッテ井口監督が巻き返しのキーマンに荻野を指名した。  今日22日のリーグ戦再開を前に「貴司が出る、出ないで得点力が変わってくる」と期待した。不動の1番が第1打席で出塁し、初回に得点した交流戦の試合は6戦全勝。荻野も「自分が出て後ろがつないでかえしてくれる先制が一番いい形」。首位西武とは5ゲーム差。初回得点の必勝パターンでマクっていく。

◆ロッテ先発の涌井秀章投手(32)が6回途中10安打5失点で6敗目(4勝)を喫した。  白星は5月18日のソフトバンク戦以来1カ月以上遠ざかり、自身3連敗。苦しい投球が続いている。  立ち上がりの1回は、直球の切れが抜群だった。西武の山賊打線に対して、1番秋山、2番源田、3番浅村に8球連続直球勝負を挑む。2死から浅村への3球目にカーブを挟み、さらに2球直球を続ける。最後は146キロの外角直球で空振り三振に打ち取った。  1回について、井口資仁監督は「真っすぐが走っていた」と評したが、2回に崩れる。無死一、二塁から併殺打で2死三塁とピンチを脱したかに見えた直後。7番斎藤彰吾外野手に対して、1-1からの3球目、131キロのスライダーが、高めに浮いた。中前適時打を浴びて、西武菊池との投げ合いで痛い先制点を許した。  2回から4回まで3イニング連続二塁打を浴びてピンチを招くなど、5失点中、4点は2死から許した。井口監督は「打たれた球は高い。特に雄星とかエースとやる場合は何とか最少失点に抑えてくれないと」と言い、2死からの失点については「そういうところですかね」と勝利につながらない理由の1つに挙げた。  この日の敗戦で勝率は5割に戻った。涌井を先発ローテーションから外す予定はなく、上位進出のためにも復活を待つことになる。

◆西武菊池雄星投手が7回5安打無失点で、開幕から負けなしの8勝目を挙げた。  立ち上がりは「マウンドが去年までと比べ軟らかかった」こともあり、ボール先行と苦しんだ。だが、試合の中で修正した。6回からは150キロを連発。7回に無死一、二塁を招いたが、後続を断ち、無失点でマウンドを降りた。  打線も、2、4、5、6回と小刻みに加点。交流戦明け初戦を勝利し、チームの連敗を2で止めた。「(リーグ戦が)再開ということで、良いスタートを切れるように頑張りました。我慢して投げていれば、打線が必ず点を取ってくれると信じて粘り強く投げました。立ち上がりは苦しみましたが、打線が毎回点を取ってくれたので楽に投げられました」と、味方に感謝した。

◆先発から抑えに配置転換されたファビオ・カスティーヨ投手が、5-0の9回に登板した。  制球が定まらず、押し出しを含む3四球を与え、1点を失った。なお2死満塁で1発同点のピンチを背負ったが、なんとか切り抜けた。  試合後は「ノープロブレム。また明日」と、いつもの陽気な笑顔だった。辻監督は「四球、四球で不安になるけど、ずっと先発してたから。次も投げさせますよ」と、抑えで起用していく方針だ。

