◆中日が乱打戦を制した。中日は4点ビハインドの7回表、ビシエドの適時打と平田の2ランで同点とする。再びリードを許して迎えた8回には、ビシエドが走者一掃の適時打を放ち、逆転に成功した。敗れた広島は、鈴木の2ランなどで試合を優勢に進めるも、終盤に投手陣がつかまった。

◆広島は１１安打７得点も、終盤に継投ミスから逆転負けを喫した。４点リードの７回に４失点で追いつかれ、２点勝ち越した直後の８回も３失点で逆転を許した。リードを守りきれず、２連敗で貯金は１０。広島緒方孝市監督（４９）の談話は以下の通り。 　緒方監督　昨日、今日と打線は最後まで粘って、粘り強くあと１歩という攻撃をしてくれている。 　－終盤の継投では（前日３失点の）セットアッパーのジャクソンを起用せず 　緒方監督　結果的に７回、８回に大量失点したのは、自分が判断して継投しているので。勝ち負けに関しては、自分の継投ミスということです。 　－鈴木は本塁打を含む猛打賞。好走塁もあった 　緒方監督　だんだん動けている。見たら分かるでしょ。もともと走れるのだから、体の切れが出てくれば、打撃の状態も上がってくるでしょう。 　－来週から交流戦 　緒方監督　交流戦に入るけど、１試合１試合、自分たちの野球をしていくのは変わりない。圧倒されないように、パ・リーグのチームに。１試合１試合、頑張っていきます。

◆中日が両チーム合わせて３０安打の乱打戦を制した。一時は最大４点をリードされる展開。７回表に追いついたと思うと、直後の７回裏に勝ち越された。しかし、８回表に逆転。主砲ビシエドが１死満塁で走者一掃の二塁打を放った。４年ぶりにマツダスタジアムでのカード勝ち越し。森監督は「どっちかが悪ければ、どっちかがいいんだな。いつも一方的にやられているけど、今日は打つ方が頑張って、打ち合いで勝ってくれた」と話した。 　しかし、指揮官は投手陣には渋い表情。先発大野雄が崩れ、中継ぎで期待の岡田が今季初失点。４番手登板の新人鈴木博も白星こそついたが、２失点で７回の同点を許してしまった。「こっちが良ければ、もう１つが大変だな」と、交流戦へ頭を悩ます一幕もあった。

◆広島は終盤の大量失点で逆転負けした。２度のリードを守り切れなかった緒方監督は「自分で判断して継投しているので、勝ち負けに関しては自分のミス」と責任を背負った。 　５－１の七回は一死二、三塁で先発の九里が４番ビシエドに２点適時打を浴びて降板。代わった今村が５番平田の２ランを献上した。直後に２点を挙げたが、八回は一岡がビシエドに３点二塁打を浴びた。一岡は「次に引きずらないようにしたい」と前を向いた。

◆広島の鈴木が本塁打を含む４打数３安打３打点に好走塁と気を吐いた。三回は６号２ラン。甘く入ったスライダーを左中間席に運び「積極的に思い切っていきました」と話した。 　同点とされた直後の七回は先頭打者で「次につなごうと思った」と二塁打で出塁した。続く新井のゴロを一塁手がはじいてファウルゾーンにボールが転がる間に二塁から一気に生還。「僕からは見えなかったが、（三塁コーチの）玉木さんが回していたので思い切っていきました」と語った。

◆２軍で好投して今季２度目の先発となった中日の大野雄は、６四球を与えた４月２５日の巨人戦に続き、またも制球難で自滅した。３回を投げて４四球を出し、２安打４失点。「チームに申し訳ない」とうなだれた。 　一回は先頭から３連続四球を与え、満塁から鈴木の遊ゴロで１点。さらに四球を挟み、野間の二ゴロの間に得点を許して無安打で２点を失った。三回は鈴木に２ランを浴びた。今後は登録抹消され、１軍に同行して調整する。森監督は「ボールは悪くないと思う」と話した。

◆中日が終盤の猛攻で逆転勝ちした。１－５の七回にビシエドの２点適時打と平田の２ランで同点。２点を勝ち越された後の八回もビシエドが３点二塁打を放った。ビシエドは６打点。救援の鈴木博が３勝目。広島は救援陣が崩れた。