◆ピンチでも、西武菊池雄星投手(27)は客観的に相手を見ていた。5-0で迎えた7回、先頭から内野安打を続けられ無死一、二塁。「直球、スライダーを待っている」。ロッテ鈴木への初球に選んだのはカーブだった。116キロを打たせ二ゴロ併殺。続くドミンゲスには一転、初球でこの日最速151キロ。空振りを奪うと、最後はスライダーで三ゴロに仕留めた。7回5安打無失点で、開幕から無傷の8連勝。交流戦明け初戦を飾った。  17日に27歳となり、思うことがあった。「あっという間。もう9年目。若手のつもりでいたけど、いつの間にか中堅になっていた。若手も増えてきたし、先輩は減っている」。社会で働き、脂が乗ると、多くの人が抱くであろう感慨を口にした。ただ、勝負の世界で生きる身。背筋をピンと伸ばすと「(プロ野球選手は)一生できる生活ではない。1日1日を大事にしていかないと。年を重ねるごとに思います」と続けた。  客観視できるようになったのは、試合の中だけではなかった。2年目の今井が13日にプロ初登板初先発で勝利すると「良い投手が加わって、心強い。純粋にうれしい」と喜んだ。実は「若い時は、いくら後輩でも負けたくないライバル心があった」という。負けん気は成長の原動力にもなったが、もう、そんな立場ではないと分かっている。今井に限らず、後輩には気がついたことがあれば声をかける。「(後輩が)困った時に相談できる存在でいたい。選択肢の1つでいたい」からだ。  ベンチ裏では、今日23日に先発する今井が目をこらしていた。勝利のバトンを託した菊池は「すごいものを持っている。自分のものを出して欲しい」とエールを送った。みんなで優勝するために。【古川真弥】  ▼菊池が開幕から無傷の8連勝。西武投手の開幕8連勝は55年河村(8連勝)56年稲尾(8連勝)85年東尾(10連勝)88年郭泰源(10連勝)94年郭泰源(9連勝)に次ぎ、24年ぶり5人目(6度目)。左投手では球団史上初めてだ。昨年8月31日楽天戦からは連続シーズンで12連勝となった。

◆西武は22日のロッテ戦(ZOZOマリン)に菊池が先発。21日はブルペンで16球を投じ、「順調です」と汗をぬぐった。5月に左肩の機能低下で戦列を離れたが、6月に復帰後は3戦2勝。「求められているのはそこ」と今季初完投にも意欲を示した。また、土肥投手コーチは増田の代わりに先発で5勝しているカスティーヨを新守護神に指名。「配置転換は大変だが、頑張ってもらう」とした。 (メットライフ)

◆西武・山川穂高内野手(26)が21日、リーグ再開初戦となる22日のロッテ戦(ZOZOマリン)を前にサンケイスポーツの単独インタビューに答えた。プロ5年目の今季、開幕から首位を快走するチームの「新4番」として、3・4月は月間MVPに輝く活躍で"猛獣打線"を牽引(けんいん)。今後も持ち前のフルスイングを貫き、チームを10年ぶりの優勝に導く。(取材構成・花里雄太) --初めて交流戦を完走した  「イメージが湧かない投手とやるのは難しかった。印象に残ったのは(巨人の)菅野さん。スライダーの切れと曲がりが、普通はどちらかだけど、両方すごかった」  --交流戦は打率・292、5本塁打、17打点。一時の不振から復調してきた  「(不振を)脱したとは思っていない。ただ、5月(打率・221)よりは気持ち的に楽になった。やってはいけないことだけど、4月に打ったのを思い出そうとしていた」  --4番としてのこだわりは  「本塁打と打点にこだわるところは変わっていない。一番は得点圏打率(・400)。ここまで戦ってきて、よりこだわるようになった」  --4番の苦悩は  「今が一番難しい。変な余裕ができないようにしたい。4打数無安打で終わった翌日は絶対に打たないといけない。『打てなくても4番でしょ』というのはあり得ない。そうじゃないと、この位置は守れない」  --4番へのこだわり  「僕の中での4番は最強バッター。子供の頃、見ていてすごかったのは松井秀喜さん(巨人など)や落合(博満)さん(ロッテなど)。西武の4番を打つのは簡単なことじゃない」 --現在、本塁打、打点の2冠を独走しているが将来的に三冠王は  「落合さんは僕より、はるかに高いレベルでやっていたと思うし、相当難しい。本塁打を狙うと必然的にヒットは減ると思っているので」  --ヘルメットが飛ぶくらいのフルスイングが持ち味  「(フルスイングは)体に負担がくるし、準備が必要。ヘルメットは取れなくていい(笑)。だからといって小さく軽く振るのも違う。このスタイルは1年間やろうと決めたこと。ある程度貫きたい」  --チームの顔として取材も増えた  「正直、忙しいとは思います(笑)。浮き沈みがあるスポーツ。そのときに普通でいなきゃいけない。僕は一喜一憂してしまうタイプ。打てばうれしいし、打てないと落ち込む。それが駄目。課題ですね」  --克服するには  「打てなくても打っても明るく。大変だし、疲れるし、難しいけど、大事だなと思う」  --似ていると話題の芸人ゆりやんレトリィバァから動画が届いたとか  「会いたいけど、会ったことはないです」  --優勝してオフに共演  「それが一番いいですね」  --最後にリーグ戦再開に向けて抱負を  「決めたことを貫いて優勝しているか、ホームラン王を取れているか。変わらず、あした打つのが目標です」
★内助の功 母のような「最強」姉さん女房  山川は昨年8月に岩手・富士大時代から交際していた1歳年上の麻衣子さんと結婚した。母・喜代子さんに女手一つで育てられ「何不自由なく、野球をやらせてもらった」と感謝するが「結婚するなら、母のように気配りができる人がいいと思っていた。何も文句ない。最強です」と笑みを浮かべる。家では「『飲み物取ってー』『風呂沸かしてー』という感じ。服を脱ぎ捨てても何にも言わない。普通じゃありえないですよね」と"昭和の男"は内助の功に感謝しきりだ。
★この日の山川  チームは午前10時から埼玉・所沢市の本拠地メットライフドームで全体練習を行い、投手、野手に分かれて正午すぎまで約2時間、調整した。山川は打撃練習などで汗を流し、リーグ再開初戦に備えた。
★取材後記  プロ入りから昨季までの4年間で、まだ1年を通じて戦い切った経験のない山川。どれだけ活躍しても「まだレギュラーではないので」と口にする。  本塁打を放てば芸人・ゆりやんレトリィバァの「調子乗っちゃって」ポーズでベンチを盛り上げ、三振すると思い切り顔をしかめる人間味のある選手だが、インタビューを通じて、立ち位置をしっかりと自己分析していると感じた。  チームの顔になり、貴重な合間の時間を割いてもらったことに少し罪悪感を感じながら、球界一のスラッガーへと駆け上がる姿を見届けたいと、より思いを強くした。 (西武担当・花里雄太)

◆西武の斉藤彰が0-0の二回2死三塁で涌井の甘く入った131キロのスライダーをコンパクトな振りではじき返し、中前へ適時打した。「何とかランナーをかえしたいと思い、気合を入れて打った。ヒットになって良かった」と喜んだ。  交流戦の最終戦だった18日のDeNA戦で今季2度目の先発出場を果たすと3年ぶりの本塁打を含む2安打をマーク。2試合連続で先発メンバーに名を連ね、しっかりと期待に応えた。

◆西武は二回にロッテの先発、涌井から二死三塁の好機を作ると、斉藤彰が中前適時打を放ち先制した。四回には一死二塁とすると、外崎が中前適時打を放ち2-0。五回にも二死一、二塁から浅村の左前適時打で3-0とした。  西武先発の菊池は五回まで無失点と好投。試合は五回を終えて西武が3-0とリードしている。

◆西武は先発した菊池雄星投手(27)が7回5安打無失点と好投。開幕から無傷の8連勝とし、チームを勝利に導いた。  西武は二回にロッテの先発、涌井から二死三塁の好機を作ると、斉藤彰が中前適時打を放ち先制した。四回には一死二塁とすると、外崎が中前適時打を放ち2-0。五回にも二死一、二塁から浅村の左前適時打で3-0とした。  西武は六回にも金子侑の2点打で5-0とした。先発の菊池は7回で118球を投げ、5安打無失点。八回をヒース、九回はカスティーヨが1点を失ったものの、逃げ切った。  菊池は降板後「リーグ戦再開ということで、いいスタートを切れるようにがんばった。我慢していれば必ず打ってくれると思って投げた」と投球を振り返った。これで自身の登板で8連勝としたが「打線に助けてもらって、銀(仁朗)さんのリードに任せて投げているだけ、チームメイトに感謝したい」と謙虚だった。

◆交流戦明けから抑えに抜てきされた西武のカスティーヨが5-0の九回に登板した。2四球と内野安打で2死満塁から押し出し四球で1点を失い「早く投げようとしてしまった」と反省を口にした。  今季加入し、先発として12試合に登板して5勝4敗で、不振の増田に代わり守護神となった。「問題はない。大丈夫」と前向きに話した。

◆不調が続くロッテの涌井はまた打ち込まれ、最近5試合で4度目の4失点以上となった。150キロ近い速球を投げ込んだものの、西武打線に簡単にはじき返されて六回途中まで10安打5失点で降板。試合後は無言を貫いた。  二塁打で走者を出しては適時打を浴びるパターンを繰り返した。井口監督は「長打で常に得点圏の状態。打たれた球はみんな高かった」と嘆いた。

◆パ・リーグ首位の西武は22日、ロッテ10回戦(ZOZOマリン)に5-1で勝利。先発の菊池雄星投手(27)が7回5安打無失点で、1994年の郭泰源(9連勝)以来、24年ぶりとなる開幕から無傷の8連勝を飾った。  「いいスタートが切れるようにと思っていた。点を取ってくれて楽になった。打線に感謝です」  大事なリーグ再開初戦。5月に「左肩の機能低下」で離脱した左腕エースが、ついにパ1位に並ぶ8勝目を挙げた。  敵地のマウンドは柔らかく、立ち上がりは制球が定まらなかった。五回まで150キロ超えは1球もなし。だが、七回無死一、二塁では「このピンチは自分でしのぐ」と、カーブで鈴木を二ゴロ併殺打に打ち取ると、ドミンゲスは150キロ超の直球で追い込み、スライダーで三ゴロ。気迫満点の投球で、スコアボードにゼロを並べた。  17日に27歳になった。当日は妻の瑠美さん(31)と東京都内のすし店で、ささやかな誕生日パーティーを開いた。「40歳というか、一生野球をやるつもりでいる。一日一日を大事にしないと悔いが残る」と気持ちを新たにした。 5月の2軍調整中には、2月に未成年喫煙が発覚した今井に「辛いと思うけど、見られていることはありがたいこと。責任もあるよ」と諭した。右腕は13日のヤクルト戦でプロ初勝利。「若手の頃は後輩にも負けたくなかった」という菊池も「うれしかったし、純粋に応援できるような年齢になったんだ」と、しみじみと話した。  投打がかみ合い、チームはリーグ戦再開を白星発進した。「まっすぐが良くなくても、カーブ、スライダーで空振りが取れれば、試合を作れる」と菊池。大人の投球で白星を積み重ねていく。(花里雄太)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
382600.594
(↑0.007)
0
(-)
79360
(+5)
280
(+1)
72
(-)
79
(+1)
0.277
(↑0.001)
4.05
(↑0.05)
2
(-)
日ハム
382800.576
(↑0.007)
1
(-)
77288
(+8)
262
(+7)
76
(+3)
52
(+2)
0.246
(↑0.001)
3.72
(-)
3
(-)
福岡
353000.538
(↑0.007)
3.5
(-)
78285
(+5)
265
(+3)
90
(+3)
41
(+1)
0.254
(-)
3.88
(↑0.05)
4
(-)
ORIX
343120.523
(↓0.008)
4.5
(↓1)
76252
(+3)
246
(+5)
53
(-)
39
(-)
0.236
(↑0.001)
3.43
(↓0.02)
5
(-)
ロッテ
323200.5
(↓0.008)
6
(↓1)
79251
(+1)
252
(+5)
29
(-)
68
(+3)
0.257
(↓0.001)
3.56
(↓0.03)
6
(-)
楽天
234210.354
(↓0.005)
15.5
(↓1)
77208
(+7)
275
(+8)
55
(+2)
37
(-)
0.233
(↑0.001)
3.91
(↓0.04